チームが行ったのは…>
<…というテーマの下→
「ハンマーと弦の間にクッションを入れてみてはどうか」→
「
弦の音を増幅する響板をなくしてはどうか」など→
さまざまなアイデアを
出し合うものの→
どれもピンと来ない>
<完全に行き詰まっていたある日>
<チームの1人が
ふと…>
<…という
大胆過ぎる発想だった>
やっぱり…
。
(
藤山) そうですよね。
…っていうようなところも
あったので。
<社内でさえ疑問視されながら→
開発チームは目標に向かって動き始めた>
<問題は
大きく分けて3つあった>
<開発チームが考えたのは
当時目覚ましい進歩を遂げていた…>
<…を使うことだった>
<電子音と聞いてガッカリするなかれ>
(スピーカー)
♪~
<先ほど
弾いた本人まで うならせた→
録音された
『子犬のワルツ』>
<実は
ピアノの音ではなく電子音なのだ>
<本物と比べても
全く遜色は ない>
<ここからは
解決するのがより大変だった…>
<…で説明しよう>
<そもそも ピアニストたちが普段 感じている→
鍵盤のタッチ感は→
エスケープメントという仕組みによって生まれている>
<グランドピアノは
アップライトと方向が変わり→
鍵盤を押すと
連動するハンマーが下から弦をたたいて音が鳴る>
<エスケープメントとは→
ここにあるL字部品の右端にあるコブが→
このコルクに当たることで→
L字の上方向への力を抜けさせること>
<今
抜けました>
<このおかげで
ハンマーは自由になり→
弦を一瞬だけ
たたいた後は→
自らの重さで
自由落下する>
<この感触をピアニストは→
弾いたタッチと感じているのだ>
<ところが
音を消そうとストッパーをかけると…>
<ハンマーは
ストッパーに当たり→
L字の上部分が詰まってしまい
力が抜けない>
<実際
鍵盤を横から見ると→
通常は下まで
きっちり押せるが→
ストッパーをかけると
下まで押せていない>
<このままだったら
ピアニストは→
ピアノを弾いている気が
しないはずだ>
<そこで思い付いたのが…>
<L字とコルクの間に新しい部品を追加すること>
<この部品に
もう1つのコブが当たり→
上方向への力を抜けさせている>
<今 抜けました>
<こうして
ハンマーは自由になり→
ストッパーがあっても
ピアニストは あたかも…>
<鍵盤を見ると
ストッパーが かかっていても→
下まで
きちんと押せている>
<そして
最も苦労したのが…>
(
藤山) そうなんですか?(浦さん) ここが10mm。
<たった10mmの
指の上下運動で行われる…>
<いったん
これを…>
<…と単純化して→