たぶん、
秋篠宮殿下ご自身の考えだけじゃ
なくて、
天皇のお気持ちを察したうえでの
発言だと思うんですね。
そこにはどういうことがかいま見
えるかというと、
戦前を振り返ってみたら、天皇が
持っている宗教的側面が、
国家神道と一元化されることで、
非常に過剰に政治化されてきたという歴史を、
やっぱり天皇家は歩いてきたわけ
ですね。
そういう歴史に対するやっぱり警
戒心といいますか、
危惧をやっぱり持っておられるん
だと思うんですね。
だから憲法認識のうえでも、それ
から、
天皇家の歴史を生きてこられた当
事者としてのお立場からも、
そういう私費であるべきだという
認識は、
極めて正しいと思います。
それから国の在り方に発言をしなければならないみたいな言い方が
ありますけど、これはね、現憲法
で規定されているのは天皇だけだ
と、私は解釈しているわけです。
政治的発言をすべきでないというのはこれは天皇だけであって、
皇室全般に当てはめるべきではな
い、
天皇以外の皇室は自由に、
むしろ自由に発言するべきだと思います。
現行憲法というのは基本的人権と
いうものをベースに成り立ってい
るわけですね。
だからつまり、
身分制度を基本的には今の憲法は
否定してるわけですよ。でありな
がら、唯一、
現行憲法の下で、
身分を否定されているのはやっぱ
り天皇家だけなんです。
そのことの問題とすれば、
身分制度の枠組みができるだけ小さいほうが、
シンプルであるほうがいいという
認識を秋篠宮も、
あるいは天皇もお持ちじゃないか
と思います。
>>私は今回の問題提起の背景に
は、また一つ別の問題があると思
ってまして、それは、
今予定されているさまざまな儀式が、
前回と同じことを同じようにしよ
うとしていると、
そこにちょっと問題があるんじゃ
ないかなと思って増。
というのは、前回と今回で、あま
りにも、
即位にかかる、
スケジュールが違いすぎる、前回、30年前ですけれども、このとき
は、
秋に昭和天皇が吐血をされて、そのころ、
全国民が回復を祈る中で、
極秘に限られた人だけが準備をされるわけですよね、
崩御されたらどうしよう、
どういう儀式をしようということで、準備されて、もう僅か4か月
たたないうちに、昭和天皇崩御さ
れて、そこから儀式がいろいろ始
まると、当時、秋篠宮さまも、当
時も、
国費で賄うべきではない、
大嘗祭については。
そのようにおっしゃってたそうな
んですけれども、このときはほと
んどもう、議論する隙間もないぐ
らいの、
大変なスケジュールでやってた。
今回で言いますと、
天皇陛下がお気持ちを表明されて
から3年近くあって、即位、ご退
位、即位とあるということで、
やっぱり、検討する時間が今回は十分にあったはず。
しかも公に議論をして、
本当に闊達な議論があってもおかしくなかったはずなのに、今回も
前例を踏襲しますと、
前回と同じようにしますということをはやばやと決めてしまったこ
とが、
やはり今回の議論の余地を生んでいるというふうに私、思いますね。
やはりこれだけ大きな問題になっ
たのは、
この秋篠宮さまが新しい時代にお
いては、皇嗣という、
皇位継承順位1位の皇嗣というお
立場になられる、
大変重みのあるお立場だからこそ、
これだけ問題になっているわけで、
この皇嗣になられる秋篠宮さまが、
今回、
この発言をされたということで、