相棒・朗子さんの部屋>
<1階だけでは手狭なため→
ダイニングを工房にしているのです>
<毎日 この1階と4階を なんと
20往復程しているそうです>
(スタッフ)階段きつくないっすか?
きつい…。
これね やっぱ慣れないですよね。
まあ 4階っていうのもありますけど→
メキシコ 高地だから。
(スタッフ)あ~なるほど。
富士山の4合目ぐらい。
(スタッフ)これは何ですか?これ…。
メキシコの人に…。
<ケーキはレストランで出されるものから→
個人の誕生日ケーキまで→
オーダーに合わせて製作しています>
あ~ 疲れた。
<作業の合間を縫って タクシーで歌奈子さん自ら配達へ>
<毎回 同じ運転手さんに
お願いするかわりに→
歌奈子さんが交渉して 運賃は
半額にしてもらっています>
<配達用の車を持つより
安上がりだそうです>
<最初の配達先はスーパー>
<歌奈子さん自ら陳列します>
<続いては
メキシコ人が営むカフェ>
<この半年間
地道な売り込みを続け→
少しずつ
顧客を増やしてきました>
<こちらはメキシコシティ
随一の日本料理店>
<客のほとんどが 舌の肥えた
メキシコ人セレブという→
高級店で歌奈子さんのケーキが
出されているのです>
<先ほどの抹茶の
ロールケーキは…>
<メキシコでケーキといえば→
シロップやチョコをふんだんに使った→
甘みの強いもの>
<しかし 歌奈子さんが作る→
控えめで
ほどよい甘さのケーキが→
地道な努力のかいあって
受け入れられつつあるのです>
<個人での注文客も
増えてきました>
<この女性は 記念日のたびに
注文してくれるそうです>
ああ 嬉しいね~。
<今は 店舗を構えず注文販売の毎日>
<そこには
大きな理由がありました>
<元々 日本でパティシエとして
働いていた歌奈子さん>
<10年前
知人の日本人が経営する…>
<そこで出会ったのが
パン職人の朗子さんでした>
<同じ横浜出身で
同い年ということもあり→
2人は すぐに意気投合>
<いつしか 一緒にお店をやりたいと思うようになった→
歌奈子さん>
<折を見て朗子さんを誘ったのですが>
断ったよ。
(朗子さん)保留にしなかった?しない…。
(スタッフ)結構悩みましたね。
<そして5年前念願のお店を2人でオープン>
<歌奈子さんのケーキと朗子さんの
パンが味わえるベーカリーは→
地元の人気を集め 大繁盛でした>
<しかし>
だったら…。
<5年前歌奈子さんと朗子さんは→
念願のベーカリーをオープン>
<地元の人気を集め大盛況でした>
<しかし>
ていう感じでやってたんですけど…。
まぁね…。
じゃないですけど。
<メキシコ人の女性経営者と
意見が対立>
<実質的に 経営権を奪われ→
店舗から機材にいたるまで2人で築き上げた→
全てを手放したのです>
<当時 手元に残った道具はたったこれだけでした>
それは知らなかったね。
いや それはありましたけど→
でも やっぱ そういう
なんて言うんですか…。
強いな~。
もう それはね 悔しかったよね。
あのオーブンが…。
ね あきちゃん。
オーブンは ほんと 今だに…→