日夜 繰り広げられている。
だが 水が濁っているため→
彼らの暮らしぶりをそれ以上知る事は難しかった。
どこか 水中で魚たちの姿を
見られる場所はないのか?
取材を進める中
思いがけぬ情報が入ってきた。
河口から 2,000キロ遡った
支流の 更にその奥。
特別な場所があるという。
茶色く濁った水を進んでいくと…。
突然 透き通った流れが現れた。
川底まで はっきりと見える。
まるで別世界。
うっそうとしたジャングルの真っただ中に→
こつ然と姿を現した 透明な泉。
水は どこまでも澄んでいて→
まるで森の中を歩いているようだ。
水草の森を抜けるとそこに広い空間が現れた。
真っ白な砂地に
たくさんの小魚が群れている。
その一角に 砂が激しく動いている
場所を見つけた。
透明な水が湧き出ているのだ。
ここはアマゾンでは極めて珍しい 幻の泉。
ジャングルの中 なぜ ここだけ
水が湧き出ているのかは→
謎のままだ。
濁った水の中から魚がやって来た。
こちらは 肉食の魚たち。
どうして泉を目指しているのだろうか?
見るからに
どう猛そうな魚を見つけた。
鋭い歯だ。
♪♪~
突然 小魚を襲い始めた。
この魚は どうやら目で獲物を見つけているようだ。
視界のきく透明な泉は
格好の狩り場なのだ。
水底に横たわる倒木。
木に寄り添うように何かが潜んでいる。
体長1メートル余り。
名前は タライロン。
淡水のシーラカンスの異名を持つという
怪魚だ。
見るからに どう猛そうな顔。
じっとして動かない。
魚が近づいてきた。
一瞬の早業。
飲み込んでしまった。
今度 現れた怪魚はいかにもハンターという いでたち。
全身メタリックシルバーに輝いている。
その武器は口の中に隠されている。
まるで サーベルタイガーのような
大きな牙。
牙を納める穴まで開いている。
魚の名は ペーシュ カショーロ。
ペーシュは魚。
カショーロとは犬という意味。
鋭い牙を持つ事から
そう名付けられた。
カショーロが獲物を捕らえた。
獲物は もはや逃げられない。
弱肉強食のアマゾンの水中世界。
長い牙は獲物を確実に捕えるために→
進化してきたに違いない。
ベールに包まれていた怪魚たち。
ようやく
その素顔が明らかになってきた。
また 奇妙な姿の魚が現れた。
体長1メートルはあろうか。
平たいシャベルのような
大きな口と長いヒゲ。
虎のような しま模様。
その名も タイガーシャベルノーズ。
アマゾン独特のナマズの仲間。
大きな口で獲物の魚をひと飲みにするという。
岩陰にも大きなナマズがいた。
ずんぐりした体形。
やはり アマゾンを代表する
ナマズの仲間 ピララーラだ。
赤い尾ビレが特徴で 大きなものは
70キロにもなるという。
一体 彼らは どうやって
獲物を捕らえるのだろうか?
夜の泉。
水底では魚がじっとしている。
魚には まぶたがない。
目は開いているがこれでも寝ているという。
しかし アマゾンには安息の時はない。
暗闇から何かが近づいてきている。
巨大ナマズ ピララーラ。
闇の中 ヒゲで探り→
眠っている魚を
次々と飲み込んでいく。
♪♪~
夜の泉は えたいの知れない魑魅魍魎たちの世界。
闇にうごめく怪しい影。
正体は デンキウナギ。
体長1.5メートルもあろうかという