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2019/01/06(日) 21:10〜22:00 NHKスペシャル「サグラダ・ファミリア 天才ガウディの謎に挑む」[字]


空間にしたかったのではないか。
イエスそのものがいる空間とは
どんなものか。
外尾さんは 試行錯誤を続けてきました。

これは イエスが出会った人や風景の記憶を形にしたもの。
こちらは
神とイエスと精霊を象徴するオブジェ。
そして これは 聖母マリアとイエスの血を
タイルで表現したもの。
どれも途中で取りやめました。


そして 最新作はガラスのオブジェ 種。
神から人間への贈り物を 種に見立て
塔の内部を色鮮やかに飾るのです。
それを 今 神からの贈り物として→
こうやって ちりばめていきたいと僕は思う。
4月 外尾さんは
種のオブジェを実際に試してみようと→
ある場所に向かっていました。
サグラダ・ファミリア建設のため森の中に作られた 広大な実験場です。
そこには 巨大な壁が建てられていました。
イエスの塔の内側の一部を実物大で試作したものです。
種のオブジェを付けた時
神の贈り物と感じられるのか。
しかし…。
もっと 壁全体で神の贈り物を感じられなければならない。
外尾さんは 種のオブジェも断念しました。
ぐちゃぐちゃに崩しては 組み立て崩しては 組み立てて→
ゼロから やり直しっていうのは
いつもそうですよ。
いや ガウディは どうやって
本当に作ろうと思ったのかね→
何を考えていたんだろうと。
本当に苦悩しかないです。
先へ進んで 何かを得るためにはね。
創作に行き詰まるとガウディのもとへ向かう 外尾さん。
どうすれば イエスの塔を→
神の贈り物で満たされた空間にできるのか。
♪♪~
サグラダ・ファミリアが世界一高い教会となるイエスの塔の建設。
特殊な建築工法の開発が進んでいました。

ガウディの時代に建てられた塔は固い地面の上に築かれていました。
しかし 今回のイエスの塔は→
教会の巨大な空間の上に建てる初めての挑戦です。
問題は 石の重量。
これまでの工法では 重すぎて下の聖堂が崩れてしまいます。
軽くしようと壁を薄く作れば→
今度は 地震や強い風に耐えられなくなります。
常識を超えた 薄くて頑丈な石壁を
開発する必要がありました。
ガウディは 当時の最新の技術や素材を
いち早く取り入れ→
独創的な建物を次々と生み出しました。
彫刻一つ作るにも→
巨大な鏡のスタジオまで用意し
骨格や筋肉の動きを観察。
常識にとらわれない人物でした。
ガウディにならい まずは世界中から石を集め 一つ一つ強度を調べました。
更に 古今東西の石の建築技術を
くまなく研究。
ある工法に注目しました。
ステンレスの棒でたくさんの石を密着させる 斬新な工法でした。
この技術を使えば→
薄くて頑丈な石の壁を作ることが可能です。
職人たちは 選び抜いた石に
ステンレスの棒を通して→
強い壁作りを開始しました。
計画ではあらかじめ 薄い石壁を大量に作り→
サグラダ・ファミリアに運びます。
高さ80mまで クレーンでつり上げ現場で組み立てる予定です。
精度が 1ミリでもずれると

組み立てが不可能になります。
♪♪~
おはようございます。
サグラダ・ファミリアでは 日曜の朝
ミサが行われます。
では 大聖堂の中を ご案内しましょう。
石の柱が 巨大な木のように天に向かって伸びていますでしょう。
まるで森の中にいるようでしょう。
ああ 地中海の太陽がいっぱい。
ガウディは 祈る人が→
大自然に抱かれるような空間を作りたかったのね。
高さ50mの巨大な空間。
天に輝く星の美しい造形。
この天井の屋根の上に
イエスの塔が建つんです。
外尾さんは
そこに どんな世界を作るのかしら。
特殊な工法で塔を組み立てるめどが立ち
イエスの塔の構造が固まってきました。
イエスの塔…。
工房に置かれた イエスの塔の設計模型。
ガウディなら
中を どんな空間に仕上げるか。
外尾さんは 新たな構想を描いていました。
これは 内部の構造のイメージCG。
外尾さんは この壁に→
神からの贈り物→
水や空気や光や土→
森羅万象を表現しようと→
考え始めていました。


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