ちょっとつらいんですけど、やっぱりでも、どっかにね、
社会的な問題もあるかなと、
ちらっと思ったりしたんですね。やっぱり核家族であったり。
つまり、
お父さんが子どもを虐待する、そのとき、
誰か止める人、
それが第三者であったり、おじいちゃんであったりとか、それから
ご近所だったりとか、そういうふ
うなね、
なんか一つのね、なんか線がね、
すごいなくて、
閉ざされた世界に、
なんかどんどんどんどん追いやられてるような感じがするんですよ
ね。
>>話を聞くだけでもいい、
どこかに頼れる、そういうものが
欲しいと。
>>そういう意味では、そのお父
さん、お母さんを助ける。
こういうのも本当にいいなとは思
いましたけれどもね。
>>本当に私、虐待事件、
結構刑事のときやりましたけれども、おっしゃったように、孤立し
てるんですね。
閉ざされた核家族の中で、
救いを求めることができないので、
目の前の、
それこそ一番弱いところに当たる
ことが実質、言いたくないけど、
一種のいじめの快感があるんです
ね。
ですからそこを、連鎖を断ち切ら
ないと、大体、暴力の連鎖ってい
うのは、された側の何割かがやっ
てしまうんですね。
だから、親を守ることは子どもを
守る、
そしてその次の世代を守ることに
なるんですよね。
>>尾木さん、
取材されてどんなことを感じましたか?
>>今、孤立というワードもあっ
たかと思うんですが、
私も取材する中で共通点、こちら。
子育て。
頼る人がいないという問題を強く
感じました。
具体的にどういう人たち、
子育て状態に陥っているのかといいますと、
自分の親とそもそも疎遠。
そもそも自分自身が虐待を受けていて、今も疎遠だったり、
死別している。
もしくは遠方に住んでいて頼れない。
2つ目、
夫が当てにならない。
母親が子育てすべきだと思ってる
方、やはり多いですし、
千葉県の事件においては、
DVということがあったと。
>>ワンオペ育児なんかもよく聞
かれますけど、
身近な人を頼れないっていう、
伊藤さん、問題もあるんですよね。
>>本当に虐待をするからには、
理由があるわけですよね。
そこをやっぱり共感してくれる人
の存在っていうのが、
やっぱり子育て、
一緒にやってってほしいのに、
その人があてにならないと、
どうにもやっぱり追い詰められてしまいますよね。
>>すごく見えづらいのが、こち
ら3つ目なんですけれども、
責任感がとても強い人。
私が実際に取材した方なんですけれども、
苦労して出来たお子さんだったと。
すごい大事だと思うあまりに、完璧に、
完璧を求め過ぎて、
自分の弱みを誰にも見せることができない。
一見して外ではいいお母さんなん
ですけれども、
実は本当は助けを必要としてると。
そういう方。
あと相談窓口にいろんな理由で生
きづらい。
典型的なのがこちら、公務員の方。
やっぱり自分が働いてる職場だと
いうこともあって、生きにくいそ
うなんです。
あと保育士の方、これも実際、
私、聞いた話なんですけれども、やはり保育士だったら、
子育てできて当たり前だろうと思
われてるんじゃないかという恐怖
で相談に行けないと。
>>完璧を求め過ぎてっていうのは、普通のお子さんの基準じゃな
くて、ちょっと発達の遅れがある
場合に、よけいそれに対して、
腹立ちがあるということが悪循環
を生んでる場合もあるんですね。
ですからそういう意味でいくと、