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東京近郊の閑静な住宅街で飛び込
んできた、盗聴電波。
これまで、2000個以上の盗聴
器を撤去してきた、
盗聴調査会社TRS・酒井賢一代
表が
盗聴電波の発信源を突き止める。
建物の外観から、単身者向けの部屋のようだ。
出てきたのは、30代の独身女性。
公務員だという。
酒井は、盗聴の可能性を
女性に伝える。
突き付けられた現実に、言葉を失
う女性。
撤去依頼を受け、調査が始まった。
部屋は、リビングダイニングと寝室がつながった、1LDK。
盗聴器と受信機が共鳴するハウリ
ング音を頼りに
位置を探っていく。
酒井が指し示したのは、
エアコン用に取り付けられている
コンセント部分。
中から出てきたのは、埋め込み型
の盗聴器。
電気コードを削って取り付けられ
ていた。
とても素人ができるような簡単な
作業ではない。
酒井によると、高い位置にある盗
聴器は
部屋の音を、より拾いやすいとい
う。
20代前半に引っ越してきたとい
う、この女性。
盗聴器を取り付けるような人物に、
心当たりは、ないという。
では一体、誰が?
酒井はまず、合鍵を持っている人物の可能性を指摘。
過去の取材で、何と、大家の息子
が女性専用アパートに
興味本位で盗聴器を仕掛けていた
ケースもあった。
さらに、いたずらの可能性もある
と言う。
かつて、女性専用マンションの
換気扇内部に取り付けられていた盗聴器。
入居者が入れ替わる時期で、
関係者しか取り付けることができない状況で見つかったのだ。
今回の女性のように、
盗聴器が付けられた部屋と知らずに入居してしまい、
ターゲットにされているというケ
ースが、
今、あとを絶たないのだ。
幹線道路が走り、会社や住宅が建ち並ぶ商業エリア。
酒井が盗聴電波を辿っていくと。
部屋から出てきたのは30歳くらいの独身女性。
この女性もまた、一人暮らしをし
ているという。
実はこの部屋、
勤めている会社の社宅扱いになっているという。
それに対し、酒井は。
女性からの連絡を受け、40代の社長が駆けつけて来た。
驚きを隠せない様子の社長。
社長と女性、両者立ち会いのもと、
盗聴器の調査が始まった。
しかし、酒井の様子がいつもと違う。
なぜか、ハウリング音が鳴らず、
盗聴器の場所が特定できないのだ。
今度は壁を叩いて、その音の強弱
を頼りに探す。
電源が必要なため、コンセント近
くに
設置されることが多い盗聴器。
しかし、そのコンセントが一向に見つからない。
一体、どういうことなのか。
焦る酒井。
ソファを動かすと、コンセントが
現れた!
実は、入居した時に引っ越し業者
が置いたソファが
そのままとなり、コンセントをふ
さいでいたのだ。
コンセントの中を開けると、
埋め込み型の盗聴器が現れた。
盗聴器を仕掛けた人物は、
この女性の前の住人をターゲットにしていた可能性もある。
だからといって、決して安心はで
きないと、
酒井は言う。
一旦盗聴器が取り付けられると、
たとえ仕掛けた人物の目的が終わ
っても、
そのまま放置され稼働し続ける。
そこへ盗聴マニアが集まり、
二次被害に発展するというのだ。
その危険性について、盗聴被害に詳しい専門家は。
さらに、インターネット上には、
そんな盗聴マニアたちのやりとりが書き込まれた掲示板が。
専門家によると、盗聴マニアの間