今日の主役はネコ。
狙いをつけて ジャ～ンプ！
う～ん カワイイ！
ずいぶん たくさんいますね～。
福岡県の沖合に浮かぶ相島です。
周囲８キロの小さな島に→
１５０匹ほどのネコが自由気ままに暮らしています。
その生態を調べる
ユニークな研究が→
私たちは
研究者とともに ５年余りにわたって→
島のネコたちに長期密着。
女王のように強かった島一番のモテメスが→
死んでしまったんです。
（鳴き声）
この子育て場所を奪おうと
ライバルのメスたちが→
さらに
子どもの命を狙う危険なオスたちも！
研究者もびっくり！
初めてとらえた 女王の交代劇です。
２０１８年５月。
島の ある民家の物置の中です。
今日の主人公がやって来ました。
３歳のメス。 コガネといいます。
（鳴き声）
声を上げて誰かを呼んでいる様子。
（鳴き声）
あっ！ 下から赤ちゃんが出てきました。
お母さんの呼びかけに応えて
出てきたんです。
子どもは２匹。
黒っぽいほうは オスのライ。
コガネが
この物置の中で ひそかに出産しました。
相島では こうした場所が ネコたちの
出産や子育ての場所になっているんです。
子どもたちを寝かしつけたコガネ。
港へと向かいます。
お目当ては…→
漁師さんからの魚のおすそ分け。
コガネもゲット。
物置の外に戻ったコガネ。
ここが コガネの出入り口なんです。
すぐに１匹のオスが現れました。
コガネが入っていった塀の隙間から…→
あっ 中に忍び込みます。
コガネを探しますが… あれ？
見つけられずに出て行きます。
子どもを殺してしまうことがある
危険な相手。
研究者の山根明弘さん。
コガネの状況を確かめにやって来ました。
わっ ジャンプ！
壁をよじ登って天井との隙間から入っていたんです。
オスに あとをつけられても
隙間から入って すぐジャンプ。
オスが中に入るころには
コガネの姿はありません。
実は あぶれオスによる子殺しが
頻繁に起こっていることが→
調査でわかってきました。
複雑な出入り口を持つ物置の中はオスの目につきにくい→
子育てに うってつけの場所なんです。
血縁のある母親同士が 授乳や見張りなどを交代で行うことで→
立て続けに死んでしまったのです。
たった１匹残されたコガネ。
こちらは クロサビ。
何とか追い払います。
コガネは毛を逆立てて
ずいぶん怒っています。
このクロサビも子育ての真っ最中。
でも ここは ネコたちの通り道。
コガネにとっては油断ならない相手。
近づくたびに追い払わなくてはなりません。
コガネにとっても大事な食事場所ですが…
あらら。
しかし
コアエリアをクロサビに狙われたり→
オスが鳴き始めました。
シャームによく似た白っぽい毛をしています。
そばに現れた黒いオス。
シャームがじっと にらみつけています。
この辺りで最も大きなオスです。
シャームが近づいてきます。
（鳴き声）
出ました！ 「鳴き合い」です。
声の大きさや回数を競う
オス同士の力比べ。
（シャームの鳴き声）
今度は別の黒ネコ。 物置の屋根で…。
激しいケンカ。 シャーム
ぎりぎりで踏みとどまりました。
相手に にじり寄るシャーム。
黒ネコは気迫に押されて降参です。
オスネコの常識を
覆す行動だったんですよ。
いや 前にも同じことを
聞いちゃったかもしれないんで…。
ああ 遠慮しないでください。