出来上がりましたね。
関根≫あす、台風がということに
なっていますので
間に合えばよかったなと
今、残念に思っていますけれど
ようやく出来上がった
ということになります。
山口≫それでは
実際にどのようにこのシステムが
稼働するのか
過去の事例と照らし合わせて
見ていきたいと思うんですね。
まず、こちらの映像をご覧ください。
これは去年の8月
都心が激しい雷雨になったときの様子です。
世田谷区付近で
1時間におよそ110ミリという
大変な大雨となりまして
目黒川では
一時、氾濫危険水位を
超えました。
冠水や停電などの被害も
相次いだんですね。
このときと同じような条件で
雨が降ったと
仮定して
S-uiPSがどのように
予測するのか
こちらの画面なんです。
先生、解説をしてください。
関根≫当時の雨は画面でいう左上から右下のほうに向かって
雨雲が動いてきました。
その雨雲の動きに応じて道路1本1本が
どのくらいの浸水になるのか
色を変えて表示しているシステムです。
水色ですとその瞬間
10cm未満の浸水になっている。
山口≫こういうところが
10cm未満の浸水になるぞというのが
事前に、20分前に
わかるということですね。
関根≫20分前に
お知らせできるようになります。
山口≫更に拡大すると
緑とか黄色が出てきますね。
これは?
関根≫緑のところは10cmを超えて
20cmまで。
黄色が40cmくらいまでの水深ということになりまして
道路1本1本について
そういう情報を
見ていただくことが
できるようになります。
山口≫例えばここ、オレンジ
80cm未満となるようですが
先生、これ
誤差が非常に少ないそうですね。
関根≫過去の事例を調べ上げて
画像のデータなどから
検証しました。
その結果、我々が調べる限り
最大で誤差が
5cmくらいということなので
かなり高精度と言っていいと
思います。
山口≫ですから本当に
自分の家のそばが20分後に
こういうふうに何センチ単位で
浸水するんだというのが
事前にわかる。
非常に避難に役立つと思うんですね。
上山≫このシステムですが
都市部だからできるということなんですよね。
東京23区以外にも
今後、広がりそうでしょうか?
関根≫都市の構造を
コンピューターの中に
しっかり再現をして
雨の予報値を入力値として
計算しますので
そういうデータをしっかり作れるような
大都市部であれば
同様の精度での予測が
可能になります。
山口≫つまり今、画面を見ていただいているんですが
この都市だからこそ
予測しやすいことが
あるんですか。
ほぼ出来上がっていて地肌が表れているところは
ほとんどないものですから
降った雨が
浸透してなくなるということは
なかなか期待できません。
その結果、どうなっているか
わからないっていう
不確定要因が
ほとんどないと言っていい。
唯一あるのが
雨ということですので
山間部に比べて