≫電源を入れるのを忘れていたのだ。
畑では、キャベツを収穫。
しかし、近所の人によると
健さんは
あるものを忘れているという。
≫野菜作りの名人と評判だった
健さんだが
認知症の影響か
肥料が足りないという。
すると、収穫を終えたところで
再び認知症の症状が。
≫大切に育てた野菜の名前まで
忘れてしまったのだ。
健さんが
認知症と診断されたのは3年前。
その症状は徐々に進行している。
実は、妻の年子さんも
同じく3年前に
認知症と診断された。
それでも夫婦は
2人だけでの生活を続けている。
番組では1年前
その生活を取材させてもらった。
≫認知症の症状に
悩まされながらも
お互いに支え合う2人。
あれから1年。夫婦の生活にある変化が。
毎日
車で30分ほどの自宅から通い
介護をしている
息子の克彦さんによると…。
≫群馬県藤岡市。
3年前に認知症と診断された木部健さん、年子さん夫婦。
朝9時、この日も
息子の克彦さんが実家へ。
≫妻の年子さんは
玄関の掃除をしていた。
一方、夫の健さんは台所で朝食。
すると…。
≫IHコンロの鍋が
グツグツと煮立っていた。
≫毎日、朝晩に来て
食事などの世話をする克彦さん。
とても優しそうな
夫婦に見えるのだが…。
≫これは数日前の写真だという。
健さんの顔にはひっかき傷が残っていた。
実は、こうしたトラブルは
1年前からすでに始まっていたのだ。
健さんの1日は
畑仕事から始まる。
ところが
大切なものを忘れてしまった。
≫収穫した野菜を運ぶために
毎日、使っているリヤカーを
忘れてしまったのだ。
この時季は、旬の大根の収穫。
健さんは幼いころに父親を亡くし
そのころから、母の畑仕事を手伝ってきた大ベテラン。
≫この畑は、特に土壌がよく
栄養分も豊富で土がやわらかいので
こんなにも大きな大根も
手で抜き取れるという。
≫元気に畑仕事をする姿は
認知症とは思えないほど。
しかし、収穫した大根を
リヤカーに積み込むときその症状が。
≫必要以上に
大根を積み込みすぎたため
リヤカーが重くて動かない。
判断力の低下も認知症の初期症状の1つ。
収穫が終わると
出荷用に大根の袋詰め作業。
妻の年子さんもお手伝い。
しかしはさみを使っていたときに
認知症の症状が。
はさみを、段ボール箱の中に置いたその直後…。
≫家の中まで
はさみを探しに行くが
見つけることができない。
年子さんは、特に
記憶力の低下が
進んでいるという。
木部さん夫婦が
認知症と診断されたのは
およそ3年前。
その症状は夫の健さんから始まった。
当時の様子について
克彦さんは…。
≫すでに亡くなっている
母親がいると
言い始めた健さん。
病院で検査したところ
アルツハイマー型認知症と
診断された。
その後すぐに
妻の年子さんにも
認知症の症状が。
≫そんな年子さんを更なる悲劇が襲う。
庭で転倒してしまい