今日は ネット上で「ゴジラの子?」「エイリアン?」と→
話題になった
不気味な生物です。
緑色の大きな目に→
奇妙な鼻とネズミのような出っ歯。
そして フランケンシュタインの
怪物のような→
つぎはぎだらけの顔!
正体は ギンザメの仲間。
その不気味な姿から→
「幽霊ザメ」とも呼ばれる深海魚です。
深い海に暮らしているため
観察が難しく→
その生態は謎だらけ。
そんな幽霊ザメが 大群で浅い海に姿を現す場所が→
カナダで見つかりました。
すごい数! この海で一体 何が起きているんでしょう?
さらに 生物の中で
ギンザメの仲間だけが持つ 謎の器官…
ふだんは額に収まっていますが
こんなふうに飛び出します。
一体 何のためにあるのか?
今回 この前額把握器の 驚きの役割を→
世界で初めて
克明に撮影することにも成功しました。
奇妙な深海魚 幽霊ザメの→
不思議な暮らしに迫ります!
♪♪~
深海の幽霊ザメが浅い海に現れるのは→
カナダ南西部の
バンクーバー島。
緑の森に囲まれた
バークレー湾で→
姿が目撃されています。
この海で 20年以上 ダイビングガイドをしている マイラスさん。
幽霊ザメを
何度も見たことがあるといいます。
最近 幽霊ザメを見たという場所に
案内してもらいます。
捜索は夜。 幽霊ザメは ライトで探すと
見つけやすいんだそうです。
水温は10℃ほど。
背筋がゾクっとするほどの冷たさです。
岩の上に並んでいる白いものは
イソギンチャク。
本当に幽霊が出そうな
不気味な雰囲気ですねえ。
おや? 何か見つけたようです。
いました! 幽霊ザメです。
英語で「スポテッドラットフィッシュ」
と呼ばれるギンザメの仲間です。
大きさ60cmほど。
ライトを反射して体が光っています。
だから 夜のほうが探しやすいんです。
あっ 目が光りました!
ほら 光の当たる角度によって
緑に輝くんです。
目の奥には 鏡のように
光を反射する部分があります。
そのおかげで 僅かな光を増幅して
感じ取ることができ→
暗い深海でも
よく目が見えるんだそうです。
ギンザメの仲間は
名前に「サメ」とついていますが→
実はサメではありません。
サメとは全く違う独自の進化を遂げた魚なんです。
本来 ギンザメの仲間が暮らすのは
潜水艇でしか行けないような深い海。
1,000mを超える場所でも見られる
代表的な深海魚です。
ところが この海では
水深20mほどの浅い場所に→
頻繁に姿を現します。
なぜ幽霊ザメはここにやって来るのでしょうか?
結局 この日の観察では
その答えが見つからないまま→
夜の暗闇の中へ消えてしまいました。
謎に迫るため 取材班は日中も観察を続けることにしました。
昼間でも ひんやりとした海の中。
水温は わずか9℃。
水温の低さが
この湾の特徴なんだそうです。
昼間だと 岩を覆う 白いイソギンチャクの
姿が はっきりと見えます。
これは ヒダベリイソギンチャクの仲間。
大きさは1m近くにもなります。
冷たい海を好むイソギンチャクです。
深みへと続く こうした斜面では→
日中でも 幽霊ザメの姿が
見られることがあるといいます。
あっ 幽霊ザメを見つけたようです。
よ~く見ると ここにいました。
体の色が周囲の岩場に溶け込んで
全く目立ちません。
胸ビレを上下にゆっくりと動かし→
まるで鳥が羽ばたくような不思議な泳ぎ方をしています。
顔には つぎはぎのような
いくつもの筋があります。
これ ケガの痕ではありません。