その翌日でした。
この直後に WHOは 遺伝情報をもとに
PCR検査の方法を公開。
更に ワクチン開発も始まるなど→
世界は ウイルスへの備えを本格化させ始めたのです。
オバマ政権時代に 中国の衛生当局と共に
感染症対策にあたってきた→
アメリカの疫学者
ジョージ・コンウェイ氏。
今回の教訓は
迅速な対応が要求される初期段階で→
中国と そのほかの国々の連携が
とれなかったことだと指摘します。
中国が ヒトからヒトへの感染を認め→
武漢を封鎖したのは1月23日。
それまでの間に ウイルスの危険性を
周囲に伝えようとする→
市民の発信も制限されていた可能性が
見えてきました。
カナダ トロント大学の
マサシ・ニシハタ研究員は→
市民への情報統制の実態を探るため
10億人が利用する中国版ライン→
「ウィチャット」などの
アプリケーションを解析しました。
ニュースやSNSで話題になった
言葉を組み合わせ→
カナダのアカウントと中国のアカウントに
同時に送信。
それが
中国のアカウントで表示されなければ→
検閲されている可能性があります。
新型ウイルスに関する言葉が初めて削除されたと見られるのは→
12月31日。
「SARS」という言葉など 45件でした。
その前日 後に自らも感染して亡くなった
李文亮氏が→
「SARSの感染者が7人確認された」として→
SNSで警鐘を鳴らしたことが→
きっかけだったと見られます。
新たに 「ヒトからヒトに感染する」という言葉が削除され→
その後も ウイルスの危険性を知らせる
さまざまな言葉が→
検閲されたと見られています。
こうした指摘に対し 中国政府は→
「透明かつ責任ある態度で いち早く
情報を対外的に発表した」としています。
武漢が封鎖されるまで
人々は世界中を移動し続けました。
これは マイヤーズ教授が
1月1日時点で→
感染者がいたと推定した
中国34の都市からの→
人の移動を示したものです。
日本を訪れたのは 44万人。
アメリカへは 22万人。
ヨーロッパへは 32万人が訪れていました。
そして3月…。
WHOは パンデミックを宣言。
世界は ようやく 未曽有の危機に
陥っている事実を突きつけられたのです。
世界がウイルスの存在に気付いてから
間もなく1年。
今なお 変異を繰り返し
感染力を増す 新型コロナウイルス。
その急拡大が危惧されています。
イギリスなどヨーロッパを中心に再び移動制限が敷かれるなど→
パンデミックは依然として
収まる気配はありません。
日本では 国内で いつ感染が始まったのか
調査が始まっています。
(取材者)これは何ですか?
日本国内で初めてウイルスが確認されたのは→
1月15日。
それ以前の各地の下水サンプルを集めPCR検査を行っています。
ウイルスの広がりを検証し→
今後の日本の水際対策の強化につなげようとしているのです。
WHOは 中国・武漢での現地調査の
重要性を改めて強調しました。
調査チームを率いる ベンエンバレク氏。
初期の感染例や動物の調査などを行う予定です。
私たちは このウイルスの真の姿に
どこまで迫れるのか?
その謎を解明する試みは 今後も続きます。
2021/01/06(水) 00:29〜01:18
NHK総合1・東京
NHKスペシャル「謎の感染拡大〜新型ウイルスの起源を追う〜」[字][再]
追跡!新型ウイルス発生起源の謎▼いつ?どこで?どう広がったのか?▼世界の論文・SNS・移動情報などオープンソースを使って徹底調査▼これまでの定説が覆る可能性が!
詳細情報
番組内容
世界を混乱に陥れている新型ウイルスの感染拡大。いま世界の研究者たちは、この未知のウイルスがいつ・どこで発生し、どのように広がったのか?その謎の解明に取り組んでいる。NHKでは世界中の研究論文や当局資料、SNSや人々の移動情報などあらゆるオープンソースを使った調査報道を実施。そこから見えてきたのは、これまで各国が発表してきた時期よりも早くヒトへの感染が始まった可能性だった。世界的権威と共に謎に迫る。
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