思ったのです。
ところが…。
おはようございます!
こんな面倒くせえこと やってられっか!
新米社長に素直に従うほど社員も甘くありません。
何やってるの! まだ仕事中の時間でしょ。
仕事しないなら 会社辞めなさい。
はい 仕事仕事。
ああ 面倒くせえ。しましょうね はいはい。
(SHELLY)社員さんの方が先輩ですもんね。
そっか~。
北村 汚い!
すいません。
こんなの 必要?
俺は そんなに…。
何?
いえ 何でも…。
ちょっと あんたたち!
ちゃんとヘルメットかぶりなさい!
いちいち うっせえんだよ!
かぶりなさい!
産廃業者は出ていけ!
四苦八苦する間に 住民運動は更に激しさを増していきました。
私たちへの不信感から
監視小屋が建てられ→
24時間 撮影される事態に
なってしまったんです。
[TEL]
(典子)はい 石坂産業です。
えっ どういうことですか?
[TEL]お宅のような会社には二度と持っていかないから。
住民運動で
会社のイメージは→
どんどん悪くなり…
それでも社員たちは 産廃処理の仕事にプライドを持ち続けていました。
いいか? これからも あの焼却炉で
頑張っていくぞ! カンパーイ!
(一同)カンパーイ!
ああ すいません。一緒になってやれば→
まだまだ あの焼却炉の精度も
上げることができますよね。
ええ 私たちも頑張りますから。
それでも 会社を存続させるために 私は苦渋の決断をせざるをえませんでした。
会社の売り上げの7割を
占めていた→
大黒柱の焼却炉を
解体すると決めたのです。
(3人)え~!?
どうすんの?
15億円 払ったばっかだったのに。
ねえ。
焼却炉の跡地には→
新たに屋内型リサイクルプラントを建設する予定でした。
ゴミを 金属 木材
プラスチック→
コンクリートなどに
細かく分別。
それを
建築資材や固形燃料などの商品に→
リサイクルし 販売するのです。
全ての作業を屋内で行うことで騒音や粉じんを外に出しません。
焼却しないので
ダイオキシンも出ません。
これなら
住民たちの理解を得て→
事業を継続できると
考えたのです。
でも これを造るにも
また 大変なお金が…。
焼却炉の責任者だった北村は
解体にショックを受けましたが→
それでも 新たな計画に
期待を寄せてくれました。
私は早速 埼玉県に リサイクルプラントの
建設許可を求めました。
新しい施設の開発許可を頂きたいんです。
ところが…。
今 住民の方々から
行政訴訟されているので→
慎重に対応させて頂きたいと
思っております。→
新しい施設を造ることは
かなり難しいと思いますよ。
なんと 埼玉県は
住民から裁判を起こされていて→
そのため 新たな施設の建設は
認められないというのです。
焼却炉がなくなれば 問題は解決する。
その期待は 粉々に打ち砕かれました。
逆転 始まってると思って見てたのに。
住民たちは 私たちの存在そのものを許せなくなっていたのです。
そっか 存在全てがダメなんですね。
そうですね。
社長 話があるんですが…。
(SHELLY)ええっ!?
ほんとに辞めちゃうの? もう少し…。
俺には 会社の未来が見えません。
絶望的な状況に
70人いた社員は次々と辞めていき→
30人にまで減ってしまいました。