(宇海直哉) 大人が夢を叶えるにはどうしたらいいんでしょうかね?
他人を信じて
頭を下げて笑顔でいること。
(
梢) 過去にすがるのはよそうと思って。
夢の場所にしたいんでしょ?
ここ。
(
桜井佐那) はい!
(
裕子)こんなものが届いていました。
このホテルに犯罪者がいて
訴えると…。
誰のことですか?
時貞主任です。
時貞さんが暴力を振るったと
。
厳正な対処をしなければ→
時貞副支配人を訴えると書かれています。
差出人は
不明ですが何か心当たりはありますか?
(
時貞正雄)あるわけないじゃないですか!
こんなもの
何かのいたずらですよ。
ハハ…
そうですよね。
ここには
「時貞副支配人」と書かれていまして→
今の副支配人は私ですから
そこから間違っていますもんね。
おっしゃる通り
いたずらですかね?
当たり前じゃないですか
では 私は これで。
(
ドアが閉まる音)
ヤバい
ヤバい…。
(
阿部) えっ? 暴力事件?
私
その告発状を読んでしまいまして。
それに訴えるって
書いてあったん?はい。
(
尚美) そんなことされたらこのホテル ヤバいじゃん。
なので
長吉師匠と尚美ねえさんにご相談をと…。
アハハ…
ねえさんって…。(阿部) あ そういうたら 尚美…。
な…
聞いてる? お前。ん?
こないだ
時貞さんめっちゃめちゃ荒れてたやん。
バーで1人で飲んで
ベロッベロなってたし。
あの人
お酒弱いのにメンタル落ちるとすぐ酒に頼るから。
そうなんですか?
(阿部) いや でも さすがに→
手は出してへんと思うで?
師匠 ねえさん ちょっと私調べて来てもいいですか?
(
尚美:阿部) は?
気になったら
止まれない性分なもので。
清掃は?
時貞さん 何があったんですかね?
う~ん…
。
何なんでしょうね?
(裕子) 丹沢事務。(丹沢) はっ! びっくりした。
びっくりした
びっくりした…。
丹沢事務は
どうしてここに?ハァ…。
あ
それ私の呼び方?はい。
丹沢事務?
はい。
あ
いや 何かあの 時貞さんが…。
ちょっ…
ちょっ…。
何か
時貞さんが→
「
ヤバい ヤバい」って言いながら歩いて行くの見掛けて→
何かあったのかなと思って
。
時貞主任を訴えると告発が
。
暴力事件を起こしたと
。暴力事件?
お金回りのことではなくて?
お金?
いやいや
何でもない… なるほど。
だから支配人達
こもってるんだ。
何かご存じですか?
事件について。
私は何も
。
一昨日の晩のことらしいのですが
時貞主任がどうされていたかは?
知らないな~
。
でも
ブライダルに参加できなかったことで すねてて。
まぁ
飲みには誘われたなすぐ断ったけど。
なるほど
。
え?
これは 精神的もろさから生まれた事件の可能性が高いですね。
では
ご協力ありがとうございました。
とんでもない
ご苦労さまです。
え?
聞き込み?
(
ドアの開閉音)
あれ?
梢ちゃん その服…。
久しぶりに
これ着てみた。
どうしたの?
お酒 一杯くれないかな?
ダメ
。え?
私
やめることにしたのここで飲むの。
だから
時貞さんのも作らない。
いや
だってこの前まで あんな…。
今日から
やめたの。
だったら
俺にだけ こっそりあれ作ってよ。
ダメだって
。
昼から飲みたがるのって
危ないよ?
だって
時貞さんは…。分かった。
もういいよ
。
(
ドアが閉まる音)
(
ハル) よし。
江口さん
今日のランチサバサンドにしますね。
(
江口) だから冷蔵庫にサバいっぱい入ってたのか。
早めに言ってくれよ
仕込み大変なんだから。
漁港の人に
大量にもらっちゃいまして。
お願いします
。
うん
。
どうした?
そんな思い詰めた顔して。
江口スーシェフ
。はい。
私
伺ったのですが前に時貞主任と→
もみ合いのケンカを
されたそうですね。
もみ…
あ~ あったな。
(
ハル) 私のために怒っちゃったんですよね~。
違ぇわ
いろいろ総合的にだろ。
時貞主任は
かなり好戦的だったと。
まぁ
そうね 年の割には腕力あったかな… ん?
前科ありですか
。どういうことですか?
はい
時貞主任が暴力事件を起こしました。
えっ?
はっ? 時貞さんが?
はい
では 調査結果を師匠達に報告して来ます。
調査?
いや ちょっ… おい!
え~?
どういうことですか?暴力事件?
それ
ヤバいだろ。
≪だから
時貞だよ! 時貞!≫
(
大田原) お客様あまり大声を出されますと…。
(
後藤) うるせぇ!さっさと呼んで来いよ!
(
大田原) あっ…。
(
後藤) いるじゃねえかよ。
(
後藤) 約束通り 来てやったぞ→
時貞副支配人
。
これなんですけど…
。(ノック)
(ピエール
田中) 大変です!
お客様が
時貞副支配人に会いに来たと→
ロビーで大騒ぎしてます!
時貞副支配人?ええ そう言ってます!
追い返そうとしたんですけど
「俺は宿泊客だから→
文句ないだろ!
」ってさらに大暴れ。
あれじゃ
他のお客様にご迷惑が…。
分かりました
私が対応します。
時貞さんのお知り合いなら→
恥をかかせるわけにはいきませんね。
え?
ピエールさんお部屋って空いてますか?
は?
私達で→
最高のおもてなしをしましょう!
♪♪~
それで
その方はお帰りになられたんですか?
(
大田原) はい。
時貞さんがいることを
確認したら→
「
ちゃんといるな」と言って出て行かれました。
(
ハル) な~んだ!じゃあ 集まり損じゃないですか。
いや
それがまた 「後で来るから部屋を用意しておけ」と。
そうですか
。(阿部) これって あれちゃうん?
時貞さんが
ちゃんと処罰されてるかどうかを→
確認しに来てんのちゃうん?
何か この辺に→
傷があったらしいよ
やっぱり暴力事件の…。
被害者の方ですね
間違いないです。
(
丹沢) 私 出て行かれるところを見掛けたんですが その方→
自治会長の後藤さんですよね?
えっ?そうなんですか? 時貞さん。
はい
。
よりによって…
。あ~!
時々
ランチ食べに来ては「まずかった」って帰る方ですよね。
俺も昔
思いっ切り怒鳴られたことあるもん。
クレーマーということですか?
昔からの常連の方なんですが→
とにかく頑固者なんです
。
曲がったことが大嫌いというか
。
そういえば
最近全然 来てなかったわね。
じゃあ
時貞さんがまた呼び戻してくれたんですね。
(
一同) ん?
ええ
まぁ。「ええ まぁ」やないやろ。
ありがとうございます
。
皆さん
また このホテルの常連に返り咲いていただけるよう→
精いっぱい
頑張りましょう。(一同) はぁ?
どうしました?
いや あの…。
恨み節みたいなことを
言ってはったって聞いたんで。
他のお客様に
変なこと言われてもね。
私は
お帰りいただいたほうがいいかと思います。
そうですか
。
支配人
どう思います?
私は…
。
ご宿泊に来てくださった
大切なお客様ですから→
一方的にお断りするのは違うかと
。
(
江口) もう 時貞さんあんた いいのかよ?
何か
マズいことっていうか→
言っとかなきゃいけないこと
あるんじゃないのか?
あ~
そうですね宿泊に関することですから→
宿泊部主任の考えも
伺わないといけないですね。
わ…
私ですか?
私は…→
ぜひ お泊まりいただきたいと。
では
後藤様の担当は→
時貞さんにお願いしても
いいでしょうか?
えっ?
あの… はい。
分かりました
。
では
皆さん本日も よろしくお願いします。
(
一同) お願いします。
(
裕子) 私の調査結果だと時貞主任は完全に黒です。
本来なら
被害者との接触は拒むはずなのですが。
そうやんな
このままやと 事件のことを→
ホテル内で言い触らされるかも
分からんもんな。
ここの宿泊中に
いろいろと難癖をつけて→
訴えをホテル全体に
広げられる可能性もあります。
なるほど
。
昔
週刊誌で読んだことがあるわ。
事件の犯人が
わざと関係者に接触するっての。
え?
どういうこと?
要するに
自分の見える所に置いておいたほうが→
安全ってことよ
。
相手は
告発までして来てるんだから→
外に置いといたら
何をするか分からない。
それなら
いっそ近くに置いといたほうがいい。
そして
事件を隠蔽する。
(
阿部)あくどいこと考えよるな あいつ。
そして
さらなる事件のかおりがするわ。
しますね
尚美ねえさん。
(
においを嗅ぐ音)
(
ドアが開く音)
どうしました?
後藤様の件です。
ご宿泊いただくのは
正しいと思っています。
せっかくのお客様ですからね
。
ですけど
本当に大丈夫なんですかね?
担当を
時貞さんにお任せしてしまって。
何がですか?
あの告発状が後藤様が書かれたものと→
決まったわけではありません
。
しかし
あの2人の間に何かあったことは事実ですから→
時貞さんに直接
担当してもらうというのは→
少し心配で
。
お客様のことを
よく知っているというのは→
接客のアドバンテージです
。
なので
時貞さんにお願いするのが最適だと思いますよ。
あの人
確か 魚の卸売の仕事をしてるんですよね。
あ~
後藤さんな。
ここで会ったが100年目!
宿泊するというのなら→
リベンジのチャンスですね!
リベンジって何だよ?
今まで何度も来てたのに→
一度も「おいしい」って言われたことないんですよ。
そんなの悔しいじゃないですか
。おいおい おいおい!
あの人が
笑顔で顔クッシャクシャにして→
大の字で寝転んで
「あ~ おいしい!」→
…って言うような料理を
考えましょう 江口さん!
OK
落ち着けそこまで行ったら迷惑だ。
あぁ…
。しかし 時貞さんは何で→
後藤さんが泊まること
賛成したんだろうな?
そんなの
決まってるじゃないですか。
ん?
私と一緒でリベンジですよ。
どういうことだ?
暴力事件を起こしたってことは→
何かで
もめたってことですよね?おう。
で
向こうが訴えるっていうんだったら→
こっちは宿泊担当として
やり返してやるんですよ!
宿泊担当として
やり返すというのは→
具体的に
どうするんだ?ん~。
枕をガリッガリに硬くしとくとか
。お~。
あと
夜中の2時 3時 4時でルームサービスで奇襲をかけるとか!
なるほどな
その先にある時貞さんのゴールは何なんだ?
(
ドアが開く音)
お~
時貞副支配人。
後藤様
お待ちしておりました。
部屋は用意できたか?
あの~ お2人でのご宿泊ですか?
おう
昨日 娘の誕生日でなそれで連れて来たんだよ。
ってか
それぐらいちゃんと調べとけよ。
申し訳ございません
。で 部屋は?
はい
302号室をご用意しております。
えっ?
違うだろ。えっ?
(
後藤) あの部屋だよ ほら。
時貞
分かるだろ?今日 ちょうどいいし。
いえ
あの…。
(
後藤) 屋根裏の部屋だよ!
俺は
いつもあそこに泊まってんだよ!
屋根裏ですか?
あ~ あの場所はですね→
以前は
ご希望のお客様をお通ししていたのですが→
現在は閉鎖しておりまして
。ふざけんなよ。
俺は
あそこに泊まりに来たんだよ!
大変
申し訳ございません。
屋根裏は
清掃も十分にされていない状態でして。
だったら
さっさと掃除して来いよ。
だいぶ
お時間もかかってしまいますので→
よろしければ
ご用意させていただいたお部屋を→
一度
ご覧になっていただいて…。かしこまりました。
直ちに
ご用意いたします。(後藤) ったく→
さっさとしろよ!
ブラブラして来てやっから。
ありがとうございます
。
あっ
お荷物お預かりしましょうか?
(
後藤ミチル) いいよ!
では
私は急いで清掃するよう伝えて来ます。
分かりました
。
(
丹沢) 時貞さんと後藤さん何で もめちゃったんですかね?
あの人が告発するとなったら
相当 厄介ね。
昔は
このホテルのことも応援してくださってたんですけどね。
剛さん
倒れてから バタバタして自治会にも顔出せてなかったし。
しかし
あの小心者の時貞さんが手なんか出しますかね?
まぁ
でも 血の気 上ると分かんないとこあるから。
あっ
それに…。
(
丹沢:梢) お酒。
確かに最近
飲んでたからな~。
ですね~
。
あっ
。
「
あっ」て何だよ。いえ いらっしゃいませ。
今頃
部屋の掃除してんだよ。
ここで
時間つぶさせてもらうぞ。
それは失礼いたしました
。
何か
お飲みになりますか?
日本酒あるか?
申し訳ございません当ホテルには ご用意がなくて。
何だよ
ホントに。
ホント
どうしようもねえな!
何だよ?
これは。
中途半端に
ぬるいじゃねえかよ。
すぐ取り換えさせていただきます
。
お前
何飲む?
何でもいいよ
。
じゃあ
あれだ。
ウーロン茶でいいよ
2個出してくれ。
もちろん
待たされてんだから→
金なんか払わないからな
。
少々
お待ちください。(後藤) はぁ~。
(
丹沢) 抑えて…。
「
あっ」て何だよ?あっ?
いえ…
。
今
熱々のお絞りを。
(
阿部) う~わ! もう何? これ!
掃除って大変や…
。
(
裕子) こんな所お部屋として使ってたんですね。
(
阿部) あ~ 昔はこれでもかっていうぐらい→
部屋
埋まってたからな。
そういうたら
イレギュラー的扱いで→
この部屋
希望するお客さんには開けてたな。
(
尚美) これで後藤さんと時貞さんの狙いは→
はっきりしたわね
。どういうことですか?
(
尚美)後藤さんの狙いは やはり→
このホテル全体に
訴えを広げることよ。
暴力を振るわれた時貞さんに
呼ばれて来たホテル。
そこで
いちゃもんをつける暴力事件に加えて→
そんな男を雇っている
このホテルからも→
多大な精神的苦痛を受けた
とか言って→
慰謝料を膨らませて要求する
。
時貞さんの狙いは?
ずばり スリスリ戦法よ。スリスリ?
(
尚美) 後藤さんに すり寄って言いなりになり→
何とか訴えを
取り下げてもらおうとしている。
最も浅はかな作戦ですね
。
読み違えたわ
。
その浅はかさが
時貞さんなのよ。
いや~!
こんな部屋があったんですね!
まるで秘密基地みたいですね
。
ワクワクしますね!
宇海さん 何で?
急ぎの清掃と聞いて
手伝いに来ました。
まぁ
手伝ってくれるのはありがたいけど。
支配人も
ここを部屋として使っていたこと→
知らなかったみたいですね
。
へぇ~!
こりゃまた いいな!
いや
宇海さん何で そんな楽しそうなんですか?
あの
これあんまり言いたくないですけど→
急に
この部屋 開けてくれってちょっとした嫌がらせですよ!
そうよ
お客さんの言いなりになって清掃したって→
絶対
いちゃもんつけられるに決まってんだから!
そうですかね?
ステキなことじゃないですか。
再び
この部屋を使うチャンスをもらったんですから。
(
阿部:尚美) チャンス?
それに
時貞さんからお願いされたんです。
主任の決定に従いましょう
。
さぁ
お客様がお待ちですやりましょう!
(
阿部) いや その時貞さんっていうのがね。
師匠
ねえさん宇海副支配人が言ってるんです。
始めましょう
。そこは従順なんだ。
時貞さん
居場所がないからず~っとロビーにいますね。
あの自治会長の後藤さん→
時貞さんに 約束通り来たって言ってましたよね?
訴えに来たからな
ってことですよね?
でも
わざわざ宿泊までするっていうことは→
何か失礼なことあったら
私達まで→
時貞さんの
とばっちりで訴えられるかもしれないですよね。
あぁ!
ハァ ハァ…!
(
ノック)は~い どうぞ。
失礼します
。
屋根裏部屋の清掃が
終了したそうです。
後藤様を
お部屋にご案内いたします。
分かりました
ご報告ありがとうございます。
あの
支配人…。
こんなことを聞くのも何ですが→
どうして後藤様の宿泊の許可を…。
それは
ミーティングの際にお伝えした通りです。
お客様を
こちらから お断りするのは→
違うと思いまして
。ですが→
直接
見られましたよね?その… 告発の あれを…。
はい
。
あれは
皆さんの言う通り→
後藤様が
出されたものなんですか?
いや
えっ…そうと決まったわけでは…。
あの…
はい…恐らく後藤様が出されたものかと。
そうですか
。
だとしたら
やっぱり 後藤様は…。
いえ
一度 お受けしたお客様ですから。
時貞さん
大変失礼ですが→
もう一度だけ
伺ってもよろしいですか?
何でしょう?
暴力事件起こしては いないんですよね?
はい
それは してません。
分かりました
。
では引き続き
後藤様の担当をお願いいたします。
えっ?
だって 時貞さん暴力事件 起こしてないですし→
別に
もめ事を起こそうとしてるわけじゃないんですよね?
もちろんです
。だったら あとは→
後藤様に
笑顔で お帰りいただけるよう→
努力するだけですから
よろしくお願いします。
あの
支配人 実は…。はい。
いえ
何でもないです。
では
失礼します。
(
ドアが閉まる音)
あっ…
。あ~…。
痛っ…
。くたびれた。
えぇ!?
はぁ!?
いや…
「ありがとう」ぐらいないんかなぁ?
ホントだよ!
(阿部) ええよなぁ 客室担当は。
指示しといたら
自分 動かんでええもんね。
いや…
あの人がそういう人ってだけよ。
でもさ
今回は時貞さんのためにわがまま聞いてんだから→
ひと言
お礼あってもいいよね。何か腹立って来たな。
こんなことやったら
あれやねホテルに関係ないとこで→
ホンマに訴えられたらええねん
あの人 ホンマ。
そしたら
あの ひねくれた性格も少しは直るかもね。
あっ…
失礼いたしました。
(
阿部) えっ?
いや…
気を付けてよ ハハ…。(裕子) はい。
(
尚美) 休憩したら? 休憩。(阿部) ええやん 練習してんねん。
今
まさにこのインヴルサを守るために→
私達は
一丸となる必要があります!
服部さん
暴力事件について何か情報ありますか?
(
服部) いえ さすがに私も ホテルの外のことまでは知るすべがなく→
どうしたらよいものか
。
責任を取ってもらうしか
ありません。
急に
なかなか重たい発言ですね大田原さん。
致し方なしです
。
あぁ!
時貞さん。
もしかして
今の話…。
別に…
。
う~ん!
これ おいしいですね!
ありがとうございます!
残り物で恐縮なんですけど→
ランチで出していた
サバサンドです。
イスタンブールの名物料理で→
フレンチにも出されたりしてるんですよ。
掃除に集中して
全然 ごはん食べてなくて…。
後藤さんの
わがままに付き合ってたのか。
お客様のご要望ですから
。ふ~ん…。
で
大丈夫なのか?あの2人 もめたりしてねえのか?
いえ
特に何も。
(
ハル) そのサバサンドもいいんですけど→
また
あの人に文句言われる気がするんですよね~。
「
工夫がねえ!」とかいって…。
そうですかね?
だって 今まで一度も→
おいしいの
「お」の字も出てないんですよ?
私は絶対に
この人には負けるわけには いかないんです!
勝ち負けじゃねえだろ
。
でも
まぁ 難しいかもしんねえな。えっ どうしてですか?
いや
だって 時貞さんと もめて難癖つけに来てんだろ?
そんな人に
おいしいって言わせるなんて 至難の業だろ。
(
ハル)その至難の業をこなしてこその→
天才ですから
。出ました 名言。
あっ
もう夕食の時間になっちゃいますよ。
メニュー考えないと…
うわ~ 忍者!
出して来やがったな
個性!!
ロビーで後藤様が
暴れていらっしゃいまして→
宇海様に
ご連絡をと。
(
江口)おい やっぱり始まったぞ~。
後藤様
申し訳ありません。(後藤) 待ってたのに。
全然
できてねえじゃねぇかよ!
後藤様
いかがなさいましたか?
「
いかがなさいましたか?」じゃねえよ!
「
清掃完了しました」 言っただろ?
なのに
全然掃除できてねえじゃねぇかよ!
おい
時貞!いえ あの~…。
きちんと清掃
させていただいたはずですが。
だから
できてねえって言ってんだよ!
あんなんじゃ
意味ねえだろ!どういうホテルだよ ここは。
申し訳ございません
また あらためて→
清掃させていただきます
。(後藤) 当たり前だよ!
娘なんか
あきれて外 行っちまったじゃねえか!
戻って来るまで
ちゃんとキレイにしとけよ。
大丈夫ですか?
時貞さん。
はい
私は何も…。
支配人
また みんなを集めてもらっていいですか?
分かりました
。
はぁ?
掃除 ちゃんとやりましたよ。
予定通りの
いちゃもんね。足りなかったんだろ。
後藤様は
できてないとおっしゃってたからな。
何?
私達のせいだっていうの?
清掃部は
お前達だろ!
もう1回
隅々までやってくれ。
で
ピエールは おわびとして部屋にワイン入れといてくれ。
大田原
後藤様がお戻りになったら真っ先に俺に伝えろ。
分かりました
。
皆さん
大変申し訳ありませんですが→
お客様のご要望にお応えするのが
私達の仕事です。
できる限りのことをして
お客様にご満足いただけるよう→
頑張りましょう
。じゃあ 頼んだぞ!
二度とヘマしないでくれよ!
時貞さん 少し言い方が…!
ちょっと待ってください!
あったまに来るな~!
おかしいでしょ!
大体 後藤さんがああだこうだ言うてんのは→
時貞さんに対する
嫌がらせでしょ!何?
(
阿部) みんな表立って言いづらそうやから→
俺言いますけど
あんたが後藤さんに暴力振るって→
それを訴えようとして
ここに来てるわけでしょ! 後藤さんは。
それをみんなで
カバーしてるんじゃないですか!
せやのに
何なんですかその態度は。
長吉さん
それは誤解なんです。誤解?
どうせ時貞さんがやってないって
言ってるだけでしょ?
やってますよ!
この人は。
で
現に告発状も届いてるわけでしょ?
もう嫌なんですよ!
俺 これで振り回されんの。
だから
勝手に掃除もやってください。何だと?
支配人が
宇海さんをこのホテルに呼んで→
少しずつ
変わって来てるんですよ。
時貞さん
それに水差してばっかりですやん。
(
阿部) みんな思ってますよこんなことやったら→
ホンマに責任取ってもらっても
ええんちゃうかなって!
長吉さん
言い過ぎです。
私は
そんなこと思ってません!
皆さんだって…
。
分かった!
じゃあ 俺がやるよ!
(
梢) あっ ちょっと時貞さん!
(
丹沢) そうですよここで行っちゃったら…。
ほら
大人になりましょうよ。うるさい!
お前らに哀れに思われたくない
。
時貞さん!
何?
俺
間違ったこと言ってないし。
♪♪~
はぁ~。
(
梢) 久しぶりに聞いたわそのバカデカため息。
いや~
すみません。
でも
こんなことになってしまうなんて。
ホントのところ
あんたは どう思ってんの?
何がですか?
時貞さん。
事件を起こしたと思ってますか?
いえ 私は全く。
時貞さんに直接伺って
やっていないと言っていたので。
でも
時貞さんも きちんと話してくれればいいのに→
意地になるから…
。
じゃあ
大丈夫か。そうですね。
えっ?
(梢) あんたが信じてんなら→
あの人も大丈夫だろうと思って
何か やけになって→
自暴自棄になられたら
どうしようかなと思っちゃってさ。
ああなったら
私達の言うことなんて→
一番
聞く耳持たないですから。
他のスタッフのことも頼んだわね
。
え?
はぁ。
全然
キレイじゃないか。
そうなんですよね
。
私も一緒に頑張ったんですけどね
。
宇海…
副支配人。
お客様に
ご満足いただけなかったのは→
私の責任でもあります
申し訳ありません。
なので
手伝いに来ました。
さぁ
どっから始めましょうかね。
おね…
。
おねが…
。
何ですか?
おねが…!
おね…
お… お願いです!
教えてください!
えっ?
本当は分かってるんですよね?
後藤様が何を求めているのか。
でも
私を試そうと思って言わないだけで。
私は
満足してもらいたいんです→
後藤様に
。
訳あって
今までの どのお客様より→
満足してもらいたいと思ってます
だから…!
いえ
分かりません 全く。
は?
ですから 分からないんです後藤様が求めていること。
はぁ!?
だって お前 いっつものらりくらりしながら→
全部
お見通しみたいな感じでやって来てたじゃないかよ!
アハハ…
すいません本当に分からないんです。
今までも
ただワクワクすることを→
支配人と相談して
やって来ただけなので。
いえ
すいません こちらも取り乱して言葉が乱れました。
でも
本当に何でしょうかね?
後藤様の言う
「ちゃんとキレイにしておけ」というのは。
何をやってんだ
俺は。
何だ
今のお願いは クソっ!
世界一無駄な行為を…
。
むしろ
時貞さんが分かっているんじゃないんですか?
はぁ?
だって 後藤様と時貞さんはお知り合いなんですよね?
後藤様の怒り方は
どうして分かってくれないんだろう→
…というふうに見えまして
。
何か
これまでの話の中にヒントがあるんじゃないですか?
フフっ
そんなこと言われましても…。
前にも
支配人が言っていましたよね。
大切なのは
考えることだと。
後藤様に
満足していただきたいなら→
一度落ち着いて
考えてみたらいかがですか?
考える?
もともと得意じゃないですか。
お客様のことを考えるの
。
♪♪~
♪♪~ふぅ~。
♪♪~
♪♪~
(
鳥の鳴き声)
(
バケツにぶつかる音)(モップが倒れる音)
(
指を鳴らす音)何か分かったんですか?
宇海副支配人!
はい。
ちょっと
頼んでもいいですか?
何なりと
。
は~い
どうぞ。
長吉さん…
。
あの…
。
おっ
どうした また問題か?
(
ハル)何でサバ見て笑ってるんですか?
もうサバサンド
ないですよ。
時貞さんから
作ってほしいと頼まれたものがありまして。
時貞さんが?
ええ。
これです
。
白い曇りを
キレイに取るんやったら→
この窓用のスポンジ
使ってください。
お前
どうして…。
支配人に聞きに行きました
。
ホテルとして
時貞さんのことをどう考えているのかと。
そしたら→
「時貞さんは暴力事件なんか起こしていない→
きちんと謝ってほしい
」と。
本当にやってないなら
何で弁解しないんですか?
別に…
言ったって お前ら聞きゃしないだろ。
俺は
まだ信じたわけではありません。
ただ
まぁ あの時は 俺も…。
言い過ぎました
。
すいません
。
(
阿部) あ…一つだけ お願いがあるんです。
このこと→
尚美やらに言わんといてほしいんです。
カッコ悪くて…
。
分かった
。
おかえりなさいませ
後藤様。
(
後藤) 遅くなったなぁこいつが全然 捕まんなくてなぁ。
いや…
もうホントいいから!
ってか
友達がバースデーパーティーやるって言ってっから→
そっち行きたいんだけど
。
二十歳の
節目の誕生日だぞ?
今日くらい
親の言うことを聞いてもいいだろ。
で…→
さすがに用意は できたんだろうな?
はい
。そうかい。
ってか
腹へったなぁ。
大声
出させるから!
お食事ですが
お部屋にご用意してありますので→
よろしければ
そちらで お召し上がりください。
フレンチのコースじゃないの?
では ご案内いたします。
どうぞ
こちらへ。
どうぞ
。
(ミチル)
う~わ 暗っ! 電気どこだろ…。
(
後藤) 待て。(ミチル) え?
キレイになってるじゃねえか
。
何が?
♪♪~
♪♪~
何? これ…。
思い出したじゃねえか
時貞。
(ミチル)
どういうこと?
前に飲んでる時な→
さっきロビーにいた時貞あいつに話したんだ。
20年前の自治会で→
当時 ここの支配人だった→
桜井
剛さんって人と知り合ってな。
でも
その日は満室で→
こりゃ無理かな~って
諦めようとしたら→
その剛さんって人が
この…→
屋根裏部屋を開けてくれたんだよ
。
ハハハ
最初は みんなで笑ってたけど。
剛さんは→
「とっても いいものが見れますよ」って→
笑い返して来て
。
そしたら→
この月明かりが差し込んで来て→
俺も感動しちまった
。
ハハハ…
ハハっ。
で
この下で→
みんなで酒飲んだんだよ
。
ちょうど
その時→
お前が
かあさんのお腹の中にいて。
で
みんなが寝静まった後→
俺
一人…→
月を見てて思ったんだ
。
これから生まれて来る子が→
男の子だろうと 女の子だろうと→
この
月のように美しく→
立派に育ってほしいって→
願いを込めて…。
「
ミチル」って名前にしようって。
で…
それからの俺の夢は→
お前が大人になって→
この月明かりの下で→
一緒に
酒を飲むことになった。
んっ
。
あぁ~
。
ほい
。
ミチル
。
願いの通り→
キレイに 立派に育ってくれて→
ありがとう!
お父さん。
♪♪~
クゥ~!(ミチル) あ~!
(
後藤) あぁ!
(ミチル)
フフフ!(後藤) フフっ。
これ
ちゃんと仕入れてるな。
どう?
うん… うん。
あぁ
おいしい!フフフ!
う~ん
。
うん!
おいしい。
うまいだろう?
うん。
(
後藤) イケるね~。(ミチル) あ~… あぁ おいしい。
お代わり!
(後藤) ん!?
いいね
いいね~。
頼もしいよ
うん! はい~。
お父さん
。(後藤) ん?
ありがと
。(後藤) どういたしまして。
(ミチル:
後藤) 乾杯!
「
サバのみりん干し 抱きまくら」。
はぁ~
。
大丈夫です…
枝川さん!
お酒の用意
ありがとう!
酒蔵なんて
久しぶりに行ったわ。
おちょことか仕入れて来たの
私ですからね。
へぇ~
。「へぇ~」じゃないですよ。
後藤様に
喜んでいただけましたかね?
当たり前じゃないですか!
私の名推理によって後藤様の夢を叶えたんですから。
でも
そんな大切な夢の話だったら→
普通
聞いたら忘れないですよね。
仕方ないだろ!
あの人と会う時は→
必ず酔っぱらってんだから
。
アハっ
確かにグデングデンになってそう。
でもさ
後藤様のことを考えて考え抜いて→
で
分かったんだよ。
後藤様
「今日 ちょうどいい」っておっしゃってたんだ。
それで!
あっ! あぁ!(指を鳴らす音)
これもんよ!
俺じゃなきゃ見逃してたね。
どんだけテンション
上がってるんですか。
(
ハル) お疲れさまで~す。お疲れ!
フレンチのコースと
お酒のつまみのフルコースで→
もう
頭 てんてこ舞いです。
サバの塩焼き
3回もお代わりしたよ。
どんだけ好きなんだよ
。
それは何よりだな
コーヒー飲むか?
これは絶対
大の字&笑顔クシャクシャで→
おいしいって
言ってるパターンですね~。
だから
子供じゃねえんだから。
けど
お前 毎日 漁港に通ってたかいあったな。
へっ?
お前 俺に言われてから毎日行ってただろ。
だから
あんないいサバもらえたんじゃねえか。
えぇ?
そんなこと してませんよ。
(
江口)とぼけんなよ まぁ いいけど。
で
時貞さんちゃんと謝ったんですか?
えっ?
だって 後藤さんのこと8発殴って→
訴えられそうに
なってたんですよね。
額にガーゼ貼ってたし
。だから してないって!
話がデカくなってるよ
。
後藤様が
自分で転んだんですもんね。
え?
一緒に飲んでて→
口論になってるうちに
ちょっと もみ合いになって。
それで後藤様が
足 踏み外して転んで→
テーブルに
頭ぶつけたって。
そういうことだったんですか?
ちょっと待って 宇海さん。
それ
どこで?え?
後藤様から聞きましたけど
。
何か
私のことお客様の一人だと勘違いされて→
仲良くなってしまって
。
傷のこと聞いたら
教えてくれました。
まさか
その口論の内容も?ええ。
昔は地域の人とも
このホテルは交流もあったけど→
今は
すっかりダメになったって後藤様が ばかにしたそうで→
そのことに時貞さんが怒って→
今 このホテルは いい方向に変わって来てるんだ!って…。
ちょちょちょ…!
はぁ!?
いや
あれですよ私 かなり酔っぱらってたんで→
全く心にもないことが
口を突いて出たんです。
でも
後藤様に 一回来てみろ絶対 満足させてやるからって→
約束も
してたそうですし私の前でも→
今までの
どのお客様よりも満足させたいって→
言ってたじゃないですか
。
ハァ~
あの 男と男の→
2人だけの会話も
バラしちゃうの?
(
丹沢) ちょっと待ってくださいちょっと待ってください。
まさか
まさか?そんなことがバレるのが嫌で→
真相を
隠してたんですか?
仕方ないと思うぞ
。(丹沢:江口) ん?
だって
お前ら俺をのけ者にするし→
どこ行ったって
俺の悪口で盛り上がってるし→
言いたくなくなるぞ
。
告発状!
後藤様が あんなもん出したから→
話がデッカくなって
だから…!
これは
一人で対処してやろうって決めたんだよ。
それ!
そのせいでみんな振り回されてたけど。
あの
一回 私に「実は」って言ったのは…?
あれは…
。
支配人が私を
あっさり信じてくれたものですから→
一瞬
ほんの一瞬→
話そうかなって思っただけです
。
どうして
言ってくれなかったんですか!
意地ですよ
意地!
男の意地!
ということで→
やっぱり暴力事件は
ありませんでした! 皆さん。
はっ?
お前ら…。
(
阿部) あの…→
時貞…
時貞…。
時貞さん
あらためて→
すいませんでした
。
(
一同) すいませんでした!
あ~…
あの あれだよ。
みんなも知っての通り
寛大な男だから 俺は。
別にいいよ
もう。
でも
一つだけ言わせてくれよ。
お前らさ
俺が暴行事件起こしたって聞いて→
1ミリも疑わなかったろ?
はい。「はい」じゃ ないよ!
(
阿部) ハハハ… すいません。でも 時貞さんだって→
「
副支配人」 名乗ってたじゃないですか。
はっ?
(尚美) だって 後藤さん→
「
時貞副支配人」って言ってましたよ。
まぁ
それは飲みの席のオイタでしょ。
言い方
古っ。(尚美) ハハハ…!
しっくり来てなかったやんな
今。うるさいよ うるさいよ。
フロントでする
その笑顔だよバカ野郎。
(
笑い声)
後藤様
いってらっしゃいませ。
このホテルは
あれだな。
お前が言った通りかもな
。
えっ…
。
また
良くなってるよ 確かに。
なぁ?
うん。
私も
また来ます。
ありがとうございます
。
あの
後藤様。
で
ですね→
訴えのほうは
もう…。
はぁ?
ですので→
あの
頂いた告発状のほうは…。
何
言ってんだよそんなもん 俺 知らないぞ。
へっ?
何だよ 告発って。
この前の
もみ合いの…。
あれは
俺が勝手に転んでケガしただけだよ。
まぁ
俺は いい思い出もらったよ。
ハッ
世話になったな。
じゃあ
。
さよなら
。
へぇ!?
どういうこと?
あっ…
。
ハァ…
私 動転してたんだ。
何で気付かなかったんだろう
。どうしました?
この字…→
私の兄の字です。
2018/05/20(日) 22:30〜23:25
読売テレビ1
崖っぷちホテル!#06[解][字][デ]
ホテルを訴えると告発状が!?しかもその告発の主とみられる人がホテルの宿泊に。目的は偵察か、事件の流布か。さらにスタッフ内では内部分裂発生!どうなるインヴルサ!?
詳細情報
出演者
岩田剛典
戸田恵梨香
浜辺美波
中村倫也
川栄李奈
くっきー(野性爆弾)
チャド・マレーン
佐伯大地
鈴木浩介
西尾まり
宮川大輔
りょう
渡辺いっけい
番組内容
ホテルに告発状が届く。内容は時貞(渡辺いっけい)が事件を起こしたというもの。動揺の色を見せる時貞だったが、さらに告発の主とみられる後藤(でんでん)が直接宿泊にやってくる。スタッフたちは時貞の事件の噂話を広げ、長吉(宮川大輔)の怒りが爆発して内部分裂が発生。しかし、宇海(岩田剛典)は後藤に最大のおもてなしでお迎えをとニコやかな表情を浮かべて…。真相は何か、謎が謎を呼ぶ第6話。どうなるインヴルサ!?
監督・演出
【演出】
岩本仁志
原作・脚本
【脚本】
土田英生
音楽
松本晃彦
【テーマソング】
「Strangers In The Night」フランク・シナトラ
制作
【プロデューサー】
福井雄太
柳内久仁子
【製作著作】
日本テレビ
【制作協力】
AXON
番組ホームページ
【HP】
http://www.ntv.co.jp/gakehote/
【Twitter】
@gakehote2018
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ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ