♪♪~
<私達の家が
壊されて行きます>
<原発事故さえ
起きなければ→
ここで
家族と笑ったり 泣いたり>
<その思い出が
壊されて行く>
<解体前の家を
ドローンで撮影し→
せめて映像に残したい>
<わが家に取り残された家族の…>
<大切な…>
(渡辺さん) 意外と…。
(
川見さん) 懐かしいね。
<福島の原発事故がもたらした
現実>
<わが家とは…>
<去年 一部で避難指示が解除された→
福島県浪江町>
ここがママのお家。
<原発事故の後→
初めて子供と一緒に実家を訪れました>
(
美和さん) 臭っ!待ってろ 待ってろ なっ。
そうそう
すごいだろ大変なんだよ。
(
美和さん)靴のまま入っていいからね。
うん
そのまま入っていいよ。
(
美和さん) これ ママの!ママのトロフィー。
これ
。≪ねぇ これ 頂戴≫
いいよ
。≪よっしゃ~≫
(スタッフ)
何のトロフィーですか?ピアノの発表会のトロフィー。
<幼稚園の発表会で
たくさん褒められたピアノ>
<美和さんは
高校を卒業するまで→
ここで暮らしていました>
<勉強に 恋愛>
<昔の自分が今も
ここにいます>
<この家を
解体することを決めたのは→
父の大竹利之さん>
ここが台所でした。
<国が解体の費用を
負担してくれる期限が→
迫っていました>
<避難先で生活の足場も築きました>
<家族は
もう ここに戻りません>
<震災の後
家のすぐそばに→
お墓を新しく建てました>
<避難先で亡くなった両親>
<この家を建て
家庭を築きました>
ホントに
両親には申し訳ないですけども。
うん
。
<高台に立つ家からは→
およそ1kmにわたる桜並木が一望できます>
<そんな
わが家を→
ドローンで
撮影してもらうことにしました>
<撮影を手掛けるのは…>
<寄付を募りながらこの活動を続けています>
[外:C7A45CD980247B7971BF223F1A71607F]♪~
<松本さんは撮影する時に→
大切にしていることがあります>
(松本さん) 家も もちろんそうなんですけども→
この周りの風景っていうのも→
すごく大事かなと思ってるんですね。
<映像にBGMをつけ→
4分ほどの作品に仕上げます>
<いわき市に避難している
大竹さんに届けました>
(
松本さん) 結構画面が大きいから いいですね。
♪♪~
<家を建ててくれた両親が眠るお墓も→
映っていました>
♪♪~
<そこに
家族の日常がありました>
♪♪~
我々が ここで一生をここで終わって→
次の息子の代に
引き継いで行くんだろうな→
…っていう思いは
ず~っとしてたんで。
ここは
もう…。
何ていうんだろうね
。
やっぱ
ふるさとですね。
<撮影から4か月後→
家は解体されました>
<ここに
何もなかったかのように>
<実は
松本さんには→
ドローンで撮影を続ける
理由がありました>
<あの日…>
≪やべぇ やべぇ!≫
<津波で
楢葉町にあった家を→
一瞬にして失ったのです>
<家族は無事でしたが→
自宅は…>
<田んぼも海水をかぶり→
家族は農業を辞めました>
ホントに…。
何だろう…
。
その時はね
。
あらためて
。
<その後
自宅の周りは→
廃棄物置き場に>
<失ったものは→
二度と取り戻せないのです>
<富岡町の商店街にあるクリーニング店>
<ここも解体されます>
えっ? これ?
お父さんが60歳の時に→
全部家族が集まって撮った。
(スタッフ)
家族ですか。(矢内さん) そう。
<子供や孫達と→
この建物で暮らしていました>
<クリーニング店は1階>
<夫婦で営んでいました>
<創業は昭和4年>
<子供 そして孫の世代も→
店を利用してくれました>
(矢内さん) ほとんど もう知り合いになっちゃってるんでね。
大体
来る時期って決まってるんだよね。
品物も持って来るものも
決まってるというか。
(スタッフ)
分かっちゃうんですか?分かっちゃうんです うん。
そろそろ
「あ~ 来るね」ってそう。
<松本さんから
ドローンの映像が届きました>
<矢内さん夫婦が
残したかったもの>
♪♪~
<お店の周りに広がるたくさんのお客さん>
♪♪~
<画面から あふれるほどです>
♪♪~
<それは 夫婦で紡いだ→
地域の絆です>
やっぱり 思い出もみんな消えちゃうんですよね。
家っていうのはね
うん。
だから
さら地になっちゃえば→
ホントに思い出まで
さら地になっちゃうっていうか。
それが
やっぱ怖かったっていうかね うん。
<そして
解体が始まりました>
<福島第一原発の周囲では→
中間貯蔵施設の建設が進んでいます>
<除染で出た
放射性廃棄物を集めて→
30年
保管します>
<その中に
わが家が取り残されている人がいます>
(
渡[外:4301CAC0BDFFF5CB3A55AD8241D6AB2A]さん) ねぇ~。
<ドローンの撮影の依頼を受けた
松本さん>
<放射線量が高いため→
防護服を着ます>
<この地域の住民に対し→
国は 施設建設のため→
土地や家屋の売却などを
求めています>
<渡[外:4301CAC0BDFFF5CB3A55AD8241D6AB2A]史子さんは
悩んでいました>
<決めてくれるはずの夫
忠明さんは…>
<撮影の2週間ほど前→
病のために57歳で亡くなりました>
(
松本さん) テレビつけなきゃ。(渡[外:4301CAC0BDFFF5CB3A55AD8241D6AB2A]さん) はい そうですね。
こっち
テレビ…。
ハハハハ…
。
(
川見さん) あ~ ほら懐かしい。
(
渡[外:4301CAC0BDFFF5CB3A55AD8241D6AB2A]さん)「渡[外:4301CAC0BDFFF5CB3A55AD8241D6AB2A]忠明さん」にしてくれたんだ。
(
松本さん)そのお名前 聞いてたんで。
(
川見さん) よかったね。
(
川見さん) 懐かしいね。
♪♪~
♪♪~
<夫は
きっと ここにいる>
(
渡[外:4301CAC0BDFFF5CB3A55AD8241D6AB2A]さん)帰りたかったと思いますよ。
畳で
こう大の字になってね→
寝たいな~なんて…
。
闘病中
言ってたから。
2018/06/18(月) 01:05〜01:35
読売テレビ1
NNNドキュメント「ここで、生きた 〜原発に奪われた私の家〜」[解][字]
原発事故の福島では、避難で傷んだ家屋の解体が進む。解体前の我が家をドローンで撮影し被災者に届ける男性がいる。残されていたのは家族の思い出など生きてきた証だった。
詳細情報
出演者
【ナレーター】
野尻英恵(福島中央テレビアナウンサー)
番組内容