2018/06/26(火) 14:00〜14:10 NHK高校講座 あらためまして ベーシック国語「文学史〜夏目漱石〜」[字]

皆様→
小声で
失礼します。
やって参りました
「ベーシック国語」 文学史回。
我らが滝沢カレン→
本日は ゲストが待つとある場所に潜入中であります。
あっ カレンさん
入り口はあちらですよ。
「入り口は あちら」。
(チャイム)
(インターホン・男)こんにちは。
目の前の扉を開けて→
少々お待ち下さい。

はい。
あ~ 申し遅れましたが→
本日のテーマは「夏目漱石」でございます。
(カレン)本屋さんみたいに…。
うわ~ 楽しそうですね。→
お邪魔しま~す。
うわ~ こんにちは。 すごい。
あっ 人がいました。
黙々と読んでる人が。
すみません。
おっ… あっ びっくりした。(カレン)こんにちは。
こんにちは。
(カレン)もしかして…。
茂木です。 どうも。

(カレン)茂木さんですか?
はい。

ちょっと 漱石 読んでました。
本日のゲストは…
漱石作品を 毎日読んでいるという大の夏目漱石ファン。
さて
どんなお話を伺えるでしょうか。
それでは よろしくお願いします。
(茂木)お願いします。
あの~ まずは…
文豪 夏目漱石。
「吾輩は猫である」「坊っちゃん」
「こころ」など→
作品を読んだ事がない人も→

その名前と作品名は 聞いた事があるのではないでしょうか。
あの芥川龍之介も 師と仰いだ
国民的作家です。
あの… 僕は
作家って いろいろいるけど→
夏目漱石と
それ以外→
っていうぐらい
好きです。
…って考えてるって事ですか?
音楽だと 例えば→
ビートルズと それ以外みたいな。
え~!
すごく賢い人なのに→
かわいいんですよ。
うん
何か ほら賢い人って→
威張ってたり

する人もいるじゃない。
でも 漱石は
俳句作ってて→
「菫みたいな
小さな人で→
生まれたかった」
とか→
「菫みたいな
小さい人になりたい」→
っていうような
俳句 作ってたりするんですよ。
何かね
謙虚な人なんですよ。
自分が自分が
ってならない。
ならない。
(カレン)あの…体型の話ですけど。
カレンさん 面白い!
えっと そうです。当時の人なんで→
そんなに大きくはないですけど→
今の言葉で言うと イケメン?
イケメンですよ。
ちょっと待って…。あの顔がっていうのもね。
いや だめというか…
私は 怖そうとか→
やっぱり ちょっと 千円札に
載っちゃってる顔が顔なんで→
あれで結構 入っちゃう…。
でも 本人は もし 今 生きてたら千円札 断ったと思います。
亡くなってるんでね。

子どもの時は幸せでしたか?はい 幸せでした。
この坊っちゃんは
幸せじゃなかったんです。
お父さんが
坊っちゃんを いじめて…。
お兄さんばっかり
かわいがるんですよ。
四国 松山を舞台にした
夏目漱石の中編小説。
子どもの頃から無鉄砲で
父親や兄と仲の悪かった主人公。
味方をしてくれたのは→
清という お手伝いさんたった一人だった。
…という語りから
ストーリーは始まります。
ちょっと
かわいそうな主人公なんですよ。
だけど 明るく
前向きに生きてて→
だけど 結局
失敗しちゃうんですね。
だから あの…
失敗しちゃう小説です これ。
青春って
失敗じゃないですか。
…だらけです。
えっ カレンさんも あるんですか?
今から考えると?
そうです そうです。
そういう事が

書いてるんです。
失敗しちゃう
小説。
すごくないですか? これ。
(カレン)すごくボロボロになっちゃってますけど。
これ お風呂で読んでるんですけど
ちょっと 触ってみます?
すごい ほんとだ お風呂らしい。
この… 湯気でやられた感じ。
僕 夏目漱石
すごく好きなんで→
文庫本も
もともと 持ってるんですけど→
旅先で読みたくなると
買っちゃうんですよ。
(カレン)何個も何個もあるんですね。
そういうのあります? カレンさんも。
私も あの… さくらももこさん。
「ちびまる子ちゃん」。(カレン)はい エッセーですよ もちろん。
あっ エッセーの方。
(カレン)漫画じゃないです。 そう。
お風呂用のもあります?
お風呂用というか…
じゃ さくらももこさん
みたいなのが この… これです。
これ 1週間ぐらいで書いちゃった
といわれてるんです。(カレン)え~。
あの… 当時 しかも
漱石 大学と高校で教えてて→
授業もあって

試験の採点もしてて。
ダ~って書いちゃったらしいです。
あの… 小説書くってディトックスに似てるんですよ。
毒出しというか…。
デトックス。すいません発音が悪くて。
あの… アハハ。
自分の中にもやもやっとしたもの→
あるじゃないですか?
あります。
それを外に出す事で スッキリする。
だから 漱石は→
「坊っちゃん」
書いて スッキリしたんですけど。
ただね 我々が
「坊っちゃん」読んでも→
やっぱり
スッキリするんですよ。
へえ~。
だって さくらももこさんも→
そうだと思いますよ 僕。
デトックスだと思いますよ。
面白い。
どういうとこが面白いですか?
もう 自分を
あそこまで書くっていうのが→
すっごい好きです。
全部書いちゃう。
自分のだめなとことか。
(カレン)そう! …で面白~く書いてくれるんですよ。
それが 夏目漱石を考えるうえで→

一番大事な…
脳科学的に言うと。
すごいです。自分を客観的に見る→
この能力が
漱石は すごく優れてるんですよ。
実はね この「坊っちゃん」→
すごくかわいそうな境遇だったって→
言ったじゃないですか。
言ってました。
それ 漱石自身の事なんですよ。
漱石って 里子に出されちゃってる。
…で そこで
あんまり→
ちゃんと
育ててもらえてなかったんで→
かわいそうになって
お姉さんが連れて帰ってきたとか。
複雑な家庭環境なんですよ。
そうですか。
そういう事を
こういう小説にして→
デトックスしちゃってる。
それを また ちょっと→
面白おかしく書いてるんですか?
そうです そうです。
あの… 漱石の
一番の魅力は かわいい事。→
カレンさんと同じ。
だって 「我輩は猫である」っていう作品。
あれ くしゃみ先生っていうのが

漱石なんですけど。
(カレン)「くしゃみ先生」?
くしゃみ先生っていう。
「へ… へ… へっくしゅ!」。
(猫の鳴き声)
何か 猫 いつも こうやって抱いて
かわいがってる→
イメージがあるんですけど…。
実際に書いてる事は→
すごく
厳しい人間の見方なんですよ。
人間って
こういうところがあるよねとか→
だけど そこを
かわいらしく書いてる。
へえ~。
猫 好きって。
かわいらしさって 結局
無防備であるっていう事だと→
思うんですね。
いやいや名言っていうか…。
すごい いい事言いますね。
子どもって ほら→
無防備だから
かわいいでしょう。
おじさんも…
はいそうですね。
ガチガチになっちゃってる人って
かわいくない…。
あの… 漱石は

意外と無防備というか→
自分を守ろうとしないんですね。
自分をよく見せようとしない。
どうですか? でも 夏目漱石。
(カレン)でも ほんとに…。そう?
多分 それは でも…
僕はね今日 漱石先生の魅力を→
少しでも
お伝えできればと思って来たんで…
(カレン)ほんとに面白かったです。
そして 多分 皆さんも→
そんなふうに
思ってんだろうけど。
「坊っちゃん」
やっぱり。
そんなに
長くないです一気に読めます。
それから
やっぱりキャラクターが→
ほんとに
魅力的です。→
そして 最後は
愛の小説なんですよ。
「愛の小説」?
愛なんです。
そこもね すごく
すてきな小説かなと思います。
それを見て下さいって事ですね。
(茂木)はい 是非→
これを お読み下さい。

それでは 今日はここまで来ていただいて→
ありがとうございました。
カレンさん 面白いね。いや 面白くないです。
また これ…。
アイ・ラブ・ユーを…。
これ 言葉遊び
なんですよ。
2018/06/26(火) 14:00〜14:10
NHKEテレ1大阪
NHK高校講座 あらためまして ベーシック国語「文学史〜夏目漱石〜」[字]

国語の基礎をあらためて学ぶ、講座バラエティー。「文学史」第2回目は、脳科学者茂木健一郎さんが語る「夏目漱石」。脳科学者ならではの漱石論にカレンさんも前のめりに!

詳細情報
番組内容
国語の基礎をあらためて学ぶ、新シリーズの講座バラエティー。今回は「文学史」の2回目。脳科学者の茂木健一郎さんが、愛してやまない「夏目漱石」の魅力を滝沢カレンに語る。風呂の中でも漱石を読み、同じ文庫本を何冊も持っている、という漱石ファンの茂木さん。そんな茂木さんが語る漱石の魅力は「可愛さ」と「メタ認知」。脳科学者ならではの漱石論に、カレンさんも前のめりに!?
出演者
【出演】滝沢カレン,脳科学者…茂木健一郎,【語り】小林ゆう


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