2018/07/29(日) 13:50〜15:00 あの日 あのとき あの番組「火星 大接近!〜宇宙の謎に迫る〜」[字]
ここに かつて 水が存在した可能性を示しているんですね。
さあ 今度は ローバーは
何を見つけたんでしょうか。
アームの先には
顕微鏡がついています。
こちらが ローバーから
送られてきた 顕微鏡の映像です。
渡部さん この顕微鏡の映像からは
何が分かりますか?
これは 表面の砂を
調べたものですが→
よく見るとですね 砂粒が集まって
小さな塊になっています。
分かりますか?
何か ちょっと固まって→
盛り上がっているように
見えますね。はい。
もし サラサラの砂だけだったら
こんな塊は出来ないんですね。
しかも この砂粒同士は
強く結び付いていたんです。
アームを使って
100gの力で押しても→
壊れなかったんですね。
強く固まっているのは何かが のりの役割をして→
砂粒同士を
くっつけているからです。
そののりも 水を含んだ
粘土などではないかと→
考えられています。
この映像も かつて水が存在した可能性を→
示している訳です。
先生 こうしたローバーの調査によって→
ここに 水が存在していた
可能性のあるものが→
いくつも見つかった訳ですね。
そうですね。
今回 ローバーが
発見したものの中で→
最も科学者が注目したものが
実は 向こうにあります。はい。
何でしょう。
この白い線で囲った場所なんですが→
どうですか?
いや…。
別に 特別 違う場所には
見えませんけれど。
ここの中に 何が含まれているのか
ローバーで調べてみたんですね。
このグラフは この場所に
含まれている物質を示しています。
印をつけた谷の部分に
科学者は注目しました。はい。
この場所の砂や石には
炭酸塩鉱物というものが→
含まれている事が
分かったんですね。
炭酸塩鉱物ですか。
はい。
この炭酸塩鉱物こそ
火星に 水があった証拠になると→
科学者たちは考えているんですね。
グセフクレーターで見つかった炭酸塩鉱物。
炭酸塩鉱物とは
一体どんな物質なのか。
そして なぜ これが→
大量に 水があった証拠になるのでしょうか。
ローバーの着陸成功以来
NASAでは→
科学者たちが 毎日
ミーティングを開いています。
その日 ローバーから送られてきた
データを基に→
次の探査の方針を
決めているのです。
地質学者の…
博士は火星での炭酸塩鉱物の発見に→
最も期待を寄せていた
研究者の一人です。
ファーマー博士が
注目しているのは→
グセフクレーター周辺の
地形です。
グセフクレーターは→
この大きな川のような地形の下流にあります。
博士は
太古のグセフクレーターは→
この川から
流れ込んだ水をたたえた→
大きな湖であったと考えています。
湖から外へ流れ出す川は一つもありません。
グセフクレーターは
閉じた湖です。
博士は
グセフクレーターにあった水は→
蒸発によって なくなって
しまったのではないかと→
考えています。
このグセフクレーターとよく似た地形が→
地球上にもあります。