2018/08/11(土) 13:05〜13:50 西郷どん(29)「三度目の結婚」[解][字][デ][再]


そげなこつは 天に任しもんそ。
吉之助さぁは 昔っから優しか。
居場所のなか私を憐れんで→
もらってくれようち
しちょっとではあいもはんか?
そいは ちごっ!
おいには 女子を憐れんだり女子に惚れたりしちょっ暇はなか。
そいばかりか…→
いつまで こん命がもつかさえ分からん。
糸どんじゃっで言うが→
おいは今 とんでもなかこつをしようちしちょっ。
日本中が ひっくり返るような…。

日本中が ひっくり返る?
おいはのう→
民のための国っちゅうもんをつくりたか。
みんなが 腹いっぱい飯を食うて→
笑って生きていける国をつくりたかとじゃ。
そんためには どげんしても
やらねばならんこつがある。
一蔵どんには
分かってもらえんかった。
じゃっどん 糸どんなら→
おいの志を分かってくれそうな気がして。
一人でも分かってくれる人が
いたら 心強か。
どげんな?
すんもはん…。
そうか。 うん…。
無理を言うたな。
ごっそうさん。


すまん!糸どんに断られてしもた。
嫁にはなれんち。
(雪篷)わいは 何ちゅうて糸に申し込んだんじゃ?
惚れる暇はなかどん
家の者が喜ぶっちゅうて。
惚れる暇はなかち?
(笑い声)
女子に そげなこつを言ったら
断るに決まっちょっどが!→
大バカ者めが!
嘘でも 女子は惚れたと→
言ってほしいんですよ。
は~あ父上も言うちょられもした。
「まず相手に惚れるこっじゃ。
そっから夫婦は始まる」ち。
じゃったな。
おはんら 申し訳なか!
(ため息)
もうよか。 兄さぁのやっせんぼは死ぬまで治らん。
は~あ…。
(直温)糸。
西郷殿は 今日 旅立つそうじゃ。→
よかとか?
いいもないも…。
おはんには すまん事をしたちず~っと思っちょった。
わしが決めた縁談で
つらか思いをさせてしもうて。
父上。
今度は…今度は おはんが決めたらよか。
≪(赤ちゃんの泣き声)

≪(トキ)糸! 糸!子どもが泣いてるよ!
糸 ないをグズグズしちょっとな!
(大声で)じゃかましか!自分の子じゃっどが。
糸 もう二度と
会えんかもしれんど。
父上…。
 回想 糸どんなら おいの志を分かってくれそうな気がして。
一人でも分かってくれる人が
いたら 心強か。
♪♪~
おお~っ。糸さぁ どげんしもしたか?
糸さぁ。
吉之助さぁは…? 吉之助さぁは!?
ついさっき
お発ちにないもした。→
あっ 糸さぁ!
♪♪~
吉之助さぁ?
糸どん?
どげんした?
死んだら やっせん。
待っちょいもす。
あん家でお帰りを待っちょいもす。
西郷吉之助の妻として
新しか国を一緒に見たか!
糸どん。
ふつつか者じゃっどんよろしくお願い致しもす。
♪♪~
あいがとう。
あいがとな 糸どん。

ほいなら…。
行ってくっでな。
はい。
♪♪~
西郷吉之助!
チェスト 気張れ~!
♪♪~
(荒い息遣い)
(琴)糸さぁ 速すぎる…。
はい…。