都を追い出された今でも浪士たちに命を狙われておるち→
用心しちょっが

あんなに成り下がったヤモリを→
誰が狙うっちゅうんじゃ。
あの…　ないごてヤモリち呼ばれちょっとでごわすか？
夜中にゴソゴソ動き回り
金づるの獲物を探しちょっ→
ヤモリのように不気味な
お公家じゃっでよ。
そいは　ますます面白か。
♪♪～
お～！
ほんのこて　こげな所にお公家様が住んじょっとな？
じゃっで
やめた方がよかち言うた。
そいでも　こげんして
おいを連れてきてくれた。
一蔵どんが
岩倉様を諦めちょらん証しじゃ。
さあ　行っど。


♪♪～
すんもはん。
いかん！
うわっ。
ないな？　こいは。
わあっ　うわ～！
吉之助さぁ！
ここは仕掛けだらけじゃ。
（２人）あ～っ！
うわ～！
一蔵どん　こいは何じゃ！？
くせ者よけの仕掛けじゃ。
ヤモリが　また→
からくりを変えおって！
（笑い声）
[外:D4F0B6247BBB9102758D1F4A06506C9F]摩のお芋さんか。
見事に引っ掛かりおったな！
岩倉様　下ろして下さい！
あんお人が岩倉様！？
いくぞ。
（２人）うわ～！
よいしょ。
あんたらに食わす飯はない。
けど　今日は特別や。
頂きます。頂きます。
うんまか。
ええ食いっぷりやな　西郷。
本当に　うんまかです。
けど　気ぃ付けなあかんで。
それ　毒入ってるさかいな。

（せきこみ）きったな。　嘘やがな。
人を雇うたら金かかる。
毒を　いつ盛られるか分からへん。
飯は自分で作るんや。
はあ…。
西郷吉之助　ちゃんと調べてある。
久光に　島送りに遭うて帰ってきたら→
異例の出世　軍賦役。
長州を破って長州を生かした→
不思議な戦しとんな。
おまけに　一橋が身請けした品川宿の女郎　ふきとは→
因縁がある。　[外:D4F0B6247BBB9102758D1F4A06506C9F]摩からの因縁やな。
その話　どこから？
公家には公家の
裏の　ちゃんと手づるがあるんや。
まろは　このままでは終わらんで。
その言葉は聞き飽きました。
偉そうに。　あんたらみたいに
刀差した侍が→
威張り散らす世の中は
終わるんや。　何が　おかしいん？
いえ…　亡き殿　斉彬公も
同じ事をおっしゃいました。
岩倉様。
この文　ここにこう書かれておいもす。
「天子様は親。
民草は　なべて天子様の子」と。
それが　どないした？
つまり　幕府がすっぽり抜け落ちておいもす。
それが　どないした？

幕府は　いらんものとお考えですか？
岩倉様　お力を貸してたもんせ。
おいは　幕府は潰さんにゃならんち思っちょいもす。
いや…　まろかて　そう思うとるわ。
何や　そんな話で来たんかいな。
いかん。
よっしゃ　まろが力になったろ。
本当でございもすか？
ゆっくりしていきなはれ。
損はさせん。
まろに尽くしといたら→
必ず　ええ事ある。
（いびき）
おいのこつを
よう調べちょったのう。
あん帳面には　気になる者の
強みと弱み　表と裏→
女子の好みまで全て書いてある。
おいの事も詳しく書かれちょ。天子様のもとで→
[外:D4F0B6247BBB9102758D1F4A06506C9F]摩の進むべき道を