「死亡した兵士の死体が転がり→
銀蝿がたかり→
腐って　ウジ虫に食われ→
此の世の地獄だった」。
この一帯で　日本兵　一万数千人が亡くなりました。
８月　日本は無条件降伏。
山奥に潜んでいた部隊も投降します。
山下司令官が　アメリカ軍に

降伏を告げた建物です。
生き残った日本兵は　捕虜となり→
全ての荷物も書類も接収されました。
投降の日付　１９４５年９月２日。
８通の手紙に押されたスタンプの日付は→
まさに　この日でした。
故郷に宛てた８通の手紙は→
こうして　アメリカに渡ったと
見られます。
手紙を書いた８人のうち→
生き残った人は　２人。
亡くなったのは　４人。


残りの２人の生死は記録にも残されていません。
村上榮一さんも→
終戦の直前　ハバンガンで亡くなりました。
村上さんの富山の実家。
手紙に書かれていた妹の幸子さんです。
（読経）
お経をあげるのは→
兄の供養のため　家族がたてた
観音像。
今も　祈りを欠かしません。
こちら村上榮一さんのお手紙で…。
兄さんの字ですわ。
おじさんの字？兄さんの字。
ああ　懐かしい…！
（泣き声）
立派な字だ…。
妹思いだったという村上さん。
雪の中　学校に通う幸子さんを
戦場でも気遣っていました。
「幸子も　冬季は
家から通えないでしょう。→
どうしていますか。→
時々　夢を見る事もあります」。
（泣き声）
懐かしいや…。
（泣き声）
ハガキには　そういうふうには書いてないですけど→
帰りたかっただろうな～…。
戦争って　むごいね。　嫌ね。
もう　やりたくないわ。

みんな家族そろって元気が何より。
こんな哀れな　かわいそうに…。
本当　平和っていう事だわ。戦争　嫌。
推定１０万とも１００万ともいわれる
届かなかった手紙。
その一通一通に→
戦争によって引き裂かれた人々の物語があります。
戦後７３年。
今も　愛する人に伝えられなかった言葉が眠っています。
♪♪～
2018/08/19(日) 21:00〜21:50
ＮＨＫ総合１・大阪
ＮＨＫスペシャル「届かなかった手紙　時をこえた郵便配達」[字]

太平洋戦争中、宛先に届かなかった手紙が今、次々と見つかっている。宛先の家族を探して手紙を届けると、秘められた様々なドラマが浮かび上がってきた。朗読・高良健吾。

詳細情報
番組内容
太平洋戦争中、戦場の兵士と故郷の人々を結んだ「軍事郵便」は、年間４億通に達した。しかし戦況の悪化によって、宛先に届かない手紙が増えていった。今、そうした未配達の手紙が次々と見つかっている。死と向き合う中で紡ぎ出された、家族らへの愛情にみちた言葉。番組では、宛先の家族を探し、７０年余りの時を経て初めて手紙を届ける。手紙に秘められた様々なドラマから、知られざる戦争の一断面を描く。朗読は俳優の高良健吾。
出演者
【朗読】高良健吾，進藤尚美，佐藤朱，【語り】渡邊佐和子


ジャンル :
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