2018/09/01(土) 13:50〜14:50 土曜スタジオパーク▽ゲスト 遠藤憲一[字]
もう、ほとんど終わっちゃって。
渡辺≫撮影自体が。
それでも、しっかり勝さんを
演じられていましたね。
足立≫遠藤さんが感じる勝海舟はどういう人物ですか?
遠藤≫江戸生まれで
ただ貧乏な育ちなんですね。
べらんめえの江戸弁で。
ただ目線が
お父さんの影響もあるのかも
しれないんですけど常に、民に民衆に、偉い人とか
一般の人という区別がない
思ったことはずばっと言う
すごく腹の底が正直な人。
だから今回も工夫させてもらったのが
所作もあんまり、かしこまらずに
いろんな作品を見たんですけど
結構どしっとした表現を
されている人は
いっぱいいたんですけど
もっとフランクな人というのを意識して今回、演じました。
そして真正直な人。
原口≫ドラマから抜粋しました。
西郷吉之助は一橋慶喜の命を受け
勝海舟を訪ねます。
勝≫さあ、西郷どん
まあ、お上がり。
何か用があるから
来たんだろうがよ。
長州征伐のため
海軍を動かすよう説得しますが
勝は、頑として聞き入れません。
勝≫水に落ちた犬を寄ってたかって
まだ、たたきのめそうってんだ。
こんなこたぁ
人間の考える事じゃねえ。
それが俺の返答だ。
今、外で聞いたよ。
近くの米蔵で打ち壊しがあったそうだ。
異国と交易を始めたおかげで
米の値段は跳ね上がり
庶民は困ってる。
全く、長州と戦をするよりほかに心配する事があるだろ。
俺もあんたも
戦なんかしたくねえ。そうだろ?
西郷≫はい。
勝≫恐ろしいほど何も分かってない連中ばかりだ。
西郷≫だから、分かる者が集まり
この国を動かしていくのだ。
そう斉彬公はおっしゃいました。
そして、その要になるのが一橋慶喜様だと。
じゃっどん…
もし、今生きておられたら何ち言われたか。
勝≫お前さん、迷ってんのかい?
まあ俺が斉彬様だったらこう言うね。
もう、幕府なんざ見限るこった。
渡辺≫かっこいいですね。
この幕府側の人間が
幕府を見限ったほうがいいって言うのはすごいですよね。
遠藤≫幕府も末期で
幕府の存続だけを考えて
各藩も
藩のことばかり考えて勝さんと視線が
民衆、民なんですよね。
西郷さんもその目線が同じなので
大事なのは
幕府をどうするかではなくて
民だよということで共通したので
これから模索していきなさい大切なことはという意味で
幕府なんか見限るこった
というせりふがあります。
渡辺≫自分がそちら側なのに
分かってくれているというか。
遠藤≫自分の地位や
置かれた立場を守りたいから
こっち側につくんだけど
本当に大切なのは
何かと知っていて
ずばっと言ってしまうところが
たくさんのおもしろいところだな
と思っていますけど。
渡辺≫勝を演じるうえで
大事にしていることはありますか。
遠藤≫分かりやすい部分で常に
笑顔いっぱい出そうと思っていて
あんまり小説には笑っていると
書いてはいないんだけと腹の底がないという部分で
思い切りのいい人というのを
演じたかったので常に笑顔を多く鋭いところはばしっと言う。
あと江戸弁。
江戸弁よりもっと難しいのは
薩摩ことばとか
やっている人だと思いますけど。
いかにも、ゆっくりしゃべれば
できるだけと
速くしゃべるのが
いちばん難しいです。
方言とか
江戸弁もある種方言なので。こういう大河や時代劇のときは
すごい練習するんですよ。