一日、何回、かしてほかの仕事の移動をしている
最中でも
必ず電車で繰り返して。
フィギュアスケート好きなんです。
急に話が変わりますけど
練習を何度やっただろう
本番も同じことをずっと踊るんで
しょう。
あれと同じ感じかな。
練習したからって本番
うまくいくとは限らないんだけど
なるだけ江戸弁もつるつる
しゃべれるように何度も何度も
同じことを繰り返して
自分の中でテーマにして
やっていましたね。
足立≫今後のいちばんの
勝さんのところの
見どころはどこですか?
遠藤≫江戸の無血開城といって
ストーリー的にいっては
歴史的なことなので
しているのですけど
西郷さんが一橋慶喜に対して
攻めかかっていくんです。
だけどなんとか戦を起こさせ
たくないという思いがあるので
そのトップである
西郷さんとのやり取りです。
ここがいちばん俺の役目の
いちばん大きなところです。
この絵はすごく有名なんです。
俺が見たこの絵は
すごく有名なんですって。
俺の見た作品でも必ず
このような体勢で会話しています。
ただ今回、中園ミホさん脚本の中
で西郷さんとの出会いの場面
結構ぽんぽんと
いっぱい描いてくれたんです。
俺の中でいちばんうわっと言われ
る瞬間が西郷さんと会って
いるとき
リラックスして
ざっくばらんで素のままで。
本気のお願いを言っているときに
同じ立場の状態で
演じたいと思ったので。
絵では正座していますけど
ほかの作品でも、みんな
正座しているんですけど
原口≫写真だけ借りました。
遠藤≫あぐらかいているんです。
歴史好きな人からしたら
違うだろうって
言われるかもしれないですけど。
リハーサルのときに監督に
さっきの正座している絵がありま
したね。
正座して西郷さんと勝さんが
この大事な会話をしているところを見た人が
いるんですかと言ったら。
渡辺≫確かにそうですね。
その場にはないですね。
遠藤≫おそらくいないと言われた
から、ただ、この絵が
有名だと言われて。
俺が絶対にやりたかったのが
ふだんのままのスタイルで西郷さんに本音をしゃべりたい
と言ったらいいですよと
あぐらの体勢になりました。
ただいろんな作品を見て本当に
歴史が好きな人は、違う
こんなのではないと思う人も
いっぱいいるかもしれないんです
けど今回は
独自にちょっと勇気を出して
演じさせてもらいました。
渡辺≫そのときの気持ちとかを
大事にしたんですね。
遠藤≫かしこまった体勢で
西郷さんが言うことを
聞いてくれるのは
へりくだったから受けた
みたいのがあるんでしょう
そうなりたくなかったんです。
あと西郷さんも、亮平君自体も
俺に説得されたから
勝さんに説得されたから
それを受けるというのは
嫌だなと言いだして
ここから先は独自の解釈ですよ。
このとき、バックに
きれいな桜の木があるんです。
渡辺≫咲いていましたね。
遠藤≫リハーサルのときに
亮平君が民が大事だというところまでは
一緒の思いになってくるんですが
それを話だけではなくて
自然の生命を見てその部分でも