『舌切りすずめ』のおじいさんと おばあさんが→
スズメから
お土産に もらったやつ?
そうじゃよ。 よく知っとるのう。
何で そんなもんがうちにあるの?
もしかして うちの誰かが
スズメから もらったの?
プハハハハ…。 そうじゃ そうじゃスズメから もらったんじゃ。
おじいちゃん 笑い事じゃないよ。
もしそうだとしたら
このつづらの中には→
お化けが入ってるかもよ!
ワハハハ。 そうじゃともお化けが入ってるかもな。
まったくもう おじいちゃんってばあんなに大笑いして→
まる子の言うこと真剣に聞いてくれないんだから。
ちょっと お姉ちゃん。
何よ? 今 本 読んでるんだから邪魔しないでよ。
うちに つづらがあること
知ってた?
えっ つづら?
『舌切りすずめ』の?
<つづらといえば
『舌切りすずめ』しか→
思い浮かばぬ この姉妹>
そうだよ『舌切りすずめ』のつづら。
意地悪な おばあさんが もらった
大きなつづらの中には→
たくさんの蛇やお化けが。
どうしよう うちのつづらにもお化けが入っているかも。
入ってるわけないでしょ。
何で そんなこと言い切れるのさ!
『舌切りすずめ』は
昔のおとぎ話よ。
信じる方がバカよ。
そうかな…。
ねえ お父さん
ちょっと開けてみてもいいかな?
見たいよ。
よせ。
どうせ
がらくたが出てくるだけだ。
部屋が散らかる。
(すみれ)そうよ まる子。
つづらの中身なんて
見たって仕方ないでしょ。
え~ でも 興味あるのに。
お父さんは 見たくないの?
先祖の財宝が入っているかもよ。
バ~カ。 そんなもんが 今ごろ→
うちの押し入れに
あるわけねえだろ。
見たいな 何が入ってるんだろう。
何か わくわくしちゃう。
一生 わくわくしてろ。
たまちゃん あのね→
昨日 うちの押し入れから
つづらが出てきたんだよ。
えっ つづら?
そんな昔のものが 今どき 何で?
(丸尾)ムムッ。
何が入っているか分からないんだ。
家の人も
真面目に教えてくれないし。
もしかして
重大な秘密が隠されているかもよ。
(丸尾)さくらさん!
(まる子・たまえ)うわっ!
(丸尾)今 ちょっと そこで→
立ち聞きさせていただきましたが→
私も ズバリ
つづらの中身が気になるでしょう。
びっくりした…。
立ち聞きなんてしないでよ…。
家の人も 中身を
教えてくれないということは→
つまり 何か先祖代々の言い伝えがあるのかもしれませんよ。
言い伝え?そうです。
例えば あのつづらの中には→
忍者の秘伝の巻物が入っているから→
やたらと
開けてはいけないだとか→
あるいは
祖先の財宝を隠した宝の地図が→
入っているとか。
そうか。 だからまる子に見せてくれないんだね。
まるちゃん
宝の地図が入ってたら どうする?
(花輪)ヘイ。 ずいぶん
盛り上がっているようだね。
花輪君。
まあ もしかしたら→
何かいいものが
入ってるかもしれないけど→
案外
ミイラなんか 出てくるかもね。
この前 テレビでやってたよ。
(3人)えっ!ミイラ?
(花輪)そうさ。 何百年も
忘れられていたミイラが→
ある民家の物置から発見されて