（まる子）はーい みんな 集まって！『ちびまる子ちゃん』が始まるよ！
♪♪～
（さきこ）あ～ このノート いいな。どうしたの？ これ。
（すみれ）チーチキンを買ったら
もらえたのよ。
（さきこ）私に ちょうだい
算数のノートにするの。
いいけど １つしかないから
まる子には 内緒だよ。
フン。 もう聞こえてるよ。
（すみれ・さきこ）うっ…。
ずるいよ お姉ちゃん。
あたしに ちょうだい。
嫌よ 私が もらったんだから。
こら まる子。あんたは 勉強しないんだから→
いらないでしょ。
（さきこ）そうよ。
お母さん
あたしをバカにするつもり？
そのノートさえ
まる子に くれたら→
毎日
漢字と計算の練習に利用するのに。
（さきこ・すみれ）へえ～。
うっ…。
だから ちょうだい。
嫌よ。 もう しつこいんだから。
とりゃ。
（笑い声）
あっ やった。 ウフ 拾った。
あ～ ずるい。 返しなさいよ。
やだね 拾ったんだもん。
返さないと ぶつよ。
ぶてるもんなら ぶってみな。
そんじゃあ ぶつよ。
あっ 痛っ！
あ～ ホントに ぶったね。
ぶてるもんなら ぶってみなって
言うから ぶったまでよ。
やめてよ ちょっと…。
（さきこ）離してよ。やだ…。
分かんない子だね！
何すんのさ。
えい！
あっ 痛っ！ よくもやったわね！
ヘヘ～ンだ ざまあ見ろ。
２人とも いいかげんにしなさい！
離せ…。
何 このこのバカ女！
何さ とんちんかん！
そっちこそ…。
（すみれ）ほら。 １００円あげるから
どちらかが引き下がりなさい。
（さきこ・まる子）えっ？
＜思いがけない１００円の登場に戦いは 一瞬 中断された＞
＜しかし＞
お金の問題じゃないよ…。
＜意地がかかっているので
１００円では 引き下がれない＞
＜と言いつつ まる子は
もう一声 値が上がれば→
引き下がってもよいと
思っていた＞
（さきこ）この！
あんたが手を離せば済むのよ！
痛いよ… 痛い痛い痛い…。
痛っ！（すみれ）あ～ もう！
あんたたちは！
２人っきりのきょうだいでしょ！
だって…。
ケンカなんかしてお母さんは 情けないよ。
じゃんけんで
決めりゃいいじゃないの→
そんなもん。
よ～し！
（さきこ・まる子）せ～の！
じゃんけんぽん！
あっ…。
やった 勝った！
今 お姉ちゃん 遅出ししたね。
やり直しだよ。何 言うのよ。
早く やり直してよ！
（さきこ）嫌よ。
やり直してってば。
（さきこ）嫌だってば。
ひきょう者！
まる子！→
あんたは 負けたんだから
諦めなさい！
だって…。
そうよ。
いちゃもん つけるのも
いいかげんにしてよね。
フンだ。 チェッ 何さ。
今に見てらっしゃい…。（さきこ・すみれ）うっ…。
＜何を見せてくれるんだか＞
＜負け犬の捨てぜりふというのは不可解である＞
うっ うっ…。 おじいちゃん…。
（友蔵）あれ？ どうした？ まる子。泣いたりして。
ちょっと聞いておくれよ…。