高速道路も直線が多く→
速度超過による事故が
目立つ路線だった＞
＜ところが
　この夜高速隊員が遭遇したのは→
単なる速度超過とは違う→
恐ろしく悪質なドライバーだった＞
＜法定速度の１００キロを

はるかに超えている＞
（
パトカーのサイレン）
（
捜査員）後ろ　ついて来てください。
＜ドライバーは
素直に指示に従った＞
（
捜査員）　こんばんは三重県警の高速隊ですわ。
（
男性）　すんません。
（


捜査員）　結構な速度　出て…→
うちらの車
　ビュ～ンって抜いてったもんで…。
＜運転していたのは
４０歳代の男＞
＜帰宅途中だったというが
なぜか　ひどく落ち着きがない＞
＜捜査員の視線から
男は　しきりに目をそらす＞
＜やましいことが
　ありそうだ＞
＜やがて男は
信じ難い事実を口にした＞
（
捜査員）　えっ？（男性）　無免許です　すみません。
（
捜査員）　え～っと…。
＜しかも
　免許停止中でも取り消されたわけでもなかった＞
（
男性）　…乗ったので。（捜査員）　現場の中？
今まで…
。
＜なんと
　運転免許そのものを取得したことがないという＞
＜にも関わらず
　購入した車を６年も乗り回していたらしい＞
＜車は捜査員の手で運ばれた＞
＜無免許運転と速度超過で→
刑事罰が科されたことは

言うまでもない＞
＜静岡県警航空隊に
配備されているヘリコプターは　２機＞
気をつけ
　礼。
＜緊急出動に備え→
精鋭が常時　万全の体制で待機している＞
＜ヘリ搭載のカメラシステムは→
空からの映像をリアルタイムで本部に送れる強力な装備だ＞
＜逃走車両の追跡などで→
地上部隊との連携に力を発揮するヘリ＞
＜時速およそ２５０ｋｍで
現場に急行する＞
＜この日も
カメラは逃走車の姿を捉えた＞
＜職務質問の警察官を
振り切って逃げたのは→
逮捕
　監禁容疑で手配中の男＞
＜地上から迫るパトカーをかわし
猛然と加速した＞
＜その先の信号は赤！＞
＜原付バイクは間一髪　激突を免れた＞
＜このまま
危険な運転を続ければ→
大事故を起こしかねない＞
＜男の車は　幹線道路を外れ細い路地へ…＞
＜パトカーが
　その後を追う＞
＜ヘリのカメラは

　その動きを地上部隊に伝え続けていた＞
＜路地の出口に
別のパトカーが先回り＞
＜これで逃げ道は
ふさがれた＞
＜…はずだった＞
＜ところが…＞
＜大胆不敵にも
　わずかな隙間を強引に　すり抜けて→
なおも逃走＞
＜再び　幹線道路に戻った男が突然　スピードを緩める＞
＜前方には
　渋滞＞
＜ヘリからの情報で
　最後尾に警察官が待ち受けていた＞
＜ついに年貢の納め時だ＞
＜だが　男は　ひるまない＞
＜お構いなしに車列と車列の間に
突っ込んで行く＞
＜もはや