◆仕込み中。
草鍋、えんやさん…。
草鍋って何ですか。
◆野菜の鍋。
簡単に言うと。葉野菜やけどね。
葉っぱ。
葉っぱもん。
◆葉の。
へえ~。
ちょっとどんな鍋か、見せてもら
ってもいい?
◆いいよ。
「よ~いドン!」やね。
いつも見てるで。
◆ありがとうございます。
失礼します。
ありがとうございます。
◆ちょっと盛ってみようか。
結局てんこ盛りの野菜の鍋なんや
けど、大体、お客さんに注文を聞
いて、
20秒で出せるから。
◆これぐらい。◆そうそう。
◆すご~い。
◆これで1人前。
◆ええっ!?
これで1人前!?
なんちゅう量ですか。
1日分の野菜じゃないですか、多分。
◆これを手で豪快に。
ここがさっと入れてもらって。
◆行きますよ。
◆そうそう。
◆これドーンと。
◆もう一回、軽く。それぐらい行きましょう。
あとは沸騰したら食べれる。
野菜がしなってくるからね。◆やっぱりこれ注文する方って、
女性の方が多いんですか。
◆いやいや。
うちはもう、老若…。
◆老若男女?
◆そうそう。
◆おいしい。
このスープは何?
◆野菜ベースやね。
根菜でスープとってるから、
野菜をおいしく食べてほしいというのが
原点やから、肉は後づけみたいな。
◆草鍋は、あれですか、すぐこの看板メニューになったん
ですか、ここの。
◆いやいや、
大分、苦労しましたね。
もともと商売最初にやったんが、
22のときでね。
そのときが家族と一緒に
うちの父親もこういう仕事してた
のでね、
家族ぐるみでということでお店や
ったんやけど。
◆結構、早いですね。
22歳だと。
◆早かったね。
それをやってたんやけど、
父親とそりが合わなくて、
やんちゃやったから。いろんなことで…。
◆働いてたのに、やんちゃやった
んですか。
◆いろんなプライベートがやんち
ゃやったんで、
女性問題たっぷりみたいな。
◆若いころの陶器さんは、
甘いマスクで女性にモテモテ。
女性問題により父親と衝突。
家族のお店をやめ、やめ、独立し
ます。
そこで当時は珍しかった
食事を出すショットバーをオープン。
これが大盛況だったそうで。
◆それもまた、はやってね。
飲み屋街やから、
その当時、飲み屋のお姉ちゃん、よう来てくれた。
順調に行ってたんやけど、
僕も素行が悪いのとギャンブルが…。
◆ちょっと待って、
素行が悪いのはずっと続いてるんですか。
若いときだけじゃなくて、まだ継
続なんですか。
◆そうそう。
大体、競艇が好きやったね。
競馬、パチンコ。
◆どのぐらい使ったんですか、
お金は。
◆3000万のフェラーリ、
2台ぐらいは行ったな。
◆3000万円のフェラーリ2台!?
それ6000万じゃないですか。
◆借金も抱えて。
それこそ、
嫁さんなんやけどね。
◆あっ、奥様?