2018/09/26(水) 19:30〜20:45 NHKスペシャル「“樹木希林”を生きる」[字]


見っかんないような…
NHKのスペシャルになるかな…
っていうことだったけど
あ、これがあれば
少し肝ができたかと。
私は、そういうふうにして
ものを考えるわけよ。
それに対して木寺さんが
どういうふうに思うのかっていうのも…。
で、きょうは、まあね。
人の取材に、こっちが取材、入るなんてことは
異例のことだけども

ちょっと、そういうのでもって聞いてみたいかなと思って。
希林さん自身
初めて突きつけられた余命宣告。
それを番組の材料に使いなさいと
言い放つ姿を前に
私は、ただカメラを回すしか
ありませんでした。
限られた時間の中で、希林さんは
その歩みを止めようとはしません。
この日は
以前からプロデューサーとして
関わってきた
映画の現場に来ていました。
年齢を偽り
7億円をだまし取った
実在の女詐欺師を描く作品。
希林さんは初めて資金集めから
出演者のキャスティングまでを


担っていました。
主演に据えたのは
浅田美代子さんです。
10代のころから
母親代わりとして
公私にわたり面倒を見てきました。
そんな浅田さんに、俳優としての代表作を作ってあげたいと
希林さんは考えてきました。
この間、都内で会合があったとききちんと養殖マグロの話を
聞けなかった人もいますからね。
≫マグロの話なんかどうでもいいよ!
≫そんな先の話をしてんじゃ
ないんだよ!
それ以前の話をしましょうよ!
≫いかなる手段を使っても戻してほしい!
この日は浅田さんの誕生日。
希林さんが中心となって祝います。
(拍手)
樹木≫「あの娘(こ)は」って歌わなきゃ。
「あの娘は」って歌うのよ。
♪「どこの娘」
♪「こんな夕暮れ」
♪「しっかり握りしめた」
♪「赤い風船よ」
♪「こんな時 誰かがほら」
♪「もうじきあの あの人が」
♪「来てくれる」
♪「きっとまた小さな夢もって」
(拍手)
希林さんは心残りに一つ

区切りをつけているようにも
見えました。
浅田≫ありがとうございました。
それから、しばらくの間
希林さんからの連絡は途絶えていました。
再び電話がきたのは6月中旬。
「在宅医療を受けることになったから
取材に来てほしい」と
初めて自宅に呼ばれました。
樹木≫ごはんも食べないうちに
飲んでもね、あれだから。
希林さんは
しばらく会わないうちに
つえがないと
歩けない状態になっていました。
也哉子≫でも、嫌がるけど
毎日は電話かけようと。
今までは月に1回か
2か月に1回ぐらいしか
電話をかけてなかったんですけど。
むしろ私よりも留守にする、こっちのほうが
家族のほうが心配しちゃって。
それで、こんな難しい、こういうiPodとかっていうの?
也哉子≫iPad。
樹木≫ああいうのを
覚えさせようとするの。
もう勘弁してもらいたいって。
って言って、またもめてね。
そんな生活です。
樹木≫ちっちゃいね。

≫ジェネリックになってます。
希林さんは、最期まで
家族に迷惑をかけることなく
自分の力で
生きようとしていました。
樹木≫どうも
ありがとうございました。
送りませんので。
木寺≫変わらないですか何か変わりはありましたか?
木寺≫ぎりぎりまで?