2018/10/05(金) 09:50〜11:15 よ〜いドン![字]【国宝写真の美しさ競う父娘の仁義なき戦▽きりたんす若き伝統工芸士】
傷がバーンとついても、
実は簡単に膨らませて修理ができ
ると。
◆実は、
湿気をよく吸う桐は、
調湿効果にすぐれているだけでは
なく、
実際、ハンマーで
このように
傷つけた場合でも、
水を含ませたタオルをかけ、
アイロンで温めると、
湿気を吸い、
膨張して、
ほぼ、もとどおりに。そう、
修復しやすい特性があるからこそ、
嫁入り道具として重宝されてきたのです。
◆だから長もちするよということ
で、嫁入り道具に持たせてたとい
うこと?
◆そうです。
実はこれ、
京都の山科でとれる
「砥の粉」という土を塗っている
んですけど、
女性のファンデーションみたいな
感じなんですよ。
真っ白で嫁ぐから、あなたの家の
色に染まりますよって。
白無垢とか、ウエディングドレス
と同じ意味合いがあるという。
だから、婚礼で使われ始めたと。
◆そして何か、僕は今、新しい意味も入りましたね。
傷ついても夫婦生活は修復可能だ
というメッセージも
入っているのかなというね。
◆まあ、でも、
修復不可能な家庭もあるけどね…。
◆そんな桐たんすには、こんな伝統技法も。
一見ただの引き出しに見えますが
…。
◆見てもらって、ここ…。
◆ああ、出てきた。
◆よく、隠しとか、
いろいろあるんですけど、
僕ら職人がつくるものというのは、
ちゃんと組手になって、先がわからなくなる。
◆全然わからないですやん。
◆こういうカラクリがあったり…。
実は…。
◆どこに仕掛けしてんの?
この底が…
外れるんですよ。
◆う~っわ、
ちょっと待ってくださいよ~、これ!
◆忍者みたいやん。
◆札束、入るやつや。
◆これも匠の技術がないと、
うまいこと完璧に隠せないわけじ
ゃないですか。
これも職人さんの腕の一つですよ
ね。
◆一番、腕の見せどころかなと。
◆ここに何を入れてはったんです
か、昔の方々は。
◆昔は土地の権利書とか…。
◆そうか、大事な判ことか、
通帳とかも…。
◆ちょっと一応終わってからにしてくださいね。
「よ~いドン!」が見終わってか
ら調べて
ください。
今から動かないください、
一応ここから僕らのコーナーなん
で。
今、動かないでください。
終わってから引き出しということで、お願いします。
◆さらに、こんな仕掛けも。
◆あけてもらっていいですか?
◆あけるんですか。
◆右と左。◆全然、あかないです。
◆左は?
◆あかないです。
ん? 何、これ?
◆どうやったらあくんですか。
◆何か、リズムがあるのかな?
右2とか、
右2、左1みたいな…。
◆押しても無理なんね。
◆無理無理。
関係ないとこがあく。
真ん中を何センチあけてみたいな
ことですか。
ちょっとあけたら、
◆惜しいですね。
実は真ん中の引き出しを全部
引き抜いてもらったら…。まず、全部、引き抜いてもらって。
もらいます。
中にこういうのがあるんですよ。
これを動かしてもらっていいです