◆けんかとかになるということですか。
◆けんかとかになりますね。
◆昔は仲のいい親子でしたが、
仕事を手伝うようになってから、
けんかが絶えない毎日だそう。
現在会長を務めるお母様にも来て
いただき、
お話を伺います。
◆どうも、会長。
どうも初めまして。
会長、今聞いてましたら、50年
以上ですか、
ずっと守ってこられて、いざ息子
さんがこの会社へ来ると言ったと
き、
正直な心境で言うと、どうやった
んですか。
◆ほんならやります言われたら、
喜ぶのが普通やねんけどね、
何か取られるような気がしてね。
◆僕も思ってました。
取りそうな顔してますわ。
ねえ会長。
◆そうでしょう。
◆悪いな。◆わかります。
僕もやっぱり見たらわかります。
すいません、長いものに巻かれる
タイプで。
◆本当に私だけ言うのと
ちゃうやん。
◆そうです、会長、
押忍。
本気の心境で言うと、
どうですか。
息子さんに社長を譲ったとき、
譲るときというのは、もう任せて
もいいなというのは
どっかに?
◆それはありましたね。
やっぱり私がまだ若いからね、
ええかげんに早うのいたらなあかんねんと。
わかってんねんで。
◆ほら、見てください。
この会長の…。
◆俺もわかってんねんで。
◆これは、ちょっと、お互いうれ
しい。
◆仲よくしていこうかなと
思いますね。
◆ちょいちょい、けんかとかもあ
るんですか。
◆しょっちゅうけんか。
◆例えばですけれども、
会長、覚えている中で、こんなん
もあったなというのは
ありますか。
◆若いときは、
お客さんが
難しいお客さんあるでしょう。
ほんだら、私をボーンと放り出し
て、ビューンと帰ってまうんです
よ。
◆息子さんが?
そんなん覚えてる?
◆そんなんないわ!
◆ありました。
会長、覚えてます、僕は。
◆苦労らしいもんはあらへんわ、
親がいてたら。
やってたらね。
◆苦労してるっちゅうねん。
◆今ですよ。
◆社長、大きな気持ちで。
どうですか、
仕事のアドバイスとかしたりもされるんですか、社長に。
◆背を向けてね、
いわんといてくれって、
言われんかったのええという感じ
やね。
◆ただ言うこと聞いたら、えらい
目に遭うからね。
◆例えば何かありますか。
言うこと聞いて、
えらい目に遭うことありますか?
◆失敗したとき、やめとこ…。
◆何ですか?
失敗したとき?
◆謝ったら負けやと。
◆と、それは会長の教え?
◆昔言われて。
◆そんなん言うてん。
◆そして僕が失敗したときに、
電話で、ちょっと、こうこうこう
いう事情で、こうなりましたと。
しゃべったんですけど、
おまえいつなったら謝るねんと。
20分間にわたる説教を受けましたね。
◆会長はでも、今までそれで成功
してきたということですよね、
そのアドバイスをしたということ