2018/10/21(日) 07:00〜07:30 ボクらの時代[字]
それを抜くっていうことがプロだと思うから。
だから せりふの音とか
わざと外したりしますもん。
音痴な人って
僕 すごい好きなんですよ。
見る人が見たら→
棒読みって言われてしまうような音の使い方をする人って→
僕 すごい好きで。
笠 智衆さんとか そうだよね。
『東京物語』の 笠 智衆さんって
見る人が見たら→
棒読みじゃんって思うんだけど。
トーンなんだよね そういう。
それが すごい いいっていうか。
でも その人たちにはなれないんですよ。
僕が 音が分かっちゃってる分→
音が分かってる人間としては音が分かってるっていうことで→
一回 がちがちに作って
固めてから→
音を崩していきたいって
思っちゃう。
で そっちにいけば 倍は→
いろんなことできるだろうなって→
単純に思っちゃうから
いろんなテクニカルなことを学んで→
最終的に 外してく
っていうことをしないと→
いけないかなっていうのは
常々 思う。
テクニックを ちゃんと
勉強しないと駄目ですよ 何事も。
技術があった上で
そこに 情熱とか→
エモーショナルがなきゃ
絶対 駄目で。
ただ うわぁ!っていう
エモーショナル 表現するのにも→
技術がいるんだよね 悲しいけど。
最強ですよね 技術 持ってる人が。
技術を外すみたいなね。
映画とかでも→
全カット 完璧だねっていうふうにわざとしないんですよね 僕。
何 これみたいなカットわざと入れたりすんの。
何なんすかね あの感覚って。
人が そうじゃん。
例えば みんなで
こうやって わーって飲んでて→
話も面白くて 見た目も良くて
頭も良くて 完璧だねって人の話→
面白くも何とも
ないじゃないですか。
お前 こんなとこ駄目だね
っていうやつを→
人は やっぱ 愛着を持つし
好きになるから。
好きな女の子の→
ちょっと惜しいところが一番好きみたいな。
愛着が?
うん。
ちょっと残念な部位が
一番好きみたいなことですね。
そうでしょうね。
そういうことでよろしいでしょうか。
まだ 本音が みんな
あんま言ってないっすよ。
テレビ的な話ばっかしてますよ。
テレビだもの。
ヒット論。
ヒット論について 話しましょう。
一番のヒットメーカーである
ゲンキ カワムラの→
ヒット論 聞きたいですね。
<川村さんは これまで映画プロデューサーとして→
ヒット作を連発>
<さらに 小説家としてもベストセラーを生み出しています>
<なぜ 多くの人の心を
つかむことができるのでしょうか>
これ ホントに
毎回 質問されるんですよね。
ヒット術 みたいなやつ。
それ あったらお金で買いたいですよね。
結果 ないと。
そうなんです ないんです。
今 みんな
どういう気分なんだろう→
っていうのを
ずっと考えてるんですよ。
ほう。
気分論ってあって。
だから 3作目の小説が
恋愛をテーマに書いていて。
でも 恋愛っていっても→
恋愛がないって状態を書いてるんですよ。
それは 僕の周りに→
誰も恋愛してる人がいなかったんですよ。
冷めてる…。
おい それで→
俺を見るのは おかしいぞ。
恋愛感情の喪失者がね 隣に…。
何なんですかね。