今の状態のまま、
来年5月の譲位を迎えた場合、新
しい天皇となる今の皇太子、
浩宮さまの次に天皇となる、皇位
継承順位第1位は、
弟の秋篠宮さまです。
次は、
秋篠宮さまの長男、悠仁さま。
その次が、
今上天皇の弟、
常陸宮さま。
これ以降、
天皇となれる方はいません。
問題は、さらに深刻です。
皇室典範には、皇位継承について、
皇統に属する男系の男子と定めて
いて、
悠仁さまの男性のお子様しか天皇
になることができません。
天皇家の未来は、悠仁さまが結婚
され、
男の子をもうけられるその一点に
かかっているのです。
政府も、
この問題に手をこまねいてきたわけではなく、
13年前には、
小泉政権において皇室典範に関する有識者会議を開催。
当時は紀子さまが悠仁親王をご懐
妊される前で、
天皇制存続の危機と考えられてい
ました。
元内閣官房副長官、
古川貞二郎さん。
昭和から平成の改元を事務方とし
て取り仕切った経験もあり、有識
者会議のメンバーとして参加しま
した。
>>皇位の安定が危ぶまれる、安
定的な継承が危ぶまれる、そうい
うふうな心配が当時ございまして
ね、2つの理由がありまして、
1つは晩婚化とか、少子化の問題。
今1つは、
昭和の時代に、それは廃止されま
したけれども、
もちろんそれは当然のことですが、
側室制度というものがあった。>>古川さんによると、
これまでの125代の天皇のうち、
およそ半分は、
側室から生まれています。
側室制度の廃止の一方で、晩婚化、
少子化の風潮が皇室にも及んでい
るといいます。
その後、有識者会議は17回の会
議を経て、報告書をまとめました。
>>皇位の継承者の範囲の中にね、
女性天皇、あるいは女系天皇とい
うものを認めるということが、皇
位を安定的に継承していく、
この時代の流れに合いながら、継
承していくということで、それが
いいんではないか、
こういう結論が出ましたね。>>小泉総理も皇室典範の改正案
を、国会に提出する準備を進めて
いて、実現すれば、
眞子さま、佳子さま、
愛子さま、さらに、
そのお子様にも皇位継承権者は広
がる可能性が出てきたのです。
これにより、
危機は回避されるはずでしたが。
>>これは、
天皇がなぜ天皇なのかという天皇としての正統性の問題に直結する
問題でありますから、
ここは柔軟に考えなければならない。
>>政府の教育再生実行会議のメ
ンバーを務める、麗澤大学教授、
八木秀次氏。
皇室典範の改正には、
反対する立場を取っています。
>>皇位の継承は、一貫して一度
の例外もなく、
男系で継承されてきたという、これはもう事実ですね。
誰がどう説明しようが、これ以外
の説明のしかたはできない。
>>女性天皇、
女系天皇を認める有識者会議の報告を受け、
八木教授は、
長い親交がある当時の安倍官房長官に事の重大さを進言したといい
ます。
>>安倍官房長官は、総理がここ
まで決断している以上、一政治家
としては、
反対できないと、そのときはそう
言いました。
しかし、説明、
私の説明を聞いたあとはですね、
よく分かったと、
総理と話をしてみようかなと言って、帰っていったんですね。
>>安倍官房長官が小泉総理を説