みんな よう知っとる。
じゃがのう 長州ですら今のままでは
反対派を抑え切れん。
♪♪~
(ゆう)どうぞ。おゆうさぁ しばらくじゃのう。
西郷はん 旦那様 ず~っと長いこと
お待ちかねどしたんえ。
そやのに えらい
お出迎えになってしもたみたいで。
ゆう。
へえ すんまへん。
笑ってくいやい 吉之助さぁ。
うん?
こいが政府の実情じゃ。
どうやら藩を取り潰すにはまだ時がかかるようじゃの。
時をかければかけるほど
諸藩に漏れ伝わる。
不満の声は高まり
反乱の芽となるやもしれんのじゃ。
そいは そうじゃが…→
家臣として命を尽くした藩を取り潰さるっとじゃ→
そう たやすく腹はくくれんど。
そいが人の心っちゅうもんじゃ。
人の心は大事じゃっどん
心だけでは 鉄道や工場はおろか→
レンガ一つ つくれんど。
まあ 時をかけても皆を説くこっじゃ。
[外:D4F0B6247BBB9102758D1F4A06506C9F]摩 長州 土佐 肥前。
みんなの足並みをそろえるこつが肝要じゃ。 のう。
もう時はかけられん。
おはんも来てくれた。
ここは [外:D4F0B6247BBB9102758D1F4A06506C9F]摩が陣頭に立ち
事を推し進めるしかなか。
おはんの言うことも よう分かっちょっ。
じゃっどん 今は 戊辰の戦のあと→
おはんに託された国づくりの山場じゃ。
ここは おいについてきてくいやい。 頼む。
分かった。
おお! そうと決まったらすぐに御親兵の手はずを整えっど。
一蔵どん
そん前に一つだけ聞かせてくいやい。
何じゃ?
そん取り合わせは うまかとな?
(笑い声)
うんまか。んにゃんにゃ… おいはよか。食いやい。んにゃ。
≪(大久保達熊)父上!
すみません。 戻りなさい 達熊。おいの子じゃ。
ほうか…。 おお よう似ちょっ。
(達熊)父上 私も一緒に洋食が食べとうございました。
あきません。 洋食は また明日。
ほら 行きましょ。
すんまへん。
<その後 新政府は鹿児島を筆頭に藩士たちを次々と集め→
御親兵を発足。→
政府は 8,000人から成る軍隊を抱えることになりました>
はっ。 みんな
おいの新しか頭に見とれちょっが。
恥ずかしか。 大きな声を出すな。
(子どもたち)来たよ! 来た!
(新八)吉之助さぁ ここは…?
いまじゃった。(お房)あら お帰んなさいまし!
大勢で すんもはん。
熊さん 西郷さんのお帰りだよ!
若さぁ おやっとさあでございもす。
ああ。
みんなさぁも おやっとさあでございもす。
うん? 訳が分からん。ないごて こげな町人長屋に?
若さぁは 仰々しいお屋敷は
尻が こそばゆかっちゅうて→
ここで お暮らしになっちょいもす。
おいと熊吉だけじゃっで 十分じゃ。
(市来宗介)伯父上らしか。
(お房)西郷さんは変わってるよ。
政府のお役人といやあ
てめえばっかり ぜいたくしてやがる。
さあ 大したもんじゃないけど食べとくれ。
みんなさぁが腹が減っちょっち思いもして→
長屋の人たちと支度しちょいもした。
あいがとな みんなさぁ。
西郷さん 熊さんの焼酎も
いい出来だぜ!あ~ よかな。
<政府内では いよいよ
廃藩置県の議論が熟するはずでしたが…>
なぜ断行しないのだ!? 御親兵がそろった
今が その時ではないか!
急いで 事を起こしたら
必ず戦になると何べんも言うろうが!
そのための御親兵にございましょう!
天子様の軍に 容易には刃向かえない。
違いますか? 木戸さん。
万が一っちゅうこともある。木戸さん!(大隈)兵は→
おっだけで銭がかかるばってん
戦になれば また更にかかっと!
今以上に銭が出ていけば
戦に勝つどころか政府が維持できんたい。
簡単じゃ。
そいなら 今すぐ我らの給金を減らし質素倹約に努めればよか。
(鐘の音)
(三条)おお~そろそろ お昼どきですわなぁ。
(岩倉)せやなぁ。 一時 休戦や。 なあ!