今しばらく様子を見ようじゃないか。
よいのですか? 土佐と肥前が
ますます つけあがりますぞ。
近頃は 三条様に近づき→
一気に政府内を掌握しようとしています。何じゃと?
今 政府の主導権を奪われては
廃藩どころか→
ほかの改革にも遅れが出ます。
それで よいのですか?
ええはずがあるか。
ならば 主導するのは我らだと強い意志と力を示すほか道はない。
私に 手をお貸し下さい。
大丈夫なんやろうな? 西郷君は。
政府への不満があるようにも
見受けられるが…。
もしもの時に
御親兵が動かんようなことがあれば→
我らは破滅じゃ。
はあ…。
それは 心配ご無用にございます。
<数日の後>
ああ~
ついに 300の藩に分かれとった日本が→
天子様の下 まこと一つの国になるんや!
≪(江藤)下がれ!≪あっ お待ち下さい!
岩倉様
こがんなまねが許さるっとですか?
勅書を賜ってから 有無を言わさず
そいに従わすっとは→
だまし討ちと同じじゃなかですか!
天子様が そう決められたこと。もはや議論の余地はないと存じまする。
承服できん! 全て おまんが
密に謀ったことやろう!
(三条)そやから 言わんことやない。
まあまあ… 落ち着きなはれて。
大久保が言うように 今更 騒いだって
どないもならんやないかいな。
大久保 わしが このまま
おまんの言いなりになると思いな。
こんな政府やっちょれるか!
いや ちょっと待て待て…!待ち待ち待ち!
待って待って 待って待って 待ってえな!
ほんまに もう。あんたらが いっぺんに辞めたら→
あんた ええ?
諸藩よりも政府が潰れるわ!
なあ 大久保!
足手まといは 辞めて頂いて結構。
何やと!
大久保君。
何で 西郷君は姿を見せんのじゃ?
戦の英雄 西郷隆盛が陣頭指揮を執ってこそ→
御親兵は 誰もが畏れる軍隊なんじゃ。
それやのに その肝心の西郷君がおらんじゃないか!
(木戸)君は 私をだましたんか?
大久保! お前 もしかして西郷と仲たがいしたん違うんか?→
おい! 何とか言わんかい!
西郷君がおらんのじゃったら廃藩はできん!
(岩倉)ちょっと… いや ちょっ…。
遅くなってしまいもした。申し訳ございもはん。
いや~ 御親兵たちの
調練を見に行っちょったもんで→
遅くなってしまいもした。 じゃっどん
さすが土佐 長州 [外:D4F0B6247BBB9102758D1F4A06506C9F]摩の誇る→
精兵中の精兵でごわんどなぁ。
すっかり見入ってしもた。
どこへ行かるっとですか?
西郷さん わしら訳あってたもとを分かつことになったがですき。
あとは [外:D4F0B6247BBB9102758D1F4A06506C9F]摩と長州で好きにしたらよか。
お待ち下され。 待って下され!
構わん 吉之助さぁ。
私は お主が来てくれただけで十分だ。
んにゃ こいじゃいかん。
[外:D4F0B6247BBB9102758D1F4A06506C9F]摩と長州だけで できるはずがなか。できる!
できん! できるはずがなか!
藩の取り潰しはおいたち政府が一枚岩になってこそじゃ。
藩がなくなったあとも
行く末を任せられると信じてもらわねば→
反乱も起きてしまう。
そうならないために御親兵がいるんだ。
西郷隆盛がいるんだ!
御親兵とて同じじゃ!
みんな おいたちを信じて
集まってくれちょっど。
あの者たちだけじゃなか。
全ての民にこげなつまらん政府ち思わせたらいかん。
おいたちの肩には 戊辰で死んでいった
8,000の魂が乗っちょったっど。
もう一度 みんなが一つになって
存分に話し合いもんそ。
ほいで そん答えを堂々とやったらよか。
そいでも出てしまう膿は→
反乱でも何でも
おいが全て引き受けもんそ。
御一同 どうか お頼みいたしもす。
♪♪~
<こうして再び話し合いの場が
持たれることになったのです>
はあ~。
おやっとさあじゃった。
もう来んかち思った。