2分以内に連絡します。
太陽の表面にプロミネンスが見えます。
高温のコロナの中から飛び出して現れるガスです。
プロミネンスには注意が必要です。
こちらはホロマン空軍基地。
太陽面座標の北緯19度に
プロミネンスを観測。 以上。
このプロミネンスが吹き飛び
太陽の表面に大きな爆発が起きると→
地球に停電や
通信障害を引き起こす可能性があります。
太陽嵐が起きれば
地球に大きな影響が及ぶでしょう。
自転する太陽の表面を監視し続けます。
幸い この時のプロミネンスは→
地球に危険を及ぼすことは
ありませんでした。
グロワッキは
一日の任務を無事に終えました。
これまで 太陽嵐が
地球に大きな被害をもたらした例は→
多くありません。
しかし 一年中北極圏のどこかに現れるオーロラは→
太陽が地球に
影響を及ぼしている証しなのです。
こちらはカルガリー大学の
クリス・カリー。
バルーン実験の準備中です。
超広角のカメラを設置した湖の近くで→
バルーンによる
オーロラ観測の準備が進められています。
観測の目的は→
ある特定のタイプのオーロラが発生する原因を突き止めることです。
オーロラには さまざまな形態があります。
科学者は オーロラをタイプ別に見分けることができます。
オーロラは
どの位置から観測するかによって→
見え方が異なります。
多くの場合 最初は地平線のかなたにぽつんと見えます。
空に揺らめく光のリボンのような
典型的なものを→
「カーテン」と呼んでいます。
一方 オーロラの真下に立つと異なった姿が見えます。
ふいに 一つのカーテンが現れては消え
また現れては消えます。
全ての光が 一点に集まるように見える
こうした状態を→
「コロナ」と呼んでいます。
現れては消える いわば光の王冠です。
こうしたカーテンやコロナは
同じ原因で生じます。
しかし 異なるタイプのオーロラも
数多くあります。
更に秘密を解くカギは
オーロラの形や色の違いにあるのです。
私たちが見上げているオーロラは
地球から はるか かなたにある→
遠い宇宙で起きている一連の出来事に
影響されているんです。
カリーは
ある特別なタイプのオーロラが→
カーテン型とは違う
別の原因によって生じると考えています。
カーテン型のオーロラは
現れてから数時間 輝き→
その後 空には 脈動オーロラと呼ばれる
点滅する別の光が現れます。
脈動オーロラが現れる原因は
大きな謎です。
たくさんの説がありますが
今夜の実験で→
その答えを ある程度まで
絞り込むことができると思います。
上層の大気に向けて打ち上げるバルーンに
X線探知機を取り付けます。
点滅する脈動オーロラを引き起こす力は→
X線も発生させていると考えられるからです。
そのような現象は
コーラス波動と呼ばれ→
地球から2万5,000キロ離れた
宇宙空間で起こります。
コーラス波動は
宇宙空間で発生する電波です。
このコーラス波動が
脈動オーロラとX線を発生させる→
原因になっているのではないかと
私は考えています。
X線探知機が 脈動オーロラが見える時に
X線を捉えれば→
コーラス波動が脈動オーロラとX線の
両方に関わっていると考えられます。
これがX線探知機を入れた箱です。
パラシュートを付けバルーンに取り付けます。
バルーンは 精密な観測機器を
およそ30キロ上空→
大気の上層まで運びます。
上層では大気が薄いため→
X線は遮断されません。
そのため 地上では検知できないX線を→
捉えることができるのです。