2018/11/05(月) 00:00〜00:45 地球ドラマチック「天空の神秘 オーロラの謎」[二][字][再]
NASAのゴダード宇宙飛行センター。
新型の宇宙探査機
「パーカー・ソーラー・プローブ」の→
最終テストが行われています。
(フォックス)パーカー・ソーラー・プローブは太陽のコロナまで初めて到達し→
太陽の表面から
640万キロ以内に接近する予定です。
ニッキー・フォックスは 8年間→
パーカー・ソーラー・プローブ計画に携わってきました。
(フォックス)探査機は ここで
宇宙でのミッションを→
シミュレーションしています。→
宇宙で遭遇する非常に高い温度や低い温度の状況に耐えられるかを→
試すんです。
太陽の かつてない鮮明な姿を→
パーカー・ソーラー・プローブは
地球に届ける予定です。
探査機が目指すのは
太陽系の中で最も過酷な場所。
太陽の周縁部にあるコロナは
100万度を超える高温です。
このコロナから オーロラを作り出す原因
太陽風が生まれます。
太陽は 毎時数十億トンもの物質を
宇宙空間に噴き出しています。
太陽風は 何十億年もかけて→
太陽系の天体にさまざまな影響を及ぼしてきました。
すい星が尾を引くのは 太陽風の影響です。
火星には磁場がないため太陽風が大気を引き剥がし→
かつては水が存在した星から
生命の可能性を奪いました。
太陽風が生まれ
オーロラが発生するまでの過程が→
パーカー・ソーラー・プローブによって
解明されるかもしれません。
(フォックス)太陽風が
どのようにして生まれるのか→
今のところ十分には分かっていません。
パーカー・ソーラー・プローブによって→
太陽で起きている現象への
理解が深まれば→
地球に何が起きるかを予測する能力を
劇的に向上させることができるでしょう。
パーカー・ソーラー・プローブは
太陽への旅の途中→
すでに活動しているNASAの観測衛星
テミスと合流する予定です。
現在はテミスが
太陽風の調査を行っています。
テミスは 異なる軌道で地球を周回する→
複数の人工衛星から成ります。
科学者たちはテミスのデータを利用して→
太陽風が どのようにオーロラの発生に関わっているのか→
突き止めようとしています。
カナダ北西部。エマ・スパンスウィックは→
新しいカメラが捉えたオーロラの映像を
チェックしています。
今のところ カメラは
うまく作動しています。 順調です。
スパンスウィックは カメラの映像と→
観測衛星 テミスから送られるデータを合わせて→
オーロラの最も奇妙な動きの一つを
調べようとしています。
地上からはオーロラの出現を
予測することは困難です。
しかし
最新のカメラによるネットワークは→
大陸全体の空を映し出し→
オーロラがどこで発生しても捉えることができます。
このデータを見ると 最初は
カナダ全体で晴れ渡っていましたが→
太陽風の影響で→
オーロラが発生する最高の条件が整ったことが分かります。
非常に興味深いデータです。
カメラの映像と観測衛星のデータを重ね合わせれば→
オーロラが なぜ その瞬間に現れたのかを
解明することができます。
オーロラの出現や
その形に影響する宇宙空間のデータと→
カメラの映像とを合わせれば→
オーロラが発生するプロセスを調べることができます。
地上と宇宙空間
両方のデータを組み合わせることで→
オーロラが突然 光り出す原因や過程が
より明らかになるでしょう。
太陽から吹く
電気を帯びた粒子の流れ 太陽風には→
磁場があります。
太陽風の磁場が 地球の磁場に衝突すると両者は せめぎ合い→
地球の磁場は
まるで輪ゴムのように変形します。
太陽風の威力が増すにつれ
地球の磁場は更に変形しますが→
限界までくると 反動で はね返ります。
この時 地球の両極に膨大なエネルギーが放たれ→
上層の大気に オーロラが発生するのです。
一連の動きは繰り返し起こり→
オーロラが いつ現れ
いつ消えるのかを決定づけます。
オーロラは 太陽風の状況に応じて