2018/11/07(水) 15:50〜17:53 ten.【若一調査隊!京都・高雄で歴史散策!神護寺へ】[字]


>>この血液ですけども、
西堺で起こった、お父様のほうの
本当の血液です。
>>鑑定に使われるのは、
ガスクロマトグラフィーという装置。
僅かな血液などから薬物を検出す
るためのものです。
血液には鑑定に必要のない物質が
多く混ざっています。
まずはいくつかの工程で、
こうした不純物を取り除きます。
この液体をガスクロマトグラフィ
ーに入れると、
液体は熱せられて気体になり、管

の中を通っていきます。
含まれる成分によって、
それぞれ管を通過するのにかかる時間は異なります。
そのため、
管を通過した時間を調べれば、
そこにどんな薬品が含まれている


のかが分かるのです。
>>今回の標的になる薬物が、こ
こに当たります。
>>巽教授は、
グラフに現れた僅かな反応を見逃しませんでした。
富夫さんの血液中に、
トラゾドンという睡眠作用のある向精神薬の成分を見つけました。
鑑定の結果、
ほかにも複数の睡眠薬の成分が検出されていて、
ほとんどが朱美被告が医師から処
方された薬と同じ成分でした。
これで朱美被告が弟と同じように、
父親の富夫さんに対しても、
殺害前に睡眠薬などを飲ませてい
た疑いが強まったのです。
>>5か月もたってるのに、
ある程度の量が出たということは、
十分眠るだけ、
意識がなくなるだけの量は、
当該のときにはされていたことは
間違いない。
被疑者が特定のレベルになってく
ると。
>>こうした手がかりを頼りに、
逮捕・起訴された朱美被告。
近畿大学法医学部の辻本教授は、
裁判でも一定の力を持つ証拠になりうると評価します。
>>同じ成分の睡眠薬を2人に飲
ませている。
2つ合わせて見たときに、

非常に被告人が犯人であることを示す証拠になりうると思いますね。
>>ただ、
過去に起きた同様の事件を振り返ってみると、
科学鑑定によって判明した睡眠薬
を証拠に、
殺人を立証するのは容易ではない
ようです。
2009年に起きた結婚サイトを
巡る連続殺人事件。
木嶋佳苗死刑囚は2人の男性に睡
眠薬を飲ませ、
練炭自殺を装って殺害したとされ
ています。
2人の体内から見つかった睡眠薬
は、
木嶋死刑囚が処方されていたもの
と成分が一致したものの、結局、
殺害を直接的に示す証拠はなく、
裁判は難航。
審理期間が100日間にも及んだ
末、死刑判決が出されました。
朱美被告の事件でも、直接的な証
拠はありません。
これから始まる裁判で、
どんな判断が下されるのでしょうか。
法律を学ぶ学生たちが行った裁判
形式の討論会で、
今後のポイントが浮き彫りになり
ました。
>>まず、

富夫さんの体内から朱美さんが病院で処方されている睡眠剤が見つ
かったことがまず第一にあります。
この睡眠剤というのは、朱美さん自身が医師から処方されたもので
あり、
簡単に手に入るものではないと考えるのが妥当であります。
>>検察官役の学生が、睡眠薬が
検出されたことで、
犯人の可能性が高いと指摘する一
方で、
弁護士役の学生は。
>>直接の死因は、
たぶんインスリンの多量摂取なん
で、
睡眠薬を飲ませたという事実から、
インスリンを摂取させたというのはつながらないんじゃないかなと
思います。
>>睡眠剤を富夫さんに入れたとしたとしても、やはり直接的な死
因であるインスリンに関して、
やはり朱美さんが本当にそれを打ったのかという証拠はないのでは
ないかと。