2018/11/10(土) 15:00〜15:45 地球ドラマチック・選「チンパンジーのカネル〜旅立ちまでの5年間〜」[二][字]


カネルは今もキャンプで暮らしています。
パトリシアとボスコも一緒です。
孤児として新たに保護されたチンパンジーたちも加わっています。
カネルは成長し
体も大きくなりました。
それでも母親代わりである

パトリシアにスキンシップを求めます。
カネルとパトリシアの絆は
更に深まっています。
しかし 別れの時が
刻一刻と近づいていました。
雨季の間は
島に近づく事ができません。
雨季が明けるころ
カネルは島に放されます。
チンパンジーは何でも まねをします。
カネルや他の仲間たちも人間の動きを まねながら→
道具の使い方を学んでいます。
自然の中にいたら覚える事はなかった行動です。
しかし
人間の行動を ただ まねしても→
野生の世界で
生きていく事はできません。
行動の意味を
理解する必要があります。
ほら カネル こっちへおいで。
カネルは 赤ん坊のころから毎週のように→
シロアリのアリ塚に
連れてこられています。
野生の世界では


貴重な食料となるため→
その捕り方を学んでいるのです。
カネルは 頭で考えて正確に行動しています。
♪♪~
カネルの行動は 若いチンパンジーたちのお手本になっています。
♪♪~
カネルが野生の世界で生きていくすべは→
すでに身についています。
♪♪~
カネル 気をつけろ。
頼むからこっちに落ちないでくれよ。
カネルの おどけた振る舞いは→
ボスコを いつも楽しませます。
パトリシアとボスコは 5年以上
カネルの面倒を見てきました。
2人はカネルを愛するあまり→
ずっと一緒に暮らしていきたいという誘惑にも駆られています。
人間に保護されながら→
一定の自由を満喫する今の生活が→
カネルには
合っているとも思えるのです。
(チンパンジーの鳴き声)
野生のチンパンジーの声がします。オスです。
見知らぬオスの存在に
カネルは不安を感じています。
そして ひきつけられてもいます。
カネル!
カネル こっちだ。
こっちだよ。 戻っておいで。
数分後

無事にカネルは戻ってきました。
おいで カネル。
ほら こっちだ。
オスは どこへ行った?
♪♪~
年上のカネルが 幼いチンパンジーを
キャンプへと連れて帰ります。
ボスコは カネルとの生活が→
終わりに近づいている事を知らされました。
オスの叫びに反応したのは
カネルが成熟した証拠です。
カネルを野生の世界に
帰さなければなりません。
♪♪~
さあ 着いたぞ。ほら あなたも行って。
じゃあね おやすみなさい。
キスする? ほら。
カネル じゃあね。
おやすみ いい子にしてね。
また あした。
野生の世界に帰るかどうかを決めるのは→
チンパンジー自身です。
人間は チンパンジーに寄り添い導くだけの存在にすぎません。
雨季が終われば
カネルの旅立ちの時がやってきます。
♪♪~
雨季が明けカネルが野生の世界に戻る日が→
やってきました。
キャンプでの最後の食事です。
ほら 食べて。 ママのお手製よ。

どう?
カネル ママとは ここでお別れよ。
一緒に島へは行けないの。
あなたのためにも
ママのためにもならないから。
カネル あなたはボスコたちと
一緒に行くの。 いいわね。
お兄ちゃんや
お姉ちゃんの所へ行くのよ。
もう大人なんだから怖がらないで。