これ! まあ… すんまへん。
ほいで 一蔵どんは?
それが… 今日は体の具合が ようないみたいで。
そいは…。
まだ怒っちょっちゅうこっじゃな。
あの 何かあったんどすか?
恥ずかしながら 喧嘩をしてしもた。
今日は 謝りたくて来たたっどん
そういうこっなら しかたがなか。
すんまへん。
おゆうさぁ。
おいは やっぱい…
一蔵どんと政がしたか。
政府には 一蔵どんが必要じゃち
そげん一蔵どんに伝えてくいやんせ。
相変わらず まっすぐな御方ですね
西郷はんは。
それに引き換え うちの人は…。
んにゃんにゃ… 一蔵どんは 頭がよか分→
ほどけるのに時がかかる それだけじゃ。
昔から そうじゃった。
≪ほいなら 達熊 またのう。
≪(達熊)西郷様 グッドバイ。≪(ゆう)これ ご無礼な!
≪おおっ 異国の挨拶じゃな。 グッドバイ。
≪(達熊)グッドバイ。
≪ああ グッドバイじゃ。
≪(達熊)グッドバイ。
≪グッドバイ グッドバイ 達熊どん。
≪(達熊)グッドバイ 西郷様。
≪頭がよかな! お父上に そっくりじゃ。
<そして 明治6年9月13日。→
予定よりも1年も遅れて
岩倉使節団が帰国したのです>
(岩倉)かたじけなくも 御親任頂きたる→
欧米使節の使命を果たすこともかなわず→
まことに まことに まことに
おわびの言葉とてございません。
(明治天皇)岩倉。
(岩倉)はっ。
(明治天皇)民は 失意しておる。
あ…。 ああっ はは~っ!
(伊藤)ははっ!
(伊藤)岩倉様。
岩倉様。
岩倉様!黙ってくれ ほんまに。 静かにしてくれ。
♪♪~
(伊藤)岩倉様 どうぞ。そっとしといて言うたやろが。
(伊藤)そねえなこと言われんと。
さあ どうぞ! はい。(岩倉)はあ~。
(伊藤)今日は 是非ともお目にかけたい
きれいどころを そろえておりますゆえ。
さあ こちらでございます。
(岩倉)しゃあないなぁ。(伊藤)どうぞ!
一回だけやで。
帰る。お待ち下さい 岩倉様。
何を言うてんのや お前。
お待ち下さい。どこが きれいどころやねん。
やっぱり 来んのやなかったわ。→
天子様のお叱りを頂戴したあと何で お前らの愚痴聞かなあかんのや。
(山県)じゃが このままでは
政府は 土佐と肥前の→
思うがままになってしまいます!
(井上)西郷参議に見放され→
今 岩倉様にまで見放されたら
我ら 長州は どうなるんですか?
(木戸)全ては お前らが!
欲に目をくらませたせいじゃないんか。
そりゃそうやな 自業自得や。
(木戸)岩倉様。→
私と伊藤も 欧米で手柄を立てられず→
もはや政府に長州の身の置き場はございません。
はあ~ しゃあないな。 しばらくは
おとなしゅうしとかな あかんな。 ほな。
お待ち下さい 岩倉様!→
我らとの取り決めを破った西郷参議こそ責められるべきではないんですか?
伊藤!
(伊藤)我らに相談もなく井上さんと山県さんを辞めさせ→
新しい政に どんどん銭を使うとる。
先に戻った大久保さんしかり蚊帳の外に追いやられとると聞きました。
(岩倉)大久保が?
(山県)大久保が政府を去るっちゅう噂まであります。
西郷と大久保に何かあったんか?
ハッ…。 おもろなってきたな。
≪お連れ様です。
(伊藤)おお 噂をすれば。
(伊藤)お見えになりました。
(木戸)大久保君も呼んどったんか。
ええ。 来てもらえるとは
思うてませんでしたがね。
無事のお戻り お待ち申しておりました。
お待ちしてました言う割には遅い出迎えやな 大久保。
まあ 構へんわ。 飲み直しや! 御一同。
ご用意いたします。
あっ 三条様。
朝鮮派遣の件 いつになれば天子様からのお許しを→
賜れるのでございますか?
せやから言うてるやろ。 帰ってきた岩倉はんにも承認してもろうた上で→
改めて上奏するって。
右大臣に黙っておくわけには いかんやろ。
岩倉様が帰国されてから