2018/11/18(日) 02:05〜02:55 NHKスペシャル 未解決事件File.07警察庁長官狙撃事件ドキュメンタリー[字][再]


処分保留のまま 釈放しました。
検察は 公安部が示した証拠では
実行犯を特定できないとして→
逮捕した4人を釈放
不起訴とした。
公安部の捜査は

完全に行き詰まった。
そして。
再び あの中村 泰が浮上する。
時効まで あと2年。
刑事部の幹部の訴えによって→
中村の特命捜査班が作られたのだ。
刑事・公安の混成部隊で→
体制は わずか10人だった。
今回 私たちは特命班が作成した→
1,000ページに及ぶ捜査資料を
入手した。
中村への取り調べと 供述の
裏付け捜査に関する報告書だ。
特命班の班長を務めた
刑事部捜査一課 原 雄一。
中村に対して 200日を超える
取り調べを行った。
原たち特命班は→
中村と事件の関係にどこまで迫っていたのか?
報告書によると 中村は→
「4度にわたり 長官の自宅周辺で下見を行った」と供述していた。
「3月28日は
長官公用車のナンバーが→
それまでの『品川33り…』から→


別のナンバーに替わっていた」。
今回 長官公用車の運転日誌も
入手した。
そこには 供述どおり→
3月28日から 新車に替わって→
ナンバーが変更された事が
記されていた。
事件当日については…
…と供述した中村。
それを裏付ける
貸金庫の開扉記録が残されていた。
長官が狙撃されたのは
3月30日の8時30分過ぎ。
貸金庫の利用時刻は 9時26分。
この およそ1時間の間に移動できる事も判明した。
更に 当時
現場にいた ある人物が→
重要な証言をしていた事が
分かった。
國松長官を身を挺して守った
秘書 田盛正幸。
事件の1週間前 現場で
不審な男を目撃していたのだ。
身長161cmで→
事件当時64歳だった中村。
田盛が男を目撃した
まさに その日→
中村も 現場を下見したと
供述していた。
更に 田盛は…

…と周囲に語っていた事も新たに分かった。
捜査員の一人は 当時の状況を
次のように振り返る。
しかし 中村犯人説と矛盾する
情報もあった。
事件当日 目撃された
実行犯の特徴が→
中村と異なっていたのだ。
警視庁上層部は→
決定的な証拠となる
事件に使われた けん銃と→
共犯者が見つからない限り
逮捕はできないとしていた。
特命班は 中村が→
アメリカでコルトパイソンを購入していた事を突き止めた。
しかし 中村は 事件後
海に投棄したと供述。
銃の発見には至らなかった。
一方の共犯者。
逃走を支援した人物がいたと
見られていたが 中村は→
「同志を売ることは出来ない」と
供述を拒んでいた。
時効まで4か月。
特命班は 共犯者の可能性がある→
元自衛官で
銃に詳しい男を割り出した。
任意で 元自衛官を調べたが→
残された時間で→
事件に関する供述を得るには

至らなかった。
特命班は これまでの捜査で→
中村を逮捕できると上層部に強く求めたが→
証拠が不十分だとして却下された。
公安部が主導した当時の捜査本部の空気を→
元捜査員は こう証言した。
捜査の最終盤 警察とは別に東京地検特捜部が→
中村を ひそかに
聴取していた事も分かった。
しかし 立件は見送られた。