2018/11/18(日) 13:50〜15:00 あの日 あのとき あの番組・選「里山の恵み 響きあう人と水の物語」[字]


水草の陰から出てきたのはハリヨです。
湧き水のある
限られた場所だけに住む→
珍しい魚です。

こちらは スナヤツメ。
スナヤツメも はるか昔から→
湧き水の流れを生活の場にしてきました。
集落を流れる水路は→
生き物たちの住みかになっているのです。
三五郎さんのうちには


豊富な水を生かした→
この地域独特の仕組みがあります。
コイの泳ぐ生けすが家の中まで入り込んでいます。
生けすの真ん中には 近くから
湧き水が引かれています。
家の中にいながら
清らかな水を使う事ができます。
水を大切に使う工夫もあります。
暮らしの中から出るちょっとした汚れ。
ところが…。
コイが きれいに掃除をしてくれます。
水を 清く保つための
昔から受け継がれてきた知恵です。
こうした仕組みは
川の端 川端と呼ばれ→
集落の家々に残っています。
川端から あふれ出た水は→
再び 清らかな流れとなって
水路へと注ぎます。
人が利用した水の中で→
命をつなごうとする生き物がいます。
ヨシノボリです。
大きさ7cmほどのハゼの仲間。
ヨシノボリは 雄が
石の下に 巣を構えます。
人が たくさんの石を
敷いて造った水路は→
お気に入りの場所です。
もう一匹 やって来ました。
石を横取りしようというのです。

けんかが始まりました。
大きな口を開けて
相手を威嚇します。
見事 追い払いました。
しばらくして…。
よく見ると
中に もう一匹いました。
逆さまになって 石の裏側に
卵を産みつけています。
雌です。
雄が 懸命に石を守っていたのは→
雌に 卵を産んでもらうため
だったのです。
ここでは 生き物と人とが→
同じ水を分かち合いながら共に生きています。
ヨシ焼きから 4か月。
焼け跡に芽吹いたヨシは高さ2mを超えました。
まるで ジャングルのようになった
ヨシ原は→
小さな命で あふれています。
ヨシの茎についているのはコケムシの仲間。
水中の有機物を触手で捕らえます。
こちらは ミミズの仲間。
こうした生き物が 小さな魚たちの
格好の食べ物となります。
春に ヨシ原で生まれた稚魚です。
食べ物と 隠れがのあるヨシの森ですくすくと育っています。
でも 油断は禁物です。
一瞬の出来事!
何者かに捕まってしまいました。

日本最大のトンボオニヤンマのヤゴです。
オニヤンマは 冷たく
きれいな水を好みます。
普通 ヨシ原では見かけませんが→
ここは 湧き水が流れ込むため格好の住みかになっています。
トンボの王様 オニヤンマ。
たくましい体を支えているのは→
きれいな水と
たくさんの生き物なのです。
水の中が 小さな生き物で
にぎわう頃→
鳥たちは子育てに大忙し。
突然 親鳥の動きが慌ただしくなりました。
イタチです。
ヒナを襲う天敵です。
なんとか
追い払う事ができました。
敵に見つからないように→
凝った巣を作るのがカイツブリです。
ヨシの間に
水草を積み重ねて作ります。
このカイツブリが 巣を作ったのは
意外な場所でした。
ここは 三五郎さんの通り道。
実は もう 三五郎さんとは顔なじみなのです。
舟を操って 全ての仕掛けを
回る事 2時間。
漁を終えて
三五郎さんが帰ってきました。
今日の成果は…?