2018/11/18(日) 13:50〜15:00 あの日 あのとき あの番組・選「里山の恵み 響きあう人と水の物語」[字]


よいしょ。
大漁です。
人が手入れをしてきたヨシ原は→
毎年 豊かな恵みを
もたらしてくれます。
はい コイ。 はい ナマズ。

こちらは三五郎さんが食べない魚です。
別の箱に まとめて入れます。
その様子を近くで アオサギが見ています。
(トビの鳴き声)
トビも来ています。
毎年 漁の季節になると
この船着き場に現れます。
アオサギが やって来ました。
大きな魚を ひと飲みです。
魚は 三五郎さんが→
鳥たちのために置いていったのです。
トビも 負けてはいません。
魚は ヒナのために持って帰ります。
毎年 三五郎さんを当てにして
子育てをしているのです。
トビは 思いも寄らない場所に
巣を構えていました。
民家の庭先の松。
見上げると すぐそこに大きな巣があります。
(トビの鳴き声)
♪♪~
ここでは 長い時間をかけて→
人の暮らしが自然の中に溶け込んできました。
集落の人々に見守られて


ヒナは 元気に育っています。
漁のあと 三五郎さんは→
仕掛けの修理に余念がありません。
入っとるのが。
昔ながらの仕掛けを用いた三五郎さんの漁。
魚をとり過ぎる事なく
上手に自然を利用しているのです。
本格的な夏を前に
ヨシズ作りが忙しくなります。
冬に刈り取られ
乾燥させる事 半年。
ヨシ原の恵みが 今 形になります。
民家の傍らを流れる小さな水路。
ヨシノボリが産卵してから 5日。
一体 どうしているでしょうか?
驚いた事に 雄は まだ
石の下にいました。
卵を敵から守り かいがいしく
世話をしていたのです。
卵からは
金色の目がのぞいています。
ふ化も間近です。
親が ヒレで あおぎ始めました。
誕生の瞬間です。
♪♪~
赤ちゃんは 僅か2mm。
すぐに 琵琶湖へ下ります。
湖の豊富なプランクトンを
食べて→
大きく成長するためです。

今 人里で生まれた命が旅立ちます。
同じ頃 もう一つ 水辺から
旅立とうとするものがいました。
オニヤンマのヤゴです。
人知れず 羽化が始まりました。
♪♪~
日本最大のトンボオニヤンマの誕生です。
♪♪~
(セミの声)
7月半ば 集落を流れる川に
大勢の人たちが集まってきました。
伸び過ぎた水草を
刈り取っているのです。
毎年 夏 集落総出で
行ってきた行事です。
でも 魚たちにとっては
ちょっと迷惑。
水草から 逃げ出してきました。
子どもたちの出番です。
上から かぶせい!
入った!
大きなコイです。
お~ すごい。
≪とった?
うん。
でっけえ~。
さすが 良介君や。
身近で 豊かな水辺。
それは 今も昔も→
子どもたちを 引き付ける魅力に

あふれているのです。
(風鈴の音)
三五郎さんのうちでは→
鮒寿司作りが
忙しい時を迎えていました。
奥さんのちか乃さんが
丁寧に 塩を洗い流します。
ごはんに漬け込むためです。
ごはんを入れるのは三五郎さんの役目。
重ならないように フナを並べ