119番したっていうような時に→
先ほどのような問題になることが
かなり多いです。
ただ 家族にとっては
救急車で運びました。
その瞬間は助けてほしいと。
要するに これが臨終の瞬間だとはあんまり思わないですよね。
何か 助かるかもしれないと思ったら
延命医療することになりました。
だけど それが
1か月 2か月 3か月と続くと→
家族としては 一体 この判断は
本人が望んでいたのだろうか→
やめた方がいいのかといった時に
やめられないですよね。
いや やめられないって
かつて思われていたんですけれど。
変わったんですか。
ええ 変わったんです。昔 だって→
人工呼吸器をお医者様がやめたら
その人 捕まっちゃったと。
一応 容疑がかけられたということは
あったんですけれども→
警察も検察も しっかり捜査して→
これは 刑法の問題ではないということで不起訴になっていますので→
そういう案件が2つあったんですけれど
不起訴になっていて→
これは もう 司法判断も
決着はついているというふうに→
研究の分野では考えています。
透析や胃ろうや人工呼吸器 この治療の中止ができるような時代になってきたと。
実際にですね 延命医療の中止という
選択肢を示す病院も出てきているんです。
ここ数年 医学会や国は→
延命医療の中止に関するガイドラインを相次いで発表しています。
人工呼吸器 胃ろうなどの
人工栄養 人工透析について→
医学的に終末期であると
判断された患者の場合→
本人の意思を尊重し→
病院と家族などが よく話し合うこと。
更に 医療チームが慎重に検討した上で→
不開始や中止が可能であるとしています。
延命医療の中止という選択が
出てきたことで→
重い問いに直面する家族がいます。
1年前に人工透析を始めました。
もともと透析を受けるか迷っていましたが
娘の仁美さんが→
孫の成人式に立ち会ってほしいと
説得しました。
ところが 透析を始めて半年ほどたった頃
數さんに認知症の症状が現れました。
數さんは 透析をしなければ
生きることができません。
一方 日に日に体力が衰える中で→
負担が大きい透析をいつまで続けるべきなのか→
仁美さんは悩むようになりました。
孫娘は 認知症を抱えながら透析を受ける高齢者たちの姿を見て→
ここまで治療するのは かわいそうだと
漏らしたといいます。
救急医療の現場の中には
ガイドラインに沿って→
人工呼吸器を外す選択肢を示すところも
出てきています。
心筋梗塞で運ばれてきた…
人工呼吸器で命をつないでいますが意識が戻りません。
お待たせしました。
家族は この日 担当する医師から→
小澤さんには
弱い自発呼吸があるものの→
意識が戻る可能性は極めて低いと
告げられました。
人工呼吸器の管を抜き→
延命を中止することもできると伝えられました。
翌日。
家族は 小澤さんが→
日頃から 延命医療は望まないと
話していたことから→
重い決断をしました。
医療チームで検討を重ねた結果→
家族の意向を尊重し
管が抜かれることになりました。
1時間後…。
小澤さんは 静かに息を引き取りました。
切ないっていうか…。
家族と相談して 1つの決断出さなきゃいけないと思って→
呼吸器抜いたあとに→
やっぱり もうちょっと長生きするんだったんじゃ→
なかったかしらっていう
家族に悔いが残ったりしたら→
つらいですよね。
そうですね。 もし あの場面で→
自分は お父さんの命を→
まあ 生きるか死ぬか決めなきゃいけないんだっていう→
そういう考え方をすると
ご家族は 大変苦しいと思いますね。
とてもつらく感じると思いますね。
ですけど 私は ここの場面では→
異なる考え方をするのが