2018/11/22(木) 01:50〜02:40 NHKスペシャル キム・ジョンウンの野望 第1集▽暴君か戦略家か 禁断の実像[字][再]
コントロールを同時に行う→
したたかな一面を読み解いていた。
韓国で 半世紀以上にわたり→
北朝鮮を分析してきた
カン・インドク氏。
実績のなかった
キム・ジョンウン氏が→
体制を維持するために 緻密に
練った統治戦略だと見ている。
人民をたたえながら統治を進めた
キム・ジョンウン氏。
一方で 党や軍に対しては→
異なる戦略をとっている実態も見えてきた。
キム・ジョンウン氏は
権力基盤を軍に置いた→
父 キム・ジョンイル総書記の
先軍政治を受け継ぐ事なく→
その権力を 党に移行。
軍が 過度に力を持つ事を防いだ上で→
党の委員長に就いた。
更に 父に仕えた功労者たちを→
次々と粛清するなど
恐怖政治を断行し→
自分だけに忠誠を誓う
部下で固めた。
2016年に 韓国に亡命し→
キム・ジョンウン時代に脱北した幹部の中で→
最も地位が
高いとされる…
NHKの単独インタビューに
初めて応じ→
キム・ジョンウン氏の
権力掌握の内幕を語った。
キム・ジョンウン氏の
そうした傾向が→
人工知能による分析でも
浮かび上がった。
キム・ジョンウン氏を特徴づける
10の言葉の中にあった「イルクン」。
幹部を意味する言葉だ。
「イルクンが自分だけを押し出して→
大衆と離れて行動している。→
一番警戒すべき危険要素だ」。
イルクンに関する発言や
指示では→
そのほとんどが
強い嫌悪感と共に語られていた。
幹部たちのデータを見ても→
頻繁に人事を入れ替えている事が分かる。
突出した力を 誰にも持たせず→
数人の有力者が 互いに牽制し合う体制を構築しているのだ。
キム・ジョンウン氏が警戒を強めた
イルクンにあたる人物が見つかった。
砲兵部隊で
連隊長を務めた…
キム・ジョンウン時代に
強化されたという→
監視の実態について語った。
監視の目は 世界54か国に散らばる北朝鮮大使館などの職員にも→
行き届いていた。
去年 キム・ジョンナム氏暗殺事件で→
世界の注目を集めた マレーシア。
(クラクション)
大使館の職員たちは
メディアに対して→
一切の情報を明かさなかった。
こうした 海外の大使館に→
キム・ジョンウン氏は
どのような指示を出し→
どう統制しているのか。
その実態を知ってほしいと1人の人物が取材に応じた。
ベトナムの北朝鮮大使館の
元職員で→
去年 イギリスに亡命を求めた
チェ・サンモク氏。
キム・ジョンウン氏の指示は→
大使館ごとに異なっていたという。
チェ氏が撮影した
ベトナムの北朝鮮大使館→
内部の様子。
職員は 自由に外出できないため建国記念日など 特別な日は→
館内で パーティーを開くのが
唯一の楽しみだったという。
しかし たとえ
くだけた社交の場でも→
互いに 体制への不満などは
口にできなかった。
大使館の職員は
いわば 人質として→
子どもを
北朝鮮に残している事がある。
職員は 常に 強制送還の恐怖を
感じているという。
過酷な仕事に
不満を持っていた ある日→
大使館に発せられた
キム・ジョンウン氏の指令に→
戦慄したと明かした。
この時 少しでも不満を口にすれば無事ではいられない。
チェ氏は そう感じたという。