2018/11/22(木) 18:15〜19:00 キャスト[字]4年後に18歳から“大人”に 少年法の適用年齢は?抑止力?更生機会は?
男の孝和さんを、
別の高校の見知らぬ少年による暴
行で亡くしました。
長男を失った武さんを、さらに苦
しめたのが、少年法の壁でした。
少年法は、罪を犯した20歳未満の
少年に対する、
手続きを定めたものです。
反省と再起を促し、更生させることを重視しています。
武さんは事件後、加害少年の名前
や、事件の真相を知りたいと、
警察や裁判所に足を運びますが、
答えてもらえませんでした。
被害者の命が、あまりにも軽く考
えられている。
法律に矛盾を感じた武さんは、今
年70歳で亡くなった夫とともに、
「少年犯罪被害当事者の会」を、
立ち上
げました。
そして、国に対し、遺族の切実な思いを伝えてきました。
その結果、遺族が事件の記録を見
ることができるようになり、
少年審判で意見を言える制度もで
き、厳罰化も進みました。
武さんは、少年法には、さらなる
改正が必要だと話します。
「黙祷」
武さんは年に一度、日本各地の遺族や、
少年犯罪被害当事者の会の活動を
長年支えてきた学生ボランティアと一緒に、
亡くなった子どもたちに思いを寄
せる集会
「WiLL」を開いています。
今年で20回目の開催となる「WiLL」には、子どもたちを、
被害者にも加害者にもしないとい
う思いが込められています。
この日、武さんは、少年法などに
ついての、今の思いを訴えました。
少年院を出た若者らの、社会復帰
を支援している、黒川洋司さん。
若い頃、窃盗などを繰り返す、荒
れた時代がありました。
自分と同じような若者の更生を支
援したいと考え、
これまで、多くの少年に寄り添っ
てきました。
少年法の適用年齢が引き下げられ、
罪を犯した若者が、少年院ではな
く、刑務所に入ることについて、
疑問を投げかけます。
幼いころの虐待経験などをきっか
けに、
非行に走る子どもも多いと、黒川
さんは話します。
少年院を出た後、黒川さんのもと
で更生を目指すサキさん。
家庭で暴力を受け、学校にも居場
所がなかったと話す
サキさんがたどりついたのは、夜
の街でした。
自分の存在を、認めてほしい。
そんな気持ちから、児童養護施設で、
ナイフを振り回すこともありまし
た。
そして、化粧品などを万引きして、
少年院に入ります。
少年院に講演で訪れた黒川さんと
の出会いが、
立ち直ることを目指すきっかけに
なったというサキさん。
少年院を出られることになったも
のの、母親からは、
引き取りを拒否されました。
サキさんは、少年院で自分を支えてくれた、
多くの人との関わりが、更生につ
ながったと話します。
サキさんは今、黒川さんの仕事を
手伝いながら、
飲食店でも働き始めました。
黒川さんは、年齢の引き下げが、更生の可能性を
奪ってしまうのではないかと危惧
しています。
法務省は今、少年法の改正につい
て、有識者でつくる法制審議会で、
議論しています。
武さんはただひとり、被害者側の当事者として参加しています。
法制審議会では、年齢の引き下げ
だけでなく、
加害少年らの教育などについても
話し合われています。
被害者と加害者。
処罰と更生。
結論が出ない中、少年法改正をめ
ぐる議論が、続いています。
少年法の適用年齢
18歳未満にするかどうかなんですが。
賛成意見の人は…
一方反対意見としては…
つまり、18歳、19歳の