当時の橋下市長が打ち上げた万博の誘致構想。
会場として選定されたのは、
負の遺産、夢洲でした。
>>舞洲という所のもうちょっと
先にね、夢洲っていうのがあるん
です。
ぺんぺん草が生えてる。>>オリンピックを呼び込み、
選手村になる予定だった夢洲。
招致に失敗したことで、
ほとんどの敷地が使われることな
く、長年放置されてきました。
それをまさに夢の島とする計画で
す。
その後、
国や経済界の協力も取り付け、
大阪としての基本構想がまとまり、
国に提出されたのはちょうど2年前のこと。
誘致活動に当たる大阪府の職員に
対し、当時、
松井知事は、こんなことを言って
いました。
>>主役となるのは大阪です。
対抗するパリといわれてますけど、
パリに勝ち抜くというのが、
今回皆さんに与えられたミッションです。
>>そう、大阪が当初、
最大のライバルとしていたのは、フランスのパリ。
その後、
想定どおり、
立候補を表明したパリに照準を合
わせ、
大阪でも立候補に向けた準備が着
々と進められました。
フランスと縁の深いアフリカなど、
発展途上国の共感も得るために、
テーマは当初の健康・長寿から、
未来社会に変更。
去年4月に、
BIE・博覧会国際事務局に正式に立候補を届け出たあと、
松井知事や吉村市長は、
プレゼンテーションのため、
苦手な英語も猛特訓しました。
松井知事や吉村市長の海外出張は、
今回も合わせると12回。
アフリカ、
ヨーロッパ、アジアなど、地域を
問わず、
合計16か国に足を運び、
日本での開催をアピールしてきました。
先週、
ten.に出演した松井知事は、こんなことを。
>>外国語、
コミュニケーション、どうやって、
これやってこられたのかという。
秘けつは?
>>それは気持ちですよ、言語が
別々でもね、
やっぱり心が通じ合う、
もう、その気持ちでね、つきあってきて、
ヨーロッパやアフリカのね、
皆さんに、とにかくわれわれの熱意、これを伝えていくというのは、
もうわれわれが一番の役割ですよ
ね。
>>その気持ちが伝わった実感は
ありましたか?
>>こちら側がもうその実感をし
ないとね。
>>そんな中、ことしに入り、突
如飛び込んできたのは、
驚きのニュースでした。
>>最大のライバルともいわれるパリの立候補取り下げの報道を受
け、こちら大阪でも、
朝から確認作業に追われています。
>>なんと、
最大のライバル、
パリの立候補取り下げ。
これで招致レースは、大阪のほかに、
それまでに立候補していたロシア
のエカテリンブルク、
アゼルバイジャンのバクーの、
三つどもえの戦いになりました。
撤退したフランスと縁の深かった
アフリカ票を取り込むため、
アフリカ諸国の閣僚らが集まる会
議にも出向き、支持を訴えました。
>>テーマであるいのち輝く未来
社会のデザインを達成することに
より、日本、アフリカ、
そして世界の未来社会も、
命輝くものにしたい。
>>開催地決定を翌日に控える中、
これまでの誘致活動を振り返って、
松井知事は。>>手応えはありますけど、
油断をできるような状況ではない。
選挙ですから、
投票箱が閉まるまで、全力を尽く
すということです。
>>万博の誘致構想が持ち上がっ
てから4年。
誘致費用として使ったお金は。