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奈良監獄。
監獄の国際標準化を目指し、
ヨーロッパの建築様式を参考にした、
日本にはそれまでになかった近代
的な監獄でした。
>>なんとこのれんがそのものを、
要するにこちらに服役していた、
この建物の前の状態に服役してい
た受刑者たちが自分の手で造って
いるんです。


>>これ、そうなんですか。
>>ここで働きながら。
>>えーっ!入り口をくぐると、
目の前に見えてくるのが、
刑務官が受刑者を見張る監視所が入る建物。
>>れんが造りの洋館なんですが、
なんと屋根が、
かわらぶきなんですよね、これ。
日本の古都、奈良ですから。
この地元の歴史ともやっぱり、マ
ッチングを考えて。
>>違和感なく調和してて、なん
でこう、
ちょっと和風に見えるんだろうな
と、今、若一さんのお話聞いて、
納得しました。
では早速、建物の中へ。
内部には当時としては最先端の工
夫が。
うわー、
なんですか、このスペース。>>ここがまあ、
中心部分になるわけですね。
これが中央監視台になります。
>>若一さんが立っているのが、
受刑者たちを見張る見張り台。
見張り台を中心に、
5つの収容棟が放射線状に広がる構造で、
刑務官が収容棟を一望でき、効率
的に見張ることができるようにな
っています。


また2階の床は網目状になっていて、
1階、
2階、どちらにいても、別の階を確認できるんです。
さらに。
>>ここがすごいのはですね、こういう構造であれば、本来、
ここは光が入りにくくて、
暗い空間になりやすいんですが、それを避けるために、
設計者のやました…さんはああい
うふうに高窓を作っておられるわ
けですね。
だから、明るい、
採光が十分できてますし、心理的、
精神的にも柔らかい気持ちになれ
るような、そういう工夫がね、
結構細かいところに配慮されてるんですね。
>>受刑者の居室、監房の収容人
数は、およそ700人。
去年3月までは、実際に使われて
いました。
>>この扉ですけども、この木の
厚さで、これはもう出来た当時の
ままの扉です。
110年間使われてきたものです
ね。
>>重い扉を開くと。
おーっ!
>>こうなっているんですね。
>>意外と、
思ってたよりはスペースがあるかなっていう印象ですね。
>>大体5平米ぐらいだと思うん

ですけど。
>>畳2畳半ほどの広さの独居房。
高い天井には、明かりを取る天窓
もあり、狭さを感じないよう工夫
されています。
さらに。
>>ここの、
これです、これ。
>>あっ、
この穴ですか?
>>ちょっと外出てくれます?>>分かりました。
>>外出てですね、
この辺見ててくださいね。変化が起こります。
いきますよ。
>>おー!すごい!
こちらは受刑者が使う、刑務官の
呼び出しボタン。
当時は珍しいものでした。
>>当時として最新の世界標準の監獄を日本でも作ると。
われわれも近代国家を作れるんだ、
作っているんだということを世界に示すための一つの象徴としての
監獄ですから。
>>一方、敷地内には、
江戸時代に使われていたろう屋も
移築されています。
屋外に置かれ、
雨風が吹き込むような劣悪な環境でした。
当時の受刑者たちは、身体的にも
処罰を受けていたのです。
旧奈良監獄と比べると、