2018/11/25(日) 21:00〜21:50 NHKスペシャル「ゴーン・ショック 逮捕の舞台裏で何が」[字]
ゴーン前会長から指示を受けた
極秘のメールも含まれていました。
不正を知った検察幹部の反応が今回の取材で分かりました。
≫逮捕の1か月前。
特捜部は全国から語学が堪能な検事を招集して
捜査体制を拡充。
海外を頻繁に行き来する
ゴーン前会長の動向を
見極めようとしていました。
≫逮捕の11日前に
撮影された映像。
この日、ゴーン前会長は
マクロン大統領を工場に招き
日産の車を生産すると発表。
ルノーの経営強化をアピールしていました。
そして11月19日。
特捜部から羽田空港の関係者にある連絡が入りました。
特別な許可がいる駐機場に
特捜部の車両が入ることを
求めるものでした。
有馬≫ご覧いただきましたように
日産は繰り返し
クーデターではないと
否定しているんですけども
ご覧いただいたように
周到に準備されていたことが
分かります。
今夜のゲストです。
作家の真山仁さん
そして、自動車アナリストの
中西孝樹さんと一緒に
伝えていきます。
中西さんは長い期間、日産自動車を
取材してきたわけですが
今のVTR、どのように
ご覧になったでしょうか。
中西≫このタイミングでゴーン前会長の
体制が崩壊したということを
考えると
やはり、関連付けて
考えざるを得ないなと。
クーデター説があっても
おかしくない。
かつ、調査の発端というのが
日本人の
内部通報から始まったと
聞いています。
そういう意味においては
いろんな不満の中で
日産を守りたい
日産の未来を案じる
そういう動機付けがあっても
なんらおかしくないと思います。
ただ、経営がどういうふうに
関与しているのかというのは
今の段階では非常に判断が難しい。
一歩間違えば本当に会社の未来を大変な状況に
陥れる。
大変リスクのある状況で
我々外野は
日産が勝ったんじゃないかという
勝手な評価をしていますが
これから、どうなるか予測が
つかない状況だと思います。
有馬≫続いて真山さんに聞きます。
真山さんは
小説「ハゲタカ」をはじめ
企業経営の在り方をテーマにした
小説をたくさん
書いていらっしゃいますが
ゴーン前会長といえば
バブル崩壊後の日本経済を
立て直した。
その改革の象徴のような存在で
あるわけですが
どのようにご覧になりますか。
真山≫企業再生家としては
大変オーソドックスなやり方で
コストカットしたりとか。
でも彼の成果が上がったのは
ぶれなかったことだと思います。
そこはよかったんですが
一番気になるのは
普通こういう告発は
企業が傾いたときに
なされるものなんですけど
今、日産は絶好調ですよね。
絶好調のときに
この告発をするというのは
信じられない。
もしかすると、結果ではなくて
何かの
始まりじゃないのかななどと
私なんかは疑ってしまいますね。
有馬≫この逮捕劇は始まりだと。
その辺りは、たっぷりこのあと
聞いていきたいと思います。
田中≫日産が指摘している
ゴーン前会長の不正は
大きく3点。