2018/12/15(土) 01:40〜02:40 NHKスペシャル選「ヤノマミ 奥アマゾン 原初の森に生きる」[字]


それが定めなのだと→
繰り返し言った。

同居して 40日が過ぎたころ男たちが森に向かう。
彼らは 今も
弓矢だけで 森の動物を狩る。
しばらくすると
女や子どもも 後に続く。
森に泊まり込んで 動物を追う
村人総出の狩りが始まる。
若い男たちが 脇道に入る。
木の葉で 笛を作る。
(笛の音)
助けを求める ひな鳥の声をまねて親鳥を呼ぶ。
(鳥の鳴き声)
(鳥の鳴き声)
それでも逃げない親鳥がいる。
(鳥の鳴き声)
(鳥の鳴き声)
(鳥の鳴き声)
親鳥は 道中の食料となる。


女たちも 脇道に入る。
香りのある草を摘み 体に付ける。
女たちは色と においで 身を飾る。
森を歩き 丸3日。
狩りの拠点となる野営地に着く。
男たちは
すぐに森の家を造り始める。
ものの10分ほどで家が出来上がる。
(シャーマンの声)
夜。 偉大なシャーマンが語りだす。
夜明けとともに少年が森に消える。
狩りのできぬうちは
男として認められない。
高すぎて 矢が届かない。
少年は 木に登り 低い木へサルを追い払おうとする。
そして ジャガーの声をまねて
サルを脅す。
(ジャガーの鳴きまね)
サルが動いた。
しかし サルが逃げ込んだのは
森で最も高い木だった。
(サルを脅す声)
一日粘って 一匹も取れなかった。
何日目かのこと。 大人の男が→
めったに取れないという大物を倒した。
(スタッフ)うわっ! すごいね。
何 これ? えっ?
(スタッフ)何だ これ?
体長2mを超える バクだ。
(スタッフ)すごいね。

取られた獲物はなぜか メスの方が多かった。
ヤノマミは 胎児を決して食べない。
胎児は そのまま森に かえされる。
サル バク ワニ アルマジロ。
取られた動物が くん製となる。
誰かが獲物をしとめ
野営地に持ち帰る度に→
子どもたちが集まる。
野営地に子どものサルがいた。
(子ザルの鳴き声)
親をしとめられた子ザルは森に返しても→
恐らく生き抜くことができない。
(子ザルの鳴き声)
母ザルの代わりなのか→
少女が自分のにおいを覚えさせる。
(子ザルの鳴き声)
ヤノマミは 森の命を奪い→
時に 子ザルに
だ液を与えた少女のように→
森の命を救った。
♪♪~
♪♪~
♪♪~
(雷雨)
同居して 60日が過ぎたころ赤道直下の森に 雨季が来る。
ヤノマミには
50を超える 雨の名前がある。
アルマジロの雨 チョウの雨
木のにおいの雨。
しかし 小さな子どもには

4~5歳になるまで 名前がない。
男の子は 「モシ」
女の子は 「ナ・バタ」と呼ばれる。
「モシ」と「ナ」とは
生殖器のことだが→
なぜか 女にだけ 「バタ 偉大な」
という言葉が付いていた。
「ナ・バタを見せてやる」と
子どもたちが誘う。
ナ・バタの大木は
シャボノの入り口にある。
ある満月の夜
女が産気づき 森に消えた。
ヤノマミは 必ず 森で出産する。
(産声)
来てもいいという合図があった。
産み落とされたばかりの子どもが地面に転がっている。
母親は 子どもを見ているだけで
抱き上げようとはしない。
子どもは まだ