2018/12/15(土) 10:25〜10:55 大阪環状線 Part4 ひと駅ごとのスマイル #09[字][多]【天満宇崎竜童西畑大吾】

(ナレーション 水澤つるぎ)<昔から ずっと→
誰かと誰かを出会わせるために
電車は走ってる。>
< だから
電車に乗っていれば きっと→
探している誰かに会えるはず。>
< そこが未来でもあるいは過去だとしても→
電車は今日も
ガタンゴトンのリズムに乗せて→
僕を運んでいく。>
<夢みた場所へあなたのいる街へ。>
♪♪~
あっ もしもし じいちゃん?あぁ~ 今 天満 着いたんやけど。
えっ どこ向かえばええの?
えっ?
はぁ~ もう何やねん。
はぁ~ こっちかな。
もう どこやねん はぁ~。
あの!ちょっとええ?
(日向子)えっ?
君 ここら辺の写真 撮ってるん?
この辺っていうか
大阪のいろんな風景をやけど。
あぁ~ ほな 知らへん?
ピアノが演奏できるバーなんやけど。
(日向子)ピアノ?
うん。
あぁ~ それやったら
向こうの公園の前に。
あっち? ありがとう。


ピピッ カシャ!
♪♪~
♪♪~(ピアノ)
♪♪~
♪♪~
♪♪~
♪♪~
♪♪~
周一郎さん お元気でしょうか。→
私は もうじき視力を失います。→
まだ目が見えてくれているうちに見たいもの→
それを考えていました。→
2月の朝焼け→
台風が通り過ぎたあとの青空→
どしゃ降りの雨の中の田んぼ。→
そういうことを
いろいろ考えていたら→
周一郎さん→
不意にあなたの顔が浮かびました。→
私は まだ目が見えているうちに→
あなたの顔が見たいんだと気が付きました。→
忘れられないんです。→
あんな別れ方をしてしまったのに→
それでも私は今→
あなたに とても会いたい。
♪♪~
えっと… じいちゃん?
(神崎周一郎)
やあ つるぎ君 お久しぶりです。
じいちゃん 俺 今 何か→


圧倒されてんねんけど。
そのピアノのことやん。
音が ば~ん!ぶつかってきて俺 動けんかったわ。
いらだちを
鍵盤にぶつけてしまったようです。
こういう弾き方は良くないと→
いつも生徒たちには言ってきたんですが。
ほんまに辞めてもたん?
大学教授。
定年ですから。
じいちゃん ごめん。俺 任せとけ言うたのに→
この手紙の人
まだ見つけられんくて。
まあ
差出人のない手紙の差出人を→
捜してくれと頼む僕のほうが→
そもそも無理を言ってるんですからね。
ちょ ちょっと じいちゃん
何? 何? ちょっと…。
随分 大人になりましたね~
つるぎ君。
えっ? ちょっと ちょっと…。
♪♪~
東京から
来させることなってもうて→
ほんま ごめん。
いやいや 謝らなきゃいけないのはこちらです。
こういう特殊な人捜しを
他人任せにした→
僕が悪いんですから。

リストの1人は この天満辺りにおるはずなんやけど。
あっ つるぎ君
申し訳ないんですけどね→
そのリストに
もう1人の名前が加わります。
えっ 増えたって。
あぁ~じゃあ 全員で14人やんか。
思い出せたのは その数ですが→
まだ他にいるかもしれません。
ははっ。 てか じいちゃん→