2018/12/16(日) 15:55〜16:45 NHKスペシャル選 大アマゾン 最後の秘境(3)緑の魔境に幻の巨大ザルを追う[SS][字]


狩りも睡眠も全て木の上で行うという。
更に 注意深く観察を続ける。

(鳴き声)
突然 不気味な音が聞こえてきた。
声の正体は サルだった。
(鳴き声)
その名も ホエザルだ。
自分を誇示するためという声。
5キロ先にも届くという。
声は大きいが
体の大きさは柴犬ほどだ。
(鳴き声)
博士が耳慣れない名前を口にした。
(取材者)ウアカリ?
体が白い。
跳んだ!
サルを もっと間近で観察できる場所があるという。
観察台は大木の上。
高さは20メートル近くある。
広さは 僅か畳2畳ほど。


ここで ひたすら待つ。
数日後。
ホエザルが やって来た。
目当ては たわわに実った果物。
あめ玉をなめるように 種の周りの果肉だけをこそぎ取る。
♪♪~
今度は 白い体。
あのウアカリだ。
真っ赤な顔。 なんとも強烈だ。
一説では 健康な個体ほど
顔色が鮮やかで→
異性から もてるという。
ウアカリは 食べ物の好みも独特だ。
果物の果肉よりも
むしろ 種の方を好む。
かたい種も
強力な顎と歯で かみ砕く。
よく見ると 額の上の
2つの膨らみが動いている。
種をかみ砕くための筋肉が
詰まっているのだ。
♪♪~
大きく見えるが ウアカリも猫ほどの大きさしかない。
次々に現れる 奇妙なサルたち。
だが 狙うのはもっと大きなサルだ。
取材班は 更に奥地へ。
大きなサルが頻繁に目撃される場所へと向かった。
(鳴き声)
子犬のような鳴き声。
(鳴き声)

サルだ。
(鳴き声)
これまでと比べると確かに大きい。
正体は ウーリーモンキー。
ウールのような柔らかい毛が名前の由来だ。
腕や肩は筋骨隆々。
まるで ゴリラのような印象だ。
ウーリーモンキーといえども
ニホンザルよりは小さい。
幻の巨大ザルには
程遠い大きさだ。
数々の伝説の中で
唯一写真が残る モノス。
正体は 一体 何者なんだ?
モノスは 1920年ごろ→
スイス人の探検家 ドロワによって
南米北部のベネズエラで撮影された。
ドロワは 興奮した2匹のモノスに
突然襲われ 1匹を射殺。
それを写真に収めたという。
彼の記録によればモノスの背丈は157センチ。
しっぽは 痕跡のようなものすらも
なかったとされる。
その後 南米にはいないはずの
類人猿の新種とされ→
科学界に衝撃を与えた。
しかし それに異議を唱える研究者がいる。
サルの生態学者 ウルバーニ博士だ。
博士は 14年間にわたりモノスに関する資料を収集。
その真相に迫った。

そして ある注目すべき資料を見つけ出した。
1962年に発行された
ベネズエラの新聞記事。
そこに ドロワの探検に同行していた
ある人物の告白が掲載されていた。
記事には
モノスは ドロワがペットにしていた→
クモザルという種類のサルだった事。
病気のために しっぽが→
切り取られていた事などが
記されていた。
博士は モノスは類人猿などではなく
クモザルの一種だと考えている。
これが そのクモザル。
確かに よく似ている。
だが 一つ疑問が残る。
体の大きさだ。
このクモザル 背丈は
1メートルに満たないのが一般的だ。
それより